身八つ口 身八つ口とは、女性の着物の脇の下にある空きのことで、男性の着物にはこの脇 の空きはありません。 身八つ口とは、男の人がちょこちょこっと手を入れてくる場所、または、わきの 下は汗をかきやすいので、その為の空気の出入り口・・・・ もしそう考えたあなたは、少し想像力のたくましい方です。 そんなこと、あるわけはありません。 実は、昔の人はもっと着物は楽にざっくりと着ていましたので、赤ちゃんに授乳 するときに、きものを少しずらしてここから母乳を与えて反対の袖で隠していた そうです。 だから、昔の着物の身八つ口はもう少し大きかったとのこと。そうでなければ、 着物を肩から脱がなくてはならなっかたのです。 でも時代は変わって、いまどき普段、着物をきている人もいないし、ましてや大 衆の面前で、授乳するママもいないでしょう。 今では、身八つ口の果たす役割は、着崩れを防ぐため、または着崩れを直すのに とても大切なところなのです。 着付けの段階で、おはしょりをきっちり直すため、またもし胸元や背にしわが寄 った時など身八つ口でちょっとひいて、直すことができます。 |
|
|