任道斌・関乃平 著 / 井垣清明 訳 露満堂
本体2500円+税
唐 箕形石硯 上海博物館蔵 縦18.9cm×横13cm×高さ4cm |
新石器時代 北首嶺双格石研 陜西省宝鶏市出土 中国歴史博物館蔵 縦17.8cm×横14cm |
文房四宝に関する解説には、愛好 |
本書は中国美術学院編纂、任道斌・関乃平監修 の「中国の水墨世界シリーズ(全五冊)の五、 最新刊。1997年西湖のほとりで開催された「第 一回国際水墨画教学研討会」の成功を受けて、 「中国水墨画初級教材」として企画、刊行された のが本シリーズである。他の4冊も全て日本語 版が出版されており題名は次の通り。 「中国絵画の流れ」「書道と篆刻の魅力」「花鳥 画の魅力と技法」「山水画の魅力と技法」 中国の書画、文学と文房具は、古来、切り離せ ない密接な関係を持つ。硯を代表とする文房文 化は現代に至るまで、重要な部門であり、関連 書籍も数多く出版される。本書は初級教材とし て企画されており、硯の歴史を中心として、豊 富な図版(149)と簡潔な解説、余裕を持ったレ イアウトによって読みやすさ、見やすさに心配り がなされている。解説の中には中国文化に造 詣の深い書家井垣清明氏による訳者註が随所 に挿入されており、更に理解を助ける。その内 容は「初級」に止まらない深さがある。 修美社 「修美」 No.79 (2002.7) より |
漢 双鳩蓋三足石硯故宮博物院蔵 直径14.8cm×高さ15.7cm |