ドラゴンクエストIII
〜そして伝説へ〜
 


  ゲーム内容 ・・・・・・  80点  
  理力の杖  ・・・・・・ + 3点  
  
  総合獲得点数 ・・・・・・ 
83点


 僕が生まれて初めてプレイしたロールプレイングゲームである。
 当時小学3年生。

『おお しんでしまうとは なさけない』
『なんと ○○はやくそうを てにいれた!』 
 『へんじがない ただのしかばねのようだ』
 などなど、妙に心に残る言葉をきざみこんだ名作である。
 

あのとき僕は、ファミコンソフトという電脳世界を、
たしかに冒険していた。
 中でも変に心に残っている場面が
 スーの村の近くの空き地へ商人を連れて行くイベント。
 原っぱに、たった一人の老人だけがそこにたたずんでいて、
 『ここの空き地を商人に売り渡したいんじゃよ』
 みたいなことをボヤいている
 『しょーがねぇな、あのジジィは』
 とかなんだとか言いながら渋々
 ルイーダの酒場から
 クール宅急便で望みどおり商人を送り届けてあげるのだ。
 ・・・。
 とにかく、送り届けたそのあとは
 商人が頑張って、どんどん空き地を村へ、
 村を町へと発展させていくのだった。

 主人公の勇者たちが旅を続けている間、
 知らないうちに町が大きくなっていっていることが
 すごく楽しみだった。
 それはあたかも、親戚のうちの子供は大きくなるのが早い
 という感覚に似ていた。

 が。
 しばらくして『まもまもばーぐ』に行ってみると、
 (連れて行った商人の名前が『まもまも』だったため、
  町の名前は、そう名付けられてしまうのだった。
  例えば、商人の名前が『はん』なら、
  『はんばーぐ』と云った風になる。
  いや、意味はないですよ?)
 ・・・まもまもは、お縄頂戴状態になっていた。

 『なんかタイホされてるーー!』
 小学3年生の僕には、それがまったく理解できなかった。
 勇者に向かって、
 『はは すいません こんなことになってしまって』
 とか言っちゃってるのだ。
 (かなり記憶は、おぼろげなんですけど。)
 去り際に、
 『イエローオーブは玉座の裏に・・・』
 と、物語上たいせつな物のありかを、そっと耳打ちし、
 そのまま両脇を兵士に抱えられ、町から出て行ってしまう。
 ・・・ぽかーん、である。
 ・・・お口あんぐり、である。
 ・・・口溶けしっとり、である。
 ドラクエ3はあれ以来やってないので、
 なぜ商人が連れて行かれてしまったのかは、
 いまだに謎のまま。
 まぁ、賭け麻雀か何かで捕まったに違いないだろう

 
 とにもかくにも、ドラクエ3は僕の中で
 ロールプレイングゲームの基準となっていった。
 主人公の親父のオルテガの存在。
 広大なフィールドと緻密なストーリー。
 ラスボスを倒したかと思いきやの大どんでん返し等々。
 いろんなものが凝縮された、
 言わば完成されたものに触れた僕は、
 それからというもの、
 どっぷりとロールプレイングゲームにハマって行くことになるのだった。


 パーティの中に、
 当時好きだった女の子の名前を入れてプレイしていたのだが、
 そのまま友達に貸してえらく緊張していたのも、
 もはや懐かしい話である。
 『この魔法使いの名前って、しんちゃんが付けたの?』
 『・・・う、うん。』

 2003年5月16日 


ぶとうかの、ぶどうぎ、汗臭そうね。