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EPISODE1 双子の妹のマリーの泣き声にも動じないセシルは、母親の腕の中 で微睡み始め、あどけない寝顔を曝している。セバスチャンによく似た 目鼻立ちをしている息子の寝顔を愛しげに見詰め、シエルが二人の 子供達をベビーベッドに寝かし付ける。 「マリーは、お転婆に育ちそうですね」 ベビーベッドを覗き込むと、セバスチャンが苦笑する。あどけない小 さい寝顔。そのくせ真夜中の静寂を引き裂く威勢で大き泣きするマリ ーは、将来何故か自分の手にも負えないお転婆に育つ予感がひしひ しと伝わってくる。そしてそれが予想ではなく確信に変わるのに、さし た月日は必要としなかった。セバスチャンの予想どおり、マリーはセ バスチャンも手をやく、お転婆に育っていく。 「今でも似た様なものだろう?」 柔らかい頬をそっと撫でながら、シエルが微苦笑を滲ませる。小さ い躯で、手足を一杯動かして泣く泣き声は、怪獣のようだなとシエル 「セシルは奥さんに似て、推理小説マニアになりそうですからね」 根拠など何処にもなかったものの、何故かそんな気がした。けれど それはそれで、セバスチャンとシエルの血筋を綺麗に二等分したこと になるのかもしれない。 「マニア言うな」 セバスチャンに良く似た子供が、自分と大差ない推理小説好きにな ったら、それはそれで楽しいだろう。そしてセバスチャンの嫌がる表情 が想像できてしまい、シエルが無自覚な笑みを滲ませる。 「……奥さん」 「何だ?」 「セシルと二人で推理ごっこができるとか、考えてはいないでしょうね?」 丸判りですよ。そんな風に囁けば、シエルが憮然となった。 「まったく…」 やれやれと大仰に溜め息を吐き出すと、セバスチャンはシエルを抱 き上げた。 「あっ、ちょっ…」 「今までおとなしく待っていたんですから、いい加減私の相手をして下 さらないと、暴れますよ」 妊娠前後でも、さして体重に変化のない細すぎる躯。一体何が詰ま っているのかと疑いたくなってしまう軽い躯をお姫様抱っこで抱き上げ れば、シエルが不意のことで慌ててセバスチャンにしがみつく。 ベビーベッドはベッドサイドに置かれているから、距離という程間は 空いてもいない。そこをお姫様抱っこで抱き上げられ、白いシーツの 上に下ろされる。レースがふんだんに使用された白いネグリジェの裾 が、同色のシーツの上に広がった。 「私のココは奥さん専用なのに」 細い躯を緩やかに抱き締め、ナイティの上から、熱くなっている自身 を握らせれば、その瞬間、細い躯はビクンと顫え、シエルは戸惑うよ うにセバスチャンを見上げた。 「あっ……ちょっ…セバスチャン…」 白いシルクのナイティの上からでも判る程、セバスチャンの性器は 熱く脈動し、強引に触れさせられれば、更に手の中で硬くなっていく のが生々しく感じ取れた。 「奥さんのココは、私専用じゃないんですから」 決して豊満ではないものの、形良く張り出した瑞々しい胸元は、授 乳時期のものとは思えない。そこを柔らかく揉めば、シエルの吐息が 甘く染まる。 「狡いと思いませんか?」 「んン……ッ」 カリッと耳朶を甘噛み落とされる低く甘い声。情事の最中の低く潜 められたセバスチャンの声に、シエルは極端に弱い一面がある。 「だから今くらい、私の相手をして下さいね」 マイ・レイディ。そんな風に囁けば、瀟洒な面差しが切なげに歪む。 ネグリジェの内側に指先を差し込めば、シエルは詰まった嬌声を上げ、小さい頭がセバスチャンの肩口に埋まった。 「シエル」 「あぁん……やッ……、だめぇ……ッ」 情事の最中に呼ばれる名前。普段は奥さんやらマイ・レイディやら 呼ばれるそれが、ベッドの中で抱き締められる時、セバスチャンはま るで確かめるようにシエルの名前を呼ぶ。その時の声が何故か切な げに聞こえ、シエルは時折言い様のない不安に煽られる。 「セバスチャン…」 低く甘い声に紛れ込む、セバスチャンのらしくない切なさを帯びた声。それがシエルの切なさをも煽り、肩口に預けた小作りな頭が嫌々とうち顫えた。ナイティの内側に伸びた指が、今はダイレクトにセバス チャンの雄を包み込み、形状を確かめるように動いている。そこは先 走りに熱く濡れ、白い指を穢していく。 「今度は私に飲ませて下さいね」 甘く喘ぐ形良い胸を鷲掴みに揉み上げ、セバスチャンが尖りを増し た乳首を引き潰す。胸の奥を走る鋭い快感に、シエルが細い嬌声を 放って、華奢な躯が引き攣るように反応する。 「あぁん…やぁ…セバスチャ……」 敏感な胸の尖りを抓み上げられ、腰の奥がいやらしい程疼いていく。セバスチャンの手により毎晩躯の奥から濡らされていくその嫌らし さに、シエルが白い頬を羞恥に染めた。 「何が嫌なんですか?こっちは私が欲しいって言ってるでしょう?」 「だめぇ…ッ」 ネグリジェの裾を捲り上げられ、咄嗟に内股を閉じあわせようとして 失敗する。やんわりと内股を押し開かれ、慣れた指先が奥を探り当て てくるのに、シエルはぎゅっとセバスチャンにしがみついた。 「鳴呼、もうこんなに濡れてるじゃないですか」 薄いレースの下着に触れれば、そこはぐちゅっと湿った音を響かせ、ぬるついた感触を指先に伝えてくる。 「溢れてきそうですね」 「んンンッ……ッ」 まるで花そのものだと笑われ、シエルが嫌々と頭を振り乱す。腰を 引き逃れようとすれば更に抱き締められ、強引に下肢を開かれる。 「あッ…、だっ、だめ…」 下着越しに弄ばれ、さらに躯の奥から濡らされていく。女体の中で も一番敏感な部分にゆるゆると触れられ、細腰が引き攣るように跳ね 上がる。 「まっ、まって…セバスチャ……」 嫌々と頭を揺すり立て、必死になって零れ落ちていく嬌声を噛み砕 く。更に下着の内側に忍び込む気配を見せた指先に、シエルが咄嗟 にセバスチャンの腕を掴んだ。 「子供達は寝ていますから、大丈夫ですよ」 二ヶ月の子供達に見られたとしても、その意味など判りはしない。 けれどシエルは子供が生まれてからは羞恥を煽られるのか、必死に なって嬌声を噛もうとする。それが逆に雄の嗜虐を煽ってしまうのだと シエルは知らない。 「あっ…、だ…、 だって……」 「毎晩していることなのに、本当に可愛いですね、シエル」 びくびくと顫える躯を緩く抱き締め、白いシーツの上に横たえれば、 長いブルネットの髪が柔らかく散った。 毎晩繰り返される行為の中、最後には陶然となってセバスチャンを 求めるくせに、セックスに溺れてしまうまで、シエルは二人の子供達 を気にして、婬らに乱れることに抗う傾向にあった。それがセバスチャ ンの雄を誘ってしまうのだと、シエルは気付きもしなかった。 「私に飲ませてくれるんでしょう?」 薔薇色に色付く面差しを覗き込み、啄むようなキスを繰り返せば、 シエルは陥落するようにセバスチャンの首にほっそりした腕を絡めた。 「お前は……駄々っ子と同じだ」 過保護で、莫迦みたいに心配性の悪魔。そのくせ本気で子供に妬 く辺り、駄々っ子より始末に悪い。 「ええ、ですから、ちゃんと慰めて下さいね」 マイ・レイディ。耳朶を甘噛み抱き締めれば、シエルが呆れながら、 クスリと小さい笑みを浮かべた。 「んッ…んン……ッ」 後頭部から腕を回して固定され、るで結合部を垣間見るような淫猥 さで絡めあう舌。狭い口内を縦横無尽に凌辱され。縺れ合うように舌 が絡み合う。 「セバスチャ……ん…ッ……ンッ」 貪婪に貪られ、痺れる程に吸い上げられる。ネグリジェもナイティも 脱ぎ捨てた裸身をきつく抱き合えば、互いの温度は灼け付くように熱くなっていくばかりで、際限など何処にもない。それは初めてセバスチ ャンと抱き合った夜を、いつもシエルに思い出させた。 いつもいつも自分を犯していたセバスチャンは、燕尾服の上着は脱 いでも、シャツを脱ぐことは決してしなかったから、本当の意味でセバ スチャンと抱き合った初夜と言えるのは、バスルームで人工流産を誘 発しようとして失敗したあの夜。それから互いの気持ちを伝えあった あの夜が初めてだった。 「シエル……」 互いの唾液が糸を引き互いを結んでいる。紅潮する面差しを覗き込 み、啄むキスをすれば、シエルが焦れったげにセバスチャンの前髪を 引っ張った。 「奥さんも、私のことが言えないくらい、駄々っ子ですよ」 たとえ性別が変わり自分の妻となったとしても、シエルの本質は何 も変化していない。相変わらず小生意気で負けず嫌いだ。最初こそ子 供達の眼を気にするくせに、こうして互いの温もりに触れてしまえば、 それまでのことが嘘のように、シエルは抱き合うことに躊躇いを見せ ない。いっそセバスチャンが呆れる程、シエルは婬らに乱れて奔放に なる。 「お前のココは、僕専用なんだろう?」 じっとり濡れきっている花片に擦り付けられているセバスチャンのペ ニス。ねだるように細腰を寄せれば、深い微苦笑を覗かせ、セバスチ ャンが細い腰を抱き上げる。 「本当に駄々っ子なのは、奥さんの方ですよ」 「もう一人、頑張るんじゃなかったのか?」 「いいえ」 「?」 あっさり否定された科白に、シエルが小首を傾げてセバスチャンを 見上げた。 「言ったでしょう?一人より二人、二人より三人。貴女が生んでくれる なら、何人でも」 サッカーチームができるくらい頑張るのもいいでしょうね。そんな風 に笑えば、シエルがそれはちょっと嫌だなと肩を竦めた。そんなことに なれば、駄々をこねる旦那の我が儘に拍車が掛かるからだ。 「お前が大人になって駄々を捏ねないなら、生んでやる」 悪戯を思い付いたような表情で笑うシエルに、セバスチャンは呆気 にとられたような表情を見せ、次には満足そうに笑った。 「私はいつだって大人ですよ」 意味しに笑って胸の谷間に顔を埋め、鷲掴みに二つの胸の孕みを 舐め回す。 「んンッ……莫迦…大人の意味が……あぁん……」 違うだろうと言いかけた反駁の声は、細い嬌声にかき消える。 「あんンッ…ッ、セバスチャン…そんな…風に…吸うなぁ…」 「飲ませて下さいって言いましたよ?」 母乳は授乳期じゃないと出ませんからね。そんな風に笑うと、セバ スチャンは音を立て尖りを増す乳首にしゃぶりついた。 「もぉ…出な……」 子供達に吸われても何も感じないと言うのに、セバスチャンに触れ られれば、それは容易に快感に繋がってしまう。けれど二人の子供 達に授乳してしまった後で、そうそう簡単に搾乳などできる筈もない。 「出ますよ」 「あぁんッ、……やぁッ……そんな…吸っちゃ……」 音を立てしゃぶり回され、吸い上げられる。子供達には微塵も感じ ない快感が、躯の奥から湧き出てくるようで、シエルは細腰を喘がせ る。 「だめぇぇ……ッ、やだぁッ」 押し潰す威勢でぐっと胸を揉まれ、乳首をきつく吸われると、トロリと 何かが出るのが判った。 「鳴呼、出るじゃないですか」 満足そうに笑うと、セバスチャンはじんわりと溢れてくるミルクを舌先 で舐め取っていく。恐らく子供達が飲んでいるミルクよりは、随分濃度 は薄いだろう。 「バッ……ッ、莫迦ッッ!やぁぁ……もぅ…吸うなぁ…」 「嫌ですよ。子供達にだけでは不公平でしょう?」 「何が不公平だ…この……変態!」 「だって私のココは奥さん専用なのに、奥さんのココは、今はすっかり 子供達の所有になっちゃってるじゃないですか」 ココと、ぬるぬるになっているシエルの媚肉に昂まりを押し付け、充 血している花芯に擦り付ければ、細い躯が電気に触れたようにビクン と跳ね上がった。 「ひぁ……ッ!」 「それともこっちで、違うミルクでも飲ませて下さいますか?」 「あんン……ッッ」 ぐっと熱い塊を擦り付けられ、今にも達しそうな表情を曝しながら、 シエルはあられもない嬌声を零していく。 「ミルクに…拘るなぁ……!」 この莫迦と罵倒したい気持ちは、けれど口を開けば零れ落ちるのは 甘ったるい嬌声ばかりだ。 「ではこちらに致しましょうか?」 「セバスチャン……!」 白い下肢をあっさりと開かれ、胸元まで折り返される。そのあからさ まな恰好に、シエルは咄嗟に顔を逸らした。 「鳴呼、奥さんのココは、花片のように綺麗ですよ。蜜まで垂らして」 いやらしいですね。そんな風に笑いながら、セバスチャンはぬるぬる に濡れきっているシエルの性器に顔を埋めた。 「ひッ……ッ」 剥き出しに曝された花芯に容赦なく舌を這わされ、透き通るように 白い下肢が跳ね上がる。 「こちらから出るのは、蜜でしたね」 「んンンッ……ッッ」 セバスチャンを欲して喘ぐ、媚肉に二本の指を押し込まれ、味わうよ うに柔らかい襞を捏ねられると、快感に弱いシエルはひとたまりもな かった。 「あぁん…やッ……もぅ…やぁ…セバスチャン…おねが…」 二本の指で爛れきった内部を捏ねられながら、その狭間に舌先を 這わせてくるセバスチャンの容赦ない愛撫に、華奢な腰ががくがくと 揺れ動く。 「鳴呼、奥からどんどん溢れてくるじゃないですか」 粘稠の愛液が濃度を増して溢れてくるのに、セバスチャンは柔らか く充血する内側を掻き回す。そうすれば更に愛液は甘さを増すように とろとろと溢れて白いシーツを濡らしていく。 「花の蜜のように、甘いですよ」 私にはこれが最高のスイーツですよ。そんな巫山戯た科白を囁いて、舌先が濡れた音を立て舐め回せば、薄く細い背が絶頂を訴え、靭 やかに反り返った。 「やぁぁッ…もぅ…イッちゃ……」 がくがくと引き攣るように細腰が跳ね上がり、目前まで迫った絶頂 の予感に、シエルが嫌々と頭を揺すりたてる。 「セバスチャン……ッ!」 悲鳴とも嬌声とも判別の付かない細い声でセバスチャンの名を呼ぶ と、力の入らない指先が、セバスチャンの髪を掻き乱した。 「何度でも、イカせて差し上げますよ。マイ・レイディ」 躯の奥から引き摺り出される快感の強さに泣きじゃくりながら、自分 を求めて腰を揺らすシエルに、セバスチャンが微苦笑を滲ませ、埋め た場所から顔を上げた。同時に二本の指を引き抜けば、それは濃い 蜜を絡ませぬるぬるになっている。 「シエル」 開ききった媚肉に自身を押し当て擦り付ければ、シエルが陶然とな って背に爪を立ててくる。ゆっくりと焦らすように入り口に含ませれば、陶然となっているくせに、勝ち気な視線を投げてくるのに、セバスチ ャンは苦笑する。 「早く……」 ゆっくりと押し込まれ、開かれていく入り口。既に雄を受け入れる準 備の整っている濡れた胎内に、それは却って切ない程のもどかしさを もたらしてくる。 「焦らすなぁ……ッ」 「私のことが言えないくらい、奥さんも駄々っ子ですよ」 舌足らずな嬌声で求められ、セバスチャンが冷静である筈もない。 喘ぐように揺れる細い腰を抱え上げると、セバスチャンは一挙にシエ ルの奥へと自身を押し込んだ。 「だめぇぇ……ッッ!」 瞬間、シエルは細い悲鳴を放ち、深い絶頂に導かれていた。白い 喉が反り返り、薄い背が限界まで撓う。胎内に押し込められたセバス チャンの脈動を引き千切る威勢で締め付けると、シエルはぐったりと 白いシーツに沈み込んだ。 「奥さん、私はこれからですよ」 「ひぁぁ……ッ」 「沢山構って下さいって、言ったでしょう?」 にっこりと音が響きそうな威勢で笑うと、セバスチャンは満足そうに 胸に顔を埋め、ビクビクと顫える愛妻を抱き締めた。 「っんのぉ……莫迦……ッ!」 悪魔で親バカなくせに、子供より手の掛かる旦那は始末に悪い。毎 晩毎晩同じことの繰り返しのくせに、付き合ってしまう自分も自分だと、シエルは内心で呆れながら、胸元に顔を埋めて満足そうに自分を 抱き締めているセバスチャンの背に爪を立てた。 「奥さんのココは本来私のものなんですから、子供達が寝ている間く らい、私に返して下さい」 「何がお前のものだ、莫迦ばっかり言ってるな!」 冗談か本気か判らないセバスチャンの科白は、けれど半分は本気 の科白に違いない。子供相手に所有意識など持つなと罵倒しながら も、満足そうに自分を抱き締めている莫迦な旦那にシエルは甘い。 結局互いに互いが溺れている自覚がありすぎるから、シエルは甘 い吐息を吐き出すと、胎内で更に熱を昂めて熱くなっているセバスチ ャンを誘うように、甘く腰を揺らした。 【コメント】 何処までもバカップル夫婦なので、このまま書き続けても延々と止め 処もないので、ココで終わり(笑)アッ、勿論ココは禁域領域なので、 18歳未満の方は閲覧してたらダメですよ。 美麗イラストは、栗もなか屋の九里様から頂きました!九里様、いつ もステキなイラストをありがとうございます! 既にこのシリーズは、九里様の描いて下さる二人がインプットされて ます。いつもステキなイラストを、ありがとうございます! |