初詣・後書き
(後書き、というか裏話的な。
ここはこれこれこういうことだったんだよ、みたいな、そういう書き手の意図は知りたくない、という方はご覧に
ならないでくださいね)
(本文の間に、この色、で書き足しています)
大晦日、年内最後の練習の日。最後に、烏養さんからこんなことを言われた。
うわ、『最後』を続けて二回使ってる… めっちゃ直したい…(;▽;) (そうだなあ、終了間際、とかに(´▽`;
『今日はまだいくらかあったかかったけど、明日からは冷え込むらしいから、なるべく出歩くなよ。
初詣の人混みなんかも避けといたほうがいいかもな。
うっかり風邪もらったら大変だ。
せっかくここまで勝ち進んだのに、病気で出られないとなっちゃ泣くに泣けないだろ?』
クリスマスSS同様、原作がまだどうなるかわからないのに負けてる前提で話を書くのは縁起悪いかな、と、
こちらも予選は勝ち進んでる設定で。
たしかに。
けど、明日は、旭の誕生日でもあるのに…
去年も、おととしも、三人で初詣に行っていたので、今年もそのときにプレゼントを渡そうと思ってたんだけど。
毎年行ってるあの神社、いろいろ屋台も出るような広い神社で、人も多いからなあ…
どうしようか…
屋台も出るような大きな神社で大地とふたりで旭にプレゼントを渡したりなにか奢ってあげたりとかしていたと
いう設定。
そんなことを考えながら、ぞろぞろ体育館を出る人波について歩いていると、隣りの大地がぽつりと言った。
「じゃあ、今年はやめとくか、初詣」
これ大地からの援護射撃だから(笑)
あと、初詣なんだから厳密に言うと今年じゃなく来年の話なんですが、けどさっき去年もおととしも三人で初詣、
という言い方をしたのでここは今年が妥当だろうと。というか年末年始のここらへんてややこしいよな!(´▽`;
一日違うだけで来年去年の話になっちゃうし。
それを聞いて、えー、と不満そうな声をあげたのは、旭。
「今年で最後なのに?」
「バカ、今年で最後、だからだろ?」
俺たちの目標はバレーで一番になることで、初詣に行くことじゃないよなァ?と、旭に笑う大地の目が少しも
笑ってないのを見て、旭は一瞬、むぐっと言葉に詰まったけど。
「でも…」
「でももだってもない!家でおとなしくしてろ!」
「ヒッ!ハ、ハイ!」
しようとした反論は大地にピシャリと一蹴され、旭は涙目になり、しょんぼり、俺のジャージの袖を、くいくいと
ひっぱった。
「あんなに怒らなくたって…」
「まあまあ。大事な時期だから、仕方ないよ。今年は出かけるの、控えよ?」
笑ってポンと背中を叩くと、旭が、しぶしぶとだけど、うん、と頷いた。そこに、大地が振り向く。
「よしよし、いい子だいい子だ。またすぐ二日から練習だし、俺からの誕生日プレゼントはそのときな」
わざわざ、俺からのプレゼントは二日に、と言うのも援護射撃だから。俺は誕生日当日旭になにもしないから
スガお前は好きに旭を誘えって意思表示だから(笑)
今度はちゃんと笑ってる大地の目。旭も、笑ってうん、と、頷いた。でも大地が前を向いたとたん、少し落ちて
しまう旭の肩。
やっぱり、残念そうだなあ。
そりゃそうだ、年に一度の、誕生日だし。去年もおととしもお祝いして、今年が最後なのに。
うーん…
場所を変えるとか、もしくは、誰かの家に集まるとか…
けど…
「旭」
なに?と、旭が立ち止まる。俺も立ち止まる。すたすた前を歩く大地が少し先まで離れるのを待って。
「あとで電話する」
「え?」
「そのとき言う。さ、早く着替えて、今日は大地のお祝いしよう」
「あ、うん、そう、そうだな!」
ふわりと旭の顔が明るくなる。大地の喜ぶ顔を見るのが楽しみなんだ、って、わかる。
大会を目前にして仕方のないこととはいえ、自分の誕生日は少々ないがしろにされたのに、旭は、本当に
優しいなあと、思う。
大地の誕生日については、旭のクリスマスプレゼントを買いに行ったのと同じ日に、大地が、最近この作家
好きなんだけど初期に発売された文庫がなかなか見つからないって言ってた本をたまたま見つけた、これ
だけだと味気ないので本屋の雑貨コーナーにあった使い勝手のよさそうな栞も付けて…、というところまで
考えてましたが、書いてみて別にその描写なくてもいいな、というか渡すところもなくていいなと思ったので
カットです(苦笑)
(本のプレゼントはなんとなく思いついて、あとから、あっそういえば原作3巻のカバー外したとこの大地は本を
読んでるしこりゃちょうどいいわ(´▽`) と思ったんですけど、旭菅的には別に必要ないシーンだしね…(´▽`;
帰って冷たい自室の中でストーブのスイッチをひねりながら、端末を操作した。
すぐに、旭の声が聞こえてくる。
携帯端末が滅びることはないだろうけど、スマホがどれだけ長く普及しているかはわからないので時代を感じ
させそうな名称は基本的になるべく使わないようにしています。
菅原さんがスマホ持ってるシーンは原作にあるけど、もしハイキューが10年後も続いていて、そのとき初めて
このSSをご覧になる方には、おそらくスマホだと古いから…(´▽`;
『スガ、さっき、言ってたことって?』
「うん、あのさ、今日の夜、俺、旭にプレゼント渡しに行ってもいいかなあって」
未成年が深夜に屋外をうろうろすることについてはどうなんだろ、なんか条例とかで禁じられてたりすんの?
とは思うんですけど、けどそんなこと気にしてたら天体観測ネタとか書けんしフィクションだからいいかな、と
書いてしまっていますけど、けどそういうことは地味にいつも気にしてる…(´▽`; 若いお嬢さんに悪影響を
及ぼしてたらどうしようみたいな…(;▽;) (いやそこまで影響力はないと思うけど心配性なんだよ…(苦笑))
『え?夜?』
「うん。だめ?」
『だめじゃないけど…、日付が変わってからってことでしょ?』
「うん」
『じゃあさ、』
旭の声が、急に色めき立つ。
『一緒にさ、神社に初詣に行かない?あの、俺の家の近くの』
神社は小説版2巻に出てくるあそこです。あれもうみんな知ってるもんだと思ってていいのかなあ??
いいよね…?(´▽`;
「ああ、あの、旭がいつも朝、近道する?」
『うん、そう。あそこなら、誰もいないし』
小説版を読んだ感じ、なんか古びてて人があまりこないイメージだったので…
と、思ったんだけど実は違ったんだー!!!!!ヽ(;▽;)ノ
こないだ小説版二巻のこの話を読み返したとき、神社で旭がばったり烏養さんと会ったところを見て気づいたの。
お神酒を届けるということは、ここ、ちゃんと人がいるんじゃ?(゜▽゜;
なんとなく、社と手水舎しかないこぢんまりとした神社を想像していたけど、社務所もあるのでは?(゜▽゜;
しかもどうも、配達のトラックを駐車できるだけのスペースもあるっぽい。
だとすると、思っていたより規模が大きくて、大晦日の夜から元旦にかけてお神酒ふるまったりしてるのでは?
もしそうだったら当然、
誰もいないし
なんてことはないのでは…!!!!??ヽ(;▽;)ノ
うわー…、やっちまった…(゜▽゜;
すみません、今度から神社を書くときはそのへんちゃんと考慮して書きますので、今回は最初の後書きでも
書いたように、
なんか古びてて人があまりこないイメージの神社、
ということでよろしくお願いします!(´▽`;
うーん、なんでか小説版読んだ当時は、神社の下の道(坂ノ下の前あたりの、あの、原作37話の最初の
ところの)に車が停まってて、それを上から見おろす感じの図をイメージしてしまってたんだよな…
けどよく読んだら木陰に軽トラ停まってるし、となると社の近くまであがってこれるのか…
車が入れるってそれけっこう規模でかくね…?(゜▽゜; みたいな… ああ…(;▽;)
あと旭たちがお参りしてるとき誰もいなかったからさ… ついうっかり誰もいない(社務所ない)と思いこんで
しまって…(´▽`;
(いや実際のとこはわからないけどさ。はっきりあると書かれてるわけでもないし)
(けどある可能性は高いかなあと思う)
すみません、次からは気をつけます…(;▽;)
「うん、いいよ。じゃあ、行こうか」
『よかったー、せっかくお正月なのに、お正月らしいことなにもしなかったらつまんないしさー』
「はは、そうだね」
それから俺たちは、年が明ける少し前に待ち合わせて、神社に向かうことを決めた。
『よかった、スガに声かけてもらえて。嬉しいよ。ありがとう。じゃ、またあとでな』
「俺のほうこそ、断られなくてよかった。じゃあ、またあとで」
『うん』
そうそう、こういうのも今は電話じゃなくてラインかも、と思ったんですけど、私はふたりが文字だけでやり取り
してるより喋ってるほうがその場面を頭に思い浮かべたとき萌えるなと思ったのでそうしてる(苦笑)
あと私がライン使ったことなくてよくわからないので。知ったかぶりで書くとだいたいボロ出すしアタシ(´▽`;
通話を終えたところで、タイミングよく夕食ができたと声がかかる。
まずは腹ごしらえ。それから、プレゼントの用意だ。
食後、部屋に戻り、机に向かう。
手袋に追加するプレゼントは、結局、手袋と同じ色、同じ素材で編まれた、耳まで覆える帽子にした。
クリスマスプレゼントを選ぶとき、手袋とこの帽子とどっちがいいかと考えて、で、旭はスパイカーだし手は
大事にしないとね、と手袋を選んだけど、こっちもいいなと思ってた。それに、これなら手袋と帽子でちょうど
セットっぽくなるし。
ここらへんのことも書くときいろいろ考えてました。
まず菅原さんの予定としては、クリスマスに首尾よく手袋を渡せたか否かで誕生日プレゼントをどうするか
決めるつもりでした。
もし渡せていたら、誕生日プレゼントはそこそこいいお値段のもの。もし渡せてなかったら、手袋と合わせて
そこそこいいお値段になるもの。
クリスマス用と誕生日用、どっちもそこそこいいお値段のものを買って、もしクリスマスに渡せずにどっちも
誕生日に渡すことになった場合、それだと豪華になりすぎて旭が気にしちゃうから…、という理由で。
練習が忙しくてそう何度も買いものにはこられないから、手袋を買うとき渡せた渡せなかった両方のケースを
想定した誕生日プレゼントの候補をいくつか決めておいて、で、クリスマスの結果が出たら家族にお願いして
買ってきてもらおう…、とか思ってる菅原さんまで考えてたけど、別にそのくだりはなくてもわかるな、というか
そこまで入れてると肝心の神社のシーンになかなか到達せんがな!(;▽;) ということでまるっとカット(笑)
その際、菅原さんが旭の誕生日当日にプレゼントを渡したい動機のひとつとして年末年始の忙しいとき家族に
無理言って買いものしてきてもらったので、というのを考えたりもしたけど、それもとくに必要ないかなとカット。
スガさんなら、旭の誕生日であるってだけでもう十分に大事なことだろうしね(´▽`)
手袋と、帽子。
どちらも同じ、灰色の毛糸。どちらも、俺の髪の色に、よく似た。
これを見て、ときどきでいい、ときどきでいいから、俺のことを思い出してくれたらな、と。
手袋が入っている袋は手袋しか入らない大きさの袋なのでそっちからは出して、あらかじめ用意していた
白くて柔らかい薄手の包装紙でまとめてふわふわと包んでしまおうと、
菅原さんの家族の中に、(おそらくお母さん)、こういう包装紙等をストックしている人がいる、というつもりで
書いてますが、そこも別にいらないなあと思ってカット(苦笑)
とりあえず、スガさんが前もってそういうものを準備してました、というのがわかればいいのであって、入手
経路が家族からだろうと自分で購入したのであろうとそこはもう好きに解釈していただけばいいかなと。
家族がストックしている、ということがのちのち重要になってくるならちゃんと描写するけど、別にそうならない
のなら必要ないところは極力省いたほうが早く書き終わりますしね(苦笑)
包んでしまおうと、思って、
思って、ふと、思いつき、俺は髪を、二本抜いた。
抜いた頭髪を、左の手袋と、帽子の裏の、ごくごく目立たない場所の毛糸の一本に、きつく結わえ付ける。
余った両端をハサミで切ってしまえば、ああ、もうわからない。
あっしまった、これだとぎゅっとしぼったみたいだ(゜▽゜;
結ぶとき、ぎゅっとしぼってしまったら、そこだけ細くなってしまって目立つので、毛糸に食いこまない程度の
大きさの輪っかにして、ほどけないように結び目だけキツく結んだ…、みたいなつもりだったんですけど、
これはかなり、それを表現できてない感じだ…!(´▽`;
あー、とりあえず、(髪の毛結ばれてるって)わからない、と言っているので、とにかくすごく目立たないとこに
結んだんだってことでひとつよろしくお願いしますスイマセン…(;▽;)
ところでなんで左だけにしたのかな…?全部に付けるといよいよスキのない呪いぽくなるからかな…?(´▽`;
あ、左なのはもちろんそういう意味です。指輪するほうの手だから、ということで。
そうしてしまったあと、はっと、これってなんだか呪いみたいだな、と思ったけど、
違う、これは呪いじゃなくて、俺の分身が旭を守ってくれますようにという祈りであって、呪いでは、
呪いじゃないからね、旭。
もしかしなくても、俺のやってることって重いかな、とも思ったけど、けどそんなの言わなきゃわかんないし、
いいよね。
俺は俺の体の一部付き手袋と帽子を包むと、シールでとめた。
リボンにしようかなーと思ってましたがうちのスガさんそこまで女子力高くなかった(笑)
「あさひー」
待ち合わせ場所へと向かう途中、前から旭が歩いてくるのが見えたので、俺は近所迷惑にならないよう、
少し小さな声で手を振った。
気づいた旭も、おー、と、手をあげる。
あと少しで年が明ける。そうしたら、旭、ハッピーバースデーだ。
「こんな時間にわざわざありがとな、スガ。じゃ、行こうか」
「うん」
ふと気がつくと、旭も紙袋をぶら下げている。
「あれ?なに、それ」
「あ、これ、これはね、あとで」
ふふふ、と、旭が笑う。なんだろう、と思ったけど、あとで、と言っているのだし、あとで教えてくれるのだろう。
わかった、と、返事しておいた。
神社の前まできて、ポケットから携帯端末を取り出し、ふたりで頭を寄せて覗きこむ。
おお、ちょうど、今、
「年が、明けたねえ」
「うん、旭、誕生日おめでとう」
うわー、ちょうど今ってスガさんのモノローグのあとに、年が明けた、ってセリフがくるとこれスガさんのセリフ
ぽくなる… いい流れじゃなかったスイマセン…(;▽;)
顔をあげるとすぐそこに旭の顔があって、その顔が少し照れくさそうに、けど嬉しそうに、ありがとう、と、笑顔に
なった。
「はい、これ、プレゼント。よかったら使って」
「うん、ありがとう、なにかな?」
「あ、遅いし、帰ってから…」
この場で開けて見られたくないのは髪を縛ったことがさすがにちょっと後ろめたいからだよ(´▽`;
「ああ、うん、そうだね」
「あと、まだある」
「え?」
「旭、ちょっと目つぶってて」
「え?」
「いいからいいから」
俺がいいって言うまでそうしててね、と言って、自分のコートの前を全開にする。
「旭、そのまま目をつぶったまま両手上にあげて」
「上に?こう?」
こわごわと、紙袋を持った両手をまっすぐ上にあげる旭。
「うん、そう、そのままじっとしててね。動かないでね」
「う、うん」
俺は旭のコートのジッパーを一気に下ろしてさっと前を開けると、ぎゅっと、旭に抱きついた。
「ひゃっ!?」
「しっ!夜中だから大きな声出さないで!」
「あっ、う、うん」
「あさひ」
ぐぐっと、体に体を押し当てる。
「旭、わかる?」
「…?…あれ?なんか…、あったかい…?」
「ふふ、もう、目あけてもいいよ」
俺は少し体を離して、旭に自分の体を見せた。
ここも、『体』が続けて出てきてる…(´▽`; 俺は少し旭から離れて自分の体を〜、とかに直したい…(;▽;)
「あ、カイロ!」
「そう、ふふっ」
カイロを貼って出かけることを事前に書くべきか書かないべきかどうするか考えて結局カットしたような気が
するんだけど、あったほうがわかりやすかったかなあ?
どの情報をどこまで、いつ提示するかについてはいつもわりと悩むとこ…(´▽`;
胸と腹に、べたべたとカイロを貼り付けた体で、もう一度、旭にぎゅっとしがみつく。
「寒い中、呼び出して、申し訳ないな、って、思ったからさ」
こうやって、あっためてあげようと思って。
「そうだったんだ」
あれ?そう言う旭の声がなんだかちょっと苦しそう?あっ!
菅原さんからのプレゼントはニットだからともかく、旭のは甘酒みちみちに入った水筒だしな(苦笑)
「あ!ごめん!手はもう下ろしてくれていいです!」
「あ、よかった…」
ほっとした声のあと、旭の両腕が俺の背中にまわって、そして、ぎゅー…、っと、力がこもる。
あ。
この『あ』は、だだだ抱きしめられてる!おれ!いま!あさひに!(゜□゜) みたいなのを内包した『あ』だよ(笑)
「うん、すごくあったかい、ありがとな、スガ」
「あ、いえ、どういたしまして」
どうしよう、なんだかちょっと、恥ずかしくなってきた。
けど、旭とこうしてるの、あったかくて、すごく、気持ちいい。
「んー、なんだかいい匂いもする…」
「くる前に、お風呂に入ってきたからかも…」
「そうなんだ…」
旭にこうする予定だったので風呂場に何種類かあるシャンプーの中からいちばん甘い匂いのものをちょっと
借りたんだけど、正解だったよかった。
うちのスガさんとこの家族構成は、両親、姉、弟、で、シャンプーは各自(というほどでもないけど、母、姉、
男ども、もしくは、父、母、姉、息子どもとかで)バラバラという設定。この日はお姉さんのをちょっと拝借。
「スガ、」
耳元で、あたたかい息と声がくすぐったい。びくりと体を揺らしそうになるのを、懸命に堪える。だって俺が
びっくりしたら、旭もびっくりしてきっと、ごめんって離れて行ってしまうだろうから。
「なに?」
「へへへ、俺もあるんだよ、あったかいの」
そう笑って、旭がありがとあったかかった、と、体を離す。ああ、あったかかったのなら、もう少しくっついて
いてくれてもよかったのに。
ジッパーを閉めながら、旭が言う。
うわっ、読み返してみて思ったけどこれ切ないな、もうくっつく気ないってことだもんな…(;▽;)
いやきっと、カイロあったかかった嬉しい、だから自分も甘酒で早くスガを喜ばせてあげよう、ってことなんだと
思いたい…(´▽`;
「けど俺のはまだ大丈夫なはずだから、まず、先にお参りしよう」
神様の後回しにされてしまったのがちょっと悔しい。けど、おばあちゃん子の旭らしいよね。
うちの菅原さんは旭のことに関してなら神様とも張り合う。
「うん、そうだね」
賽銭を入れて手を合わせて。お参りを済ませたあと、旭が紙袋からなにか筒状のものを取り出した。水筒?
「これ、母さんが、甘酒入れてくれた」
「そうなんだ!」
甘酒やカイロは書いてるうちに思いついたような。そしてむかし保温機能付きの水筒を使っていたとき、塩気の
あるものは入れるなとか牛乳を含んだものは入れるなとか(うっかり放置して腐敗させてしまったとき発生した
ガスで爆発するからとかだったと思う)なんか入れたらだめなものが多くてめんどくせーな!と思った覚えがある
ので、旭に甘酒持たせようと思ったとき、ああいう水筒に甘酒入れてもいいのかと、大晦日に携帯でちまちまと
調べた思い出…(´▽`;
わあ!それは嬉しいな!ありがとうございます旭のお母さん!
「きっとまだ熱いはず…、プレゼントのお礼に、はい、スガからどうぞ」
「わあ、ありがとう」
水筒に付属している小さな容器になみなみと注がれた白い甘酒。湯気がもうもうと出てる。きっとまだ熱々
なんだろうな。
「いただきます」
ああ、熱さと甘さで、すごく、元気が出てくる感じ。美味しい。
「ありがとう、美味しかった」
「そう、よかった」
俺も、と、旭も水筒から出して、飲む。
「うん、寒いところで飲む熱い甘酒って、本当に美味しいよね」
元旦に振る舞ってくれる神社とかありますよね。ああいうとこでいただくのほんと美味いしありがたい(´▽`)
「うん」
「まだあるから、飲んで」
「うん、ありがとう」
あと二杯ずついただいたところで、水筒の中身はからっぽになった。
「ああ、おしまいだぁ…」
「ありがとう旭、ごちそうさまでした。お母さんにも、俺がそう言ってたって、伝えておいて」
「うん」
水筒を紙袋に仕舞う旭をじっと見ながら、旭とこんなことするのは、もう、これが最後なのかもしれないな、と
思う。
それはとても寂しくて、胸がギリギリ痛むけど、けど、寂しいと言ったら、言ったら、それは今度こそ本当に、
重たくなってしまうだろうから。
それは、イヤだから。
「あ、そうだ、なあ、スガ」
旭がふと、なにかを思い出したみたいな口調で、言う。
「あのさ、俺たち、あけましておめでとう、言ったっけ?」
「え?」
あけましておめでとう?
記憶を辿る。
そういえば、日付が変わったとき、誕生日おめでとうは言ったけど、あけましておめでとうは言ってなかった!
「言って、ない」
「あ、やっぱりそうだよな!よかった、思い出せて」
旭がほっと、胸に手をあてる。
「じゃあスガ、改めて」
旭が正面から、真っ直ぐ、俺に向き合って。
「あけましておめでとう、今年も、よろしく」
あ…
「うん、あけまして、おめでとう、俺のほうこそ、今年も、よろしく」
「うん、よろしく、お願いします」
それからふたりで、顔を見合わせて、ふふ、と、笑った。
きた道を戻り、待ち合わせた場所で、別れる。
「じゃあ旭、また、あさって…、じゃない、もう明日か、また明日」
「うん、また明日」
お互い、気をつけて、と手を上げて、歩き出す。
さっき、旭が俺に、言ってくれたこと。
今年も、よろしく。
進路の違う旭とは、高校を卒業してしまったら、距離が離れていくばかりだと、思ってた。
そうなりたくなくても、どうしようもなくそうなっていくものだろうと思ってた。
けど、そうはならないのかもしれない。
俺が寂しいと胸を痛めていたとき、まさにそのとき、言ってなかったと思い出して、よろしくと言ってくれた
旭となら、もしかしたら、
そうは、ならないのかもしれない。
「あさひ…」
嬉しいのかなんなのか、よくわからないまま、涙が滲んで、あふれて、頬にこぼれた。
けどそれは決して、嫌なことではなかった。
神社行ってカイロで抱きついて甘酒飲むところまではするするいけたんですけど、そのあとどう収束させるかで
めっちゃ悩んだ思い出が…(´▽`;
スガさんが旭に好きだよって言っちゃうパターンもあった。けどそうするとどうにもうまくまとまらなかったので、
結局こういうカタチに。
嬉しいのかなんなのかよくわからないまま泣いちゃうのは、自分がもう旭とはこれで最後かもとくよくよ悩んで
いるとき旭のほうはぜんぜん最後なんてつもりじゃない様子でそれが嬉しい、けど進路が別で離れてしまうこと
には変わりない、旭が優しいことを言ってくれるのは嬉しいけどだからよけいに離れるのが苦しい、みたいな。
けどやっぱり嬉しいので、決して嫌なことではなかった、なのです。
しかしほんと小説版に出てきたあの神社はめちゃくちゃ使い勝手いいよなー二次創作的に(苦笑)
近道で毎日利用している旭だけでなく、菅原さんも知っている場所というのがたいへんポイント高い(´▽`)
大地なんですけど、うちの旭菅にとって便利な人になってるというか書き手にとって都合のいいキャラのように
見えてしまってないかなというのは常に気になってる。
彼の性格的にスガが旭を好きだなというのは見てて察しがつくと思うし、察したらさりげなく援護してくれるん
じゃないかなと感じるからそういうふうに書いているのであって、けっして都合よく使おうというつもりはないん
だけど、けどそう見えてしまって、大地をお好きな方に不快感を与えてしまっていたら、それは私の力不足で
申し訳ない…(;▽;)
ところで、後書きを書くのに久しぶりに読み返すとき、もしまったく萌えなかったらどうしようと思いましたけど、
クリスマスも初詣もちゃんと萌えたよかった(´▽`;
なにかお話を書くとき、最低限、自分はしっかり萌えるものを、と思って書いているので、(だってパティシエが
自分でもこれおいしくないと思ってるケーキを売ってるケーキ屋さんなんてイヤでしょ?(苦笑))、とりあえず
そこはクリア出来ててほっとしました(´▽`;
あとは、読んでくださった方が、萌えたとかおもしろかったとか思ってくださったら書き手としては最高だし安心
なんですけど、そこはまあ、私がどうこう出来る部分ではないので、まるっとゆだねます(苦笑)
(15/04/11)
(15/12/13) 青字部分を追記 |