No.7
6月30日
おめでとう! 栄光はブラジルに
ロナウドごっつぁんの2得点
独GKカーンの神通力も力尽きる
試合は大方の予想と違ってドイツ優勢で始まった。ブラジルは最初こそ
ロナウジーニョの個人技でコーナーキックを取ったが、ドイツのボール回
しに自陣でのプレーを余儀なくされた。30分を過ぎてようやくブラジルら
しい華麗なシュートが何本か出たが、ドイツのGKカーンの壁にみな阻ま
れてしまった。
ブラジルの最大のピンチ。ヌビルのフリーキックをGKマルコスが左手で弾
くとポストに当ってボールは外に出た。危なかった。
幸運は突然やってきた。
21分過ぎ。ロナウドが取られたボールを相手ディフェンダーから奪い返し
て、リバウドにパス。リバウドがシュートを打った。名GKカーンが前にこぼ
した。右から回り込んだロナウドは「ご馳走さま」とばかりに右足のサイド
キックでゴールへ蹴りこんだ。
2点目もロナウドにとっては「ありがたい」ものだった。クレベルソンの右か
らのゴロのセンタリングをリバウドがスルーをしてくれた。落ち着いて右足
で蹴ったボールが、ゴール右隅に転がり込んだ。「ヤッタ。これで仕事がで
きた」とロナウドは思ったことだろう。
結局は個人技の力の差だ。2対0となってはさすがのドイツももはや勝ち
目はなかった。
ブラジルの勝因は、得点王となったロナウドの2ゴールにあるのは言うまで
もない。注目すべきはその2点に共に関与したリバウドの存在だ。強いシュ
ートと意表のスルー。これがチームプレーだ。カフーをはじめ守備陣の健闘
と共に語り草になるだろう。
おめでとうブラジル。
( W杯談義 了 )