『その手、振りほどいて』・諸設定とあとがき
■設定というか補足というか
・ホメロスはあくまで自分の目的のために利用しているだけなのでモノローグではウルノーガと呼び捨て。
・ロウとマルティナはふつうに王族として敬っているので様を付けたり姫を付けたり。
・本当は悪魔の子なんかじゃないと誰よりも知っているので主人公のこともモノローグでは勇者。
・主人公がホメロスを取り押さえるのは天空魔城で俺の光発言を聞いていてまたグレイグに友人を失わせる
わけにはいかないと思ってのこと。
・取り押さえに行くタイミングはムービーでこのときホメロスが倒れたまま放置されていたのでそのスキに。
・グレイグ将軍と言い直しているのはまだ親しくない頃に戻ってきたという時渡り感を出したかった。
・さすがに二十も年齢が上の相手を呼び捨てにはしにくいかなと思って、グレイグさんを採用。
・いくら一度は世界を救ったからといってもつい最近までただの村の少年だった主人公が、いくら負けて
のびているからといっても仮にも一国の将軍まで登りつめたホメロスをひとりで取り押さえようとするのは
無理があるかな?カミュやシルビアさんに手伝ってもらったほうが自然かな?と思いましたがこれは
ホメロスとグレイグの話だしあまり登場人物を増やすとふたりがぼやける、ということで主人公ひとりで。
・ゲーム中では助けを求めていますがこのホメロスは大樹が落ちればそれでいいのでそのために必要なら
見せしめに自分を殺してくれてもかまわないいやむしろそうしてくれと躊躇なく思えるホメロス。
・けどゲームのほうも案外そうかもしれない。ホメロスを見る王は明らかに助けてくれそうな顔してないし、
それですべてを悟って、みっともなく命乞いをする悪者、を演じたのかもしれない。わからんけど。
・王が走り去ったホメロスを追わせないのは、彼がこれから何をしようとしているのか察しているから。あと、
ホメロスがそうする姿を目の当たりにした英雄の心が折れてグレイグが弱体化することも少し期待してる。
・髪は、追いついたらその次は掴んで引っぱってくるだろう、引かれたらもう力ではかなわない、と考えて
掴まれた瞬間を狙ってばっさり。
・魔物の魂は大樹に行けないとゲーム中のどこかで言及されていた気がするのですがはっきりどこで
言われていたか思い出せず、なので確認もできず。もしかしたら魔物も人間同様に大樹転生システムに
組みこまれているのかもしれませんがここではそうではないということにしています。
・最後、双頭の鷲が羽ばたくのを〜、というのは、マントに描かれたそれが身を投じる瞬間そういうふうに
見えたかな?みたいなニュアンスで。
・グレイグが持っている髪はホメロスが死亡した時点で消えます。それで彼の死を悟る。そこまで書ければ
よかったんですがホメロスの一人称にしたかったのでここで補足。
・ペンダントはどうしようかと思いましたが、このあととくにゲーム中のイベント等で使用する物でもないし
グレイグに持たせなくてもゲームと辻褄が合わなくなることはないだろう、ということでそのままホメロスと
運命を共にしてもらいました。
■あとがき
私は、ホメロスがリメイク版で仲間になる展開があってもなくてもどっちでもいいと思っていたのですが、
最近ふと、
いや、あの人たぶん許すって言われた瞬間に舌を噛んで死ぬよね!?
ホメロスってたぶんそういうタイプだよね!?と思ったので思ったよってことでこの話を書きました。
彼が許しを拒んで命を断つときはこういうのがいいなーと。
舌を噛む、だと時間がかかりそうなので、身を投げる、に変更。あと、こっちのほうが派手で劇的でホメロスに
合うかなという個人的な好み。
最初、グレイグに頭にくることを言われたホメロスが逃走、捨てゼリフを吐いて身を投げる、くらいの段取りで
書き始めたのですが、
いざ書き始めてみるとそうだグレイグはここで黙ってホメロスを諦めてくれるような人じゃなかった、
ということに気づき、結果としてホメロスは泣いちゃうし血を見ることになってしまったのですが、けどあれは
あれでグレイグがより悲劇的になったからよかったかなと。
彼がホメロスの最後を見たかどうかは決めてないのでお好きに考えていただけたらと思います。
(18/02/16) |