俺の竜、見てくれる?
育成日記コーナー


 

  番外編・発売日を迎えて(10/28)
  
  
  10月27日。
  今日もまたホームページをちょこちょこ
 いじくってたら、いつのまにか夜中の4時になってしまった。
 「うわ、寝なきゃ。
  明日はなんたって、我が竜を見よの発売日なんだから!」
  とかなんとか言いながら寝床に就くが、
 なかなか寝られない。
 ラジオのボリュームがデカすぎるからだ。
 ・・・て、発売日が待ち遠しいんじゃないのかぃ!
 切れ!ラジオ!
 
  しかし、実際に普段よりも寝つきが悪かったのは確かだ。
 「調子こいて濃い目のコーヒーなんて飲むんじゃなかった・・・」
  そう、夜中にスプーン大盛り2杯のコーヒー豆は、
 僕にはキツすぎたのだ・・・て、はよ寝ろぃ!
 
 
  寝ようが寝まいが、コーヒーを飲もうが吐こうが、朝は来る。
 しかし起きたのは朝を通り越して、昼だった。
 「昼になんか起きちゃって、まっとうな会社員の方に申し訳ない」
  と言ったか言わないか、言ってないんですけど、
 そうそうにパソコンを起動させる。
 そのまま通販サイト、アマゾンのページを開く。
 「どれどれ、配送状況はどうなってるかな?」
  そこで我が竜を見よのソフトを予約していたのだが、
 発売日当日に届くかどうかは、かなり不安だったのだ。
 「えぇ~っと、配達戻持、とな
  ふむふむ・・・んん?意味がわからんっ
  戻り持ち?・・・一旦来たのか?」
 
  もしやと思い、玄関へ向かいポストを開くと・・・
 
なんと おおつ゛かは ふさ゛いつうちひょう をてにいれた。
 ガーーーン。
 朝の9時には届いていたのか~~。
 ドラクエの冒険の書が消えてしまったときの、あの音が頭に流れる。
 
  が、めげてもしょうがないので、すぐさま電話。
 すると3時までには来られる、とのこと。
 ほっ、良かった。
 配達のトラックが赤い亀の甲羅をぶつけられて、
 爆発炎上してたりしてなくて良かった。
 僕のソフトは無事だ(当たり前だ)。
  
 ・・・正直、戻り持ちとあったので、
 もう今日は来ないのかもとチラッと思っていたのだ。
 
  ピンポーン!
 メシ食ったり、歯ぁみがいたり、
 靴下はいたり、パンツ脱いたり、トイレ行ったり、
 パンツはいたり、靴下脱いだりしている内に玄関のベルが鳴った。
 「待ってました!」
  とばかりに走り、玄関を開ける僕。
 目の前には、おっさん。
 しばし僕とおっさんは互いに見つめあい、
 そして・・・恋に落ちた。
 ワケがない!
 話が脱線しすぎで本筋が分からなくなるので簡潔に行こう。
 
 「8924円ですね~」
  我が竜を見よと共に、
 お笑い芸人・陣内智則のネタDVDも注文したので、この値段。
 8924円をちょうどで払うと、
 サイフの中身は5円玉1個になった。
 ・・・今年の秋は、ことさら寒い。
 
 「ありあとやんした~」
  おっさんを見送るが早いか、
 トントントンッと、二階の自室へ駆け上がる僕。
 鼻息荒く、ダンボールの梱包を引きちぎると、
 出ました!
 我が竜を見よ!
 スケルトン調の青いパッケージが、いいっ!
 よーし、説明書、説明書。
  説・・・明・・・書・・・・・と、この、くそ。
 周りのナイロンがはがれない。
 この日のために、爪を伸ばしておくべきだった!
 
  一分間のナイロンとの熱いバトルも終わり、
 パッケージを開いて、説明書を取り出す。
 やはり、分厚い。
 体験版をプレイしていたので、
 だいたい分かっているのだが、じっくり読む。
 お約束になりつつある、手書き風の補足もあって、
 僕のテンションは上がる一方だ。


  説明書の最後に、桝田さんのあとがきのようなものが載っていた。
 僕がこんな育成日記・番外編なんてものを書きたくなったのは、
 実はこの、あとがきを読んで感銘を受けたからだ。
 
  桝田さんにとっての竜というのは、
 ご自身のお子さん達に対するイメージの投影であったそうだ。
 かぎかっこ内は説明書より抜粋。
 『自分の影響下にあるが、思惑通りには決して育たないもの』
 『食べた分だけみるみる成長するもの』
 『特に幼児期に感じた「言葉は通じないが、
  それなりにコミュニケーションができる不思議な生き物」』
 『限りない可能性をつい期待してしまう夢』
 ・・・。
 桝田さんのお父さんとしての、この発言に、
 僕の親もこんなことを思っていたのかなぁ、
 と考えさせられてしまって、うーむと唸ってしまった。
 読み進めると、
 『さてここから先は、最近子供との会話も減ってきたと寂しさを感じている、
  つまり僕のような、お父さんお母さんへの提言だ』
 と、ある。
 以下、親子間の交流を深めることができるツールとしての
 プレイ法みたいなものを紹介している。
 「週末くらいは子供と遊ぼう」の目標は、生きていたのだ。
 
 『毎日家事や仕事で疲れているはずだ、
  無理は言わない、
  睡眠時間を30分僕にくれ、
  それに見合う週末の楽しさを向こう2ヶ月間保障する。』
 ふむふむ、そーするとトータルプレイ時間は2ヶ月×30日×30分で、
 1800分、30時間か。
 などと無粋な計算はしてはいけない(してるやんけ、自分っ)。
 
  睡眠時間を僕にくれ。
 この発言はなかなかできるものじゃないと思う。
 そして、その代わりの楽しさの提供。
 何千、何万もの親子が“我が竜”をやって、楽しむ。
 その光景を想像すると、僕もなぜだか幸せになる。
 これって、親子間交流ゲームとして、
 ポケモンを遥かに超えているのではないでしょうか。
 
 
  うーむ、うーむと唸りながら読んでいくと、
 最後に追伸があった。
 『追伸。近頃興味あること
  「自分の葬式に誰が来るのか無性に知りたい」
  「原始人になってマンモス狩りをしてみたい」』
 こ、これは!
 次回作への前フリだぁーーーっ!
 個人的には、葬式のヤツが非常に気になります!
 と、あがりっぱなしのテンションのまま、
 プレステ2の電源スイッチへと手を伸ばした僕でしたとさ。
 おしまい。



 P.S 体験版で止まっていたイベント、人食い草、撃破しました。
 


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