その手、振りほどいて・あとがき

追い詰められてこれから身を投げようという切羽詰まってる人にあまりあれこれ喋らせるのもヘンだよな、と、
語り手のホメロスには言わないでいてもらったことも多いのでその補足など。
本文中に、
この色、で書き足しています。





「ぐっ……」

最後のチカラを振り絞ってぶつけた闇の魔力は、まるで悪魔のように禍々しい姿の剣がその身を粉々に
砕くのと引き換えにかき消された。
体が言うことをきかない。地に崩れ落ちる。

言うことをきかない、の、きかない、漢字どれ使うのかわかんないな、どうしよう、体が動かない、にして
おくか?けどここはホメロスに言うことをきかないって言ってほしいそのほうが、やる気はあるんだけどもう
ダメ、感が出るから…(;▽;) ということでひらがなでいきました(´▽`;


勇者とその同行者を葬り去り大樹に守護された伝説の剣を奪う。ウルノーガから下されたその命令、もはや
果たせそうにない。

ゲーム中のホメロスは本心からウルノーガに忠誠を誓っているのかもしれないけど、この話のホメロスは
グレイグとの縁を断ち切るために利用しているだけなので表向きはともかくモノローグでは呼び捨て。
そしてウルノーガの計画を知ることによって誰よりもウルノーガの言う悪魔の子が嘘だとわかっているから
主人公のこともモノローグでは勇者と言ってます。


「ホメロスを追って、来てみれば…」

ああ…

グレイグ。来たのか。そして王…、ウルノーガも。

「グレイグよ、この者の姿を見るがよい…」
ロウ様とマルティナ姫が口々に俺の所業をグレイグに訴える。終わりだ。ウルノーガのもとで、俺の望みを
叶えるために尽力することは、もう。

ホメロスを追って来てみれば、や、この者の姿を見るがよい、は、ゲーム中のムービーのセリフから。
このへんのキャラクターの動きはムービーのそれに準じてますよということで。
セリフの一部分だけなのは、ぜんぶ書くと長いのと、著作権的にどうなんだろうと思ったのと、それと
わざわざこの話を読もうと思う方ならもう既にセリフの内容はご存知だろうと思ったので。
あとホメロスはウルノーガのことはどうでもいいけどロウとマルティナのことはふつうに王族として敬って
いるので様を付けたり姫を付けたりします。いくら大樹ごと死んでいただくつもりだとしてもホメロスには
それが敬称略にしていい理由にはならない。


「…っ!?」
人の気配が近づいたと思ったら、利き腕を掴まれ背中に押し付けられる。ぐっと、重みがかかる。誰が。

ムービーを見ると、ロウとマルティナがグレイグと話しているとき、倒れたホメロスはそのまま放置されて
いるんですよね。なのでここなら取り押さえに行けるぞ!と。


「グレイグさ…、グレイグ将軍!早く!早くこの人を捕まえてください!」
この声。勇者。なぜ。知っていることを喋らせるため?

違うよ。もう二度とグレイグに彼の光を失わせてはいけないと思ってるからだよ。
ここの主人公のセリフは最初、グレイグ将軍!、だけだったんですが、グレイグさんと言いかけて将軍と
言い直すことでまだぜんぜん親しくなかったころに戻ってきた感を出したかったのと、あと、将軍!と呼ぶ
だけでは主人公がグレイグを呼んでなにをしたいのか読んでいる方にすぐ伝わらないかも、と思ったので
捕まえてください、も足しました。うおー、初めて主人公になにか喋らせたわー!(゜▽゜;
異変後の世界で仲間になったグレイグのことを主人公がなんて呼んでいたのかはちょっと悩んだんですが
さすがに二十も年上の相手を呼び捨てにはできないかなあということでさん付けのほうを採用。
あとグレイグと呼び捨てにしちゃうと一瞬ホメロスのセリフ?と迷うかも、という書き手の都合もある(´▽`;
また、主人公ひとりだけだといくら負けてのびているとはいえ仮にも一国の将軍まで登りつめたホメロスを
取り押さえるにはちょっと心許ないかな?カミュやシルビアさんにも手伝ってもらったほうが自然かな?と
思いましたが、これはホメロスとグレイグの話だしあまり登場人物を増やすとそれだけふたりの存在感が
薄くなってしまうと感じたので、最低限、話を進めるのに必要で、なおかつホメロスを死なせたくないという
動機のある主人公にひとりでがんばってもらいました。


だが無駄だ。俺は何も喋らないし、仮に喋りたくても喋る前にウルノーガが俺の口を封じてくれる。だから
安心してじっとしていた。勇者が退き、グレイグがのしかかっても、じっとしていた。

そりゃ取り調べの最高責任者であるデルカダールの王様がウル様なんだからどうとでもなるわな(´▽`;
ゲーム中のホメロスはお助けくださいと王に助けを求めていますが、こちらのホメロスは大樹さえ落とせれば
それでいいので必要ならば世間の目を欺くために見せしめになることもいとわないホメロスです。
けどこれを書いて思ったけどゲーム中のホメロスも案外そんな感じだったのかもしれないね。あのムービーで
ホメロスを見下ろす王様の顔、どう見ても助けてくれそうな顔してないし…(´▽`; で、それを見てああもう
自分は助からない、だったら自分に罪をかぶせてあなたは目的を果たしてください、みっともなく命乞いまで
したかつての将軍の哀れな末路は王国中の注目を集めましょう、その隙に…、みたいな。
親友である自分の死を見せつけることでグレイグに精神的なダメージを与えることもできるだろうしね。


ウルノーガ…
鈍いグレイグや城の外で暮らす王国の民は騙せても、十六年もの間離れていたとはいえ実の娘である
マルティナ姫と、賢王と呼ばれたロウ様の目を欺くことは容易ではあるまい。
どうか、俺にかぶせられるだけの罪をかぶせて派手に処刑してくれ。俺を見せしめに衆目を集め、国民の
支持を得、それを隠れ蓑に事を運び、あの大樹を落とせ。
そうすれば、そうすれば俺は…、俺は…

ここ、最初はただ、グレイグや王国の民は騙せても〜、だったんですけど、マルティナとロウには理由を
くっつけているのにこっちにはなにもないのはバランスが悪いかなと思ったので足しました。しかし、すぐ
近くで接する機会がないから正体に気づかないだろうと言われている王国民のほうはともかく、グレイグの
鈍い、はちょっとあまりにもずばっとストレートすぎない?(´▽`; と思ったんですが、けどまあこの話の
ホメロスはグレイグに対してああいう感じだし、もうこれくらいストレートな悪口でいいかなと(笑)


「ホメロス」
頭上から、グレイグの声が降ってくる。
「…なんだ」
「痛くはないか?」
何を言っている。罪人相手に。お前は俺が何をして今こうなっているかわかっているのか。
「…気遣いなど、不要だ」
だが、と、グレイグは少し押さえるチカラを緩めた。
「戦いに敗れ、倒れた者をさらに痛めつけるような非道なことはできぬ」

ホメロスには拘束を振り切って逃走してもらわなければならない都合上、グレイグにはなにかカチンと
くることを言ってもらう必要があり、それを考えるのに、この、ホメロスを取り押さえているときのグレイグの
心中とはどんなんかな、と、思いつくまま紙に書き出してるときに出てきたのが、

グレイグは本当に悪気なく、なにか悩みがあるなら聞くし、聞けばホメロスは大丈夫だと思うし、事情を
話して謝罪すればみな許してくれると思ってる、もちろん自分も気にしてない、だってホメロスはとくに
悪いこともできずにこうして負けて倒れてるわけだし
負けちゃったんだから、弱いんだから、守らねば 俺にはそのチカラがあるから、と思っている

これ、自分で書いてて、うわー…(゜▽゜; と思ったし、とくに後半の、悪いこともできずにこうして負けて
倒れている、はキッツイなと思ったのでこれに決定。これでふたりの関係の方向性がぜんぶ決まり、
枝の先端まで走るホメロスのモノローグもグレイグのこれに基づいてああいう感じになりました。というか、
グレイグのこれが決まったらホメロスのあのへんはもうほぼ勝手に喋ってくれた…(´▽`;
なお、グレイグがホメロスに言うカチンとくるセリフの別パターンとして、

俺もお前が悔い改めて、再び俺と共に王や姫、国民を守るというなら俺もお前を許そう、クレイモランでの
ことも水に流そう、なかったことにしよう
そうだ、あの魔女にそそのかされたのか?あの魔女はたいそうお前を気に入っていたみたいだからな
あんな美女に誘惑されたら心が揺れるのも仕方ない

とかも考えたんですけど、さすがにこれはホメロスの頭の血管がぶちぶち音を立てて切れそう(´▽`; と、
思ったのでやめました(苦笑)。怒りの方向性としてもなんかちょっと違うと思ったし。


なんだと?
あまりの屈辱に、カッと、全身が熱くなる。
「ホメロス、俺は、俺と共に国を守ると誓い合ったお前が自ら進んで魔に服従するとは思えない。きっと、何か
事情があったのだろう。それを打ち明け、心から謝罪すれば、きっと王も許してくださるはず」
グレイグが何を言っているのか、理解できない。許す?俺のしたことを?なぜ、そんなふうに思える?

ホメロスは自分がウルノーガとなにをしようとしていたか自分のことだから当然わかっているけど、グレイグは
ほら、このとき知ってるホメロスの悪行といったらイシの村人を殺そうとしたことと(けどそれは結局グレイグの
言うこと聞いてやめた)、クレイモランのあの件だけだからさ…(´▽`; ダーハルーネの件は知ってるかどうか
わかんないけど…
(しかもクレイモランのこれだって、まだ本当にホメロスがしたことなのか疑ってる状態でしょう?魔物の手先は
主人公じゃなくてホメロス、と聞かされたグレイグが、やはり、と言ってるとこからして)
ところで今このあとがき書きながら思ったけど、たぶんホメロスとしては自分がグレイグに疑いを抱かせた、と
いう時点で、グレイグにはもっと自分に対して腹を立て、取り乱してほしかったんだろうなー、と…
グレイグがまったく心を乱してなかったわけではないと思うんだけど、けどグレイグはグレイグで証拠もないのに
腹を立てるのも、と思っていたかもしれないし、うーん…
本当このふたりはつくづく、頼むから思ってること口に出して話し合って(;▽;) としか言いようのないふたり…


返事をせずにいると、グレイグは俺の体を起こし地面に座らせ正面から両肩を掴み、俺の顔を覗きこんだ。

むかついたので返事しませんでした(´▽`;
あと、座らせ、というのは、女の子がよくやる正座の膝から下をハの字に開いて床にお尻をぺたりとつける
あれのつもりで私は書いていますが、けど正座から足を揃えたまま左右どちらかにお尻を落とすというのも
あれはあれで色っぽくて捨て難いのでここはもうお好きなポーズで考えていただければ(´▽`)
負けて倒れている人をムリヤリ起こすのはひどいかなあと思ったけど、まあグレイグは仮にホメロスのことが
大好きであってもこういう雑さはあるかなと思ったし、真正面からちゃんと目を見てホメロスを励ます言葉を
言ってあげたかった思いやりの気持ちからなので… なにもかも裏目に出たけど…(;▽;)
ところで今ふと思ったんだけど、ホメロスの倒れて乱れた前髪をきちんと撫でつけてあげたり、汚れた頬を
ぬぐってあげたりしたらホメロスはもっと頭にきたと思うので入れたらよかったです(´▽`)


「お前のその頭の良さは得難いもの、失ってはならぬ国の宝だ。俺と一緒にやり直そう。大丈夫だ。安心しろ。
俺がお前を守ろう。俺はどんなときだってお前の味方だ」

大丈夫とか安心しろとか守ろうとか味方とか、このへん、我ながらひどいなー(´▽`; と思いながら書いて
ました。ホメロスの頭に血がのぼる血がのぼる(;▽;)
そして、お前の頭の良さは得難いもの、のところ、最初、お前の頭脳は得難いもの、にしてたんですけど、
けど、
ロトゼタシアって、人間が物を考えたり覚えたりするとき体のどこを使ってるか既に判明してる世界?(゜▽゜;
と、ドツボにはまってしまって…
事故や戦闘で頭部が損傷することはあるだろうから中身がどうなっているかは既に知られているだろうとは
思うのですが、けどその部分がどんな働きをするのかということまでは… どうだろう…(´▽`;
なので、脳、という表現はやめて頭が良いとしたんですが、けどこれもよく考えたら脳を使うのと大差ない
かしら… けど、ベロニカが命をかけて自分たちを助けてくれたのだと判明したとき、カミュが頭の中が
ぐちゃぐちゃしてなにも考えられない、みたいなこと言ってるので、たぶん、なにか考えるときに使う体の
部位は頭、だということはもう、常識として存在している世界… なんだと… 思いたい…(´▽`;
というか今はたと気づいたけど、そういえばグレホメ過去ムービーの中にホメロスの頭を褒めるようなとこ
あったな!?(゜□゜;
というわけで確認してみたら、お前の知恵と俺のチカラでした… それにしとけばよかった…(;▽;)


「…グ、レイグ」

ここ、グレイグのあまりに自分を舐めた言いように絶句するホメロスのシーンなんですけど、けどグレイグは
たぶん安堵と喜びのあまり言葉を失ったのだろうとしか思ってないと思われる(´▽`;


俺がどんな気持ちで、どんな理由でお前を裏切ったのか知りもしないでよくもそんなことを軽々しく言えるな。
英雄様だからか。
強くて強くて強い英雄グレイグ様だから、親友から手ひどい裏切りを食らってもなんともないと、それどころか
慰め慈しみ守ると、そう言うのか。

そういえば、この許しを拒んで身を投げる話を考えていたとき、ホメロスにはぜひグレイグに何様のつもりだ!
とか言ってほしいなー(´▽`) と考えていたんですけど、結局それは使わなかったなあ。
その代わり、と意識してそうしたわけじゃないけど、ここで似たようなことを言ってくれたからよかった(苦笑)


お前の、そういうところが、俺は…!!!
だから俺は、大樹を。だから、俺はウルノーガの誘いに…!

はたと気づくとそばの勇者もうんうんと頷いている。どうしてだ。いやそんなことより、これは。

村を焼いたりダーハルーネでドブネズミ!と罵ったりクレイモランで魔女をけしかけたりそういう悪いことしか
してないのに、なのにその相手から自分の命の心配されたらそりゃどうしてだって思うよね(´▽`;
そして、本文書き終わってアップしてから気がついたんですけど、お前のようになりたかっただけ、という
ホメロスのグレイグに対するコンプレックスを知りながらここで頷く主人公はかなり無神経では…?(゜▽゜;
まあ、これに関してはもう、この話における主人公はあまりそういうところまで気がまわらないというか、
人様(この場合グレイグ)の言葉をあまり疑わないというか、とにかくグレイグはホメロスを責めたりはして
いない、助けようとしかしていないのだから問題ない、と思っていたということで… お願いします…(´▽`;
優しくされたらよけいにプライドが傷つく、とかわからないタイプ… 優しくされたら嬉しいでしょう?としか
思わないタイプ… たぶんそういうのを想定してるんだな… 私が… 主人公に対して…


まずい。これは下手したら助命の嘆願が聞き入れられるかもしれない。王も英雄と勇者の頼みを無下にする
わけにはいくまい。
ならばこのまま生きて、ウルノーガが大樹を落とすのを待っていれば?世界を破滅に導こうとして死ぬまで
牢に繋がれる極悪人として俺がグレイグの、勇者の、世間の目を引きつけておけば、きっと事を運びやすく
なるはず…

あー!導こうとして、と、極悪人として、で、として、がかぶってるー!(゜▽゜; スミマセン…(;▽;)

しかしもし、もしも、デルカダール王の正体がばれて勇者に倒されてしまったら?そのとき俺は、死ぬまで
グレイグの手元に置かれ、死ぬまでグレイグに守られながら生きるのか?死ぬまで?死ぬまで?

ここ、最初は哀れまれながら、という言葉を使うつもりだったんですけど、書いてアップする前に他の方の
作品でその言葉が使われていたので(シチュエーションもぜんぜん違うしよく使われる言葉がひとつくらい
かぶっただけではパクリにならないと思うけどなんとなく気分的に同じの使いたくなかった)、守られる、に
変更したんですが、結果的により屈辱的になったと思うのでよかったです(´▽`)
守られる、という言葉から連想される、相手が積極的によしよしと愛して大切にしてくるイメージは、きっと
ホメロスをすごく苛立たせると思うので…
あ!というか気づいたけど、そもそもグレイグが守ろうって言ってたんだから守られるでいいんだわ(゜▽゜;
気づくの遅いヽ(;▽;)ノ


そして大樹がこの世界にある限り、生まれ変わって、また、
また、
グレイグと。

出会ってしまったらどうしよう、と。

「…嫌だ」
「?」
「そんなことは、もうごめんだ」
「ホメロス?」
「いい加減にしろ!!!!!!」
渾身のチカラでグレイグを突き飛ばし、駆け出した。ざわめきと、そして、よい、グレイグに任せておけ、という
王の声が耳に届く。ありがとう。空に向かって大きく伸びる大樹の枝へと一心不乱に足を動かす。

ざわめき、は、主人公とその一行が、えっ、と、どよめいたということで。そして王がグレイグ以外にホメロスを
追わせなかったのはこれからホメロスがなにをしようとしているか察しているから。
ホメロスがそうするところを目の当たりにした英雄の心が折れ、グレイグが弱体化することも少し期待してる。
実際に折れるか折れないかはともかく折りにかかってはくれるだろうと思うくらいはホメロスを信頼してます。
ところで思ったんですけど、このウルノーガには、ホメロスは魔物に騙されて利用されていただけということに
して、もう一度自分の手元に置くことも可能でしたよね。けどそれをしなかったのはホメロスが生涯、騙されて
利用されたかわいそうな軍師としてグレイグに同情されながら生きることになるからなんだろうなあ…
なんだこの話のウル様わりとホメロスに優しいじゃん(゜▽゜; 呼び捨てにしてごめんね(´▽`;


「待ってくれ!ホメロス!」

話し合おう!とか言うのも考えてたけど、さすがにそれはホメロスだけでなく読んでる方もグレイグに
イライラするかなと思ったのでなしに(´▽`;
お前のことが心配なんだ!とかも考えたけどこれも、お前は親か!と腹立つし、走りながら言うのは
ちょっと大変かなと思ったのでこれもなし。


嫌だ。俺はもうお前から逃れたい。

「待て!このままでは本当に反逆者として殺されてしまう!」

とうの昔に殺されてたよ。英雄グレイグ、お前の存在は俺を殺し続けていた。
俺を守る?そんな関係は対等な友人関係とは言えない。俺はお前と対等でいたかった。同じところに、立って
いたかったんだ。

とうの昔に〜、はホメロスが自分で言ってくれたので、私は、そうかー(´▽`; と思ってるだけでした。

けど、それは絶対に叶わない。俺がどんなに努力しても願ってもグレイグ、お前がいる限り絶対に。

結局、ホメロスがどんなに努力して、たとえ社会的地位でグレイグを上回っても、グレイグ本人がホメロスを
上から包んで守るにせよ下から支えて守るにせよ、どちらにせよそういうふうに思っている限り、ふたりは
ホメロスが望むような対等な関係にはならないし、そしてホメロスはグレイグが変わることはないと思って
いるので、絶対に、と、言っています。


だからもう、この苦しみを、終わらせる。ここで。

グレイグの荒い息が近づく。改められもしなかった鎧の腕の覆いの中から小剣を取り出す。頭にひりと痛みを
感じるか否かの刹那、それで髪の結び目あたりをばっさりと薙いだ。あっと忌々しげな声。髪を掴んで引こうと
したグレイグがよろめくのが気配でわかった。振り返らない。大樹の大きな枝の先端まで行く。
髪を束ねていた紐がはずれて落ち、不揃いな長さの髪がばさばさと強風に嬲られた。目の前にあるのはもう、
空だけ。

距離を詰めたら次は髪を掴んでくるだろう、引っぱられたらもう力ではかなわない、と思ったので、隠し持って
いた剣を取り出して待ち構え、掴まれ、そして引かれるまでの、髪がぴんと張った瞬間を狙ってばっさり、と
いう感じで。
掴まれたらもう振り返ることはできないので、(そうするとたぶん髪の長さ的に自分からグレイグの胸の中に
飛びこみに行ってしまうような形になると思う)、少しくらい頭や首が切れてしまってもいい、くらいの勢いで
腕を後頭部にまわしてやっています。
最初は引かれた瞬間振り向いてばっさり、みたいな絵面を考えていましたが、けどグレイグの力で引かれて
ホメロスもそれに対抗して振り返ろうとしたらその瞬間に後頭部まるっとハゲてしまうのでは!?(゜▽゜; と
思ったので引かれる前にやりました(苦笑)
あと、痛い!と悲鳴をあげてグレイグが怯んだ瞬間にばっさり、みたいなのも考えたけど、自分の腕の中に
抱いてしまうまではホメロスが泣こうが喚こうがグレイグは容赦なく引くだろうなと思ったのでこれもなし。
グレイグが、あっ、とあげた忌々しい声は、けっしてホメロスがグレイグを快く思っていないからそういうふうに
文句がありそうな声に聞こえたわけではなく、ガチです。グレイグが好ましく思っている美しい髪をホメロスが
なんの躊躇もなく捨てたことに対してけっこう本気で怒りを感じており、今そんなことを気にしている場合では
ないとわかっていても思わずそういう声が出てしまった、みたいな感じです。そしてそれがまたホメロスを
不快にさせるという…(´▽`;


「…ホメロス」
振り向くと、グレイグは少し離れたところに立っていた。強張った顔。さすがの英雄も少し踏み出せば落ちる
この枝の先端は怖いと見える。

と、ホメロスは言ってますが、ホメロスのところまで行きたくても自分の体格では無理だ折れそう行けない
どうしよう、と思ってる顔なんだ…(´▽`; まあ、ちょっとくらいは怖いかもしれんけど…


そしてまだ、手には切り捨てられた俺の髪を掴んだまま。未練がましい。腹が立つ。強く睨めつける。
「お前が、故郷バンデルフォンの小麦畑によく似ていると言った髪なぞもういらぬ」
グレイグが息を飲んだ。そんなに意外か?俺が今、主君と仰ぐ相手はお前の美しい故郷を滅ぼした魔王
ウルノーガだぞ?それをお前は、許すだの、守るだの。呆れて物も言えない。

と言うものの、ホメロスもさすがにグレイグが魔王ウルノーガという存在を知っているとは思っていません。
けど、グレイグの故郷が魔物に滅ぼされたことは事実だし、その魔物側に与してることが発覚したんだから
もうちょっと自分に対して嫌悪感をあらわにして怒ってもいいんじゃないか?とは思ってます。
あと、グレイグが髪を手放さなかったことについてふと思ったんですが、たぶんこの人このとき、

だっていらないと言われてハイそうですかと捨てたら、お前はきっとこのあとあのときはよくもカンタンに
捨ててくれたなって怒るんだろ???(゜□゜;

とかそういうふうに思ってたんだなって思った…(´▽`; 書いてるときは、なんか手放さなかったから
手放させなかった、くらいの、なんとなく、で、持たせたままだったんですが、そうだよね、
書き手の私はもう二度とホメロスがグレイグのところに戻ることはないとわかっているけれど、けど
グレイグはそうじゃなくて、自分たちにまだ、このあと、があると思ってたんだよな… ごめんな…(;▽;)


「ホメロス、なぜ…」

最初は、ホメロスの呆れて物も言えない、から、捨てゼリフを吐いて身投げまでノンストップでした。けど、
その間にグレイグのアクションがなにもないのはヘンだなと思って、ここで、なぜ、と言わせたんですが、
けどそうすると今度はそれをきっかけにグレイグがぐいぐい動き始めてとにかくホメロスの近くに来たがった。
共に落ちてもいいくらいの勢いで来たがったヽ(;▽;)ノ けどそうなってしまうと困るので、ホメロスには剣
ぶん投げてもらいました…(´▽`; あのシーン最初はなかったんですよ…


なぜ?なぜと問うのか?しかしその問いに答えても俺の言葉はお前に届くまい。理解できまい。
強い英雄様はその強さで俺を包み愛し慈しみ見守ろうとするだけで俺と同じところには立ってくれない。俺と
同じ痛みを感じてはくれない。

ゲーム中のセリフも少々織りまぜつつ、このへんもホメロスが自分で喋ってくれたのでそれをそのまま。

俺はお前と同じところにいたかった。しかしいられないというのならもういなくていい。未来永劫いなくていい。
大樹を落とし、転生の循環を断ち切る。行き場をなくした魂はやがてすべて消滅する。お前も、俺も、みんな。
俺はお前と同じところに立てない。そして、他の誰かが立つこともない。
グレイグ、それがお前との誓いを破ってでも叶えたかった俺の望み。

魔物の魂は大樹には還れないとゲーム中のどこかで言及されていた気がするのですが、けどどこで
言われていたか思い出せず確認することができませんでした。ごめんなさい、この話の中ではそうで
ある、ということにしておいてください…(´▽`;
人の魂については冥府で会ったニマ大師が、大樹が落ちて生まれ変わることのできなくなった人の魂は
冥府にていずれ消滅するのを待つばかり、みたいなことを言っているので、消えるのは確実ですが。
しかし、自分がグレイグから永遠に逃亡するだけじゃなく、もう誰もグレイグと並び立とうとするのもダメ、
だから大樹を落とすね、ってホメロスめっちゃグレイグのこと好きだろ!(゜▽゜;
この話を考えていたとき、グレイグのことが本気で嫌いなホメロス、がブームだったからこれもそういう
感じに、と思ってたのに、結局フタを開けたらふつうに大好きだったよー(´▽`;


「ホメロス!そこは危ない!ひとまず戻れ!」
グレイグがじり、とこちらに近づき手を伸ばそうとする。

ホメロスはさ、グレイグを裏切ってグレイグの故郷を滅ぼした魔物の味方になったんだから、そのホメロスが
罪を暴かれもはやこれまで、と身を投げようとしてるっぽいんだから、私としてはこう、察してやれよ!(゜▽゜;
と思うんですけど、けどグレイグはこういうことを言うんだよなー!!!ヽ(;▽;)ノ


「くるな!!!」

ほんまそれな!!!!!(゜▽゜;

「嫌だ!!!」

そうなんですよね、イヤって言うんですよこの人は…(;▽;)
あとここ、カタカナのイヤだと漢字の嫌だとで迷って漢字のほうにしたけど、いやだ!とひらがなのほうが
頑是無い感じが出てよかったかも。ここ、ほぼほぼ子どもの駄々だもんな…(´▽`;


くそっ!こうなったらグレイグは頑固だ。

チッ、と舌打ちするのとどっちにしようかと思ったけど、強めの語気にしたかったのでくそっ!に。ホメロスの
語彙にクソはないような気もするけど、まあこのホメロスはこういうホメロスなんだということで…(´▽`;
あと、頑固だのあとに、!、を付けるかどうかもちょっと迷いました。あまり語気を強くしすぎても、グレイグの
勢いに押されてる感が出てしまって、(向こうの勢いに対抗するために語気荒くしてるように見えるから)、
そうするとちょっと、ホメロスが負けてる、余裕がないみたいな感じに見えてしまって気の毒なので、!、を
付けるのはなしにしました。余裕がまったくないわけではないから(´▽`;


「追い詰められた反逆者を捕らえようとして共に大樹から落ちてしまうなどバカの極みだ!国一番の英雄が
いい笑い者だ!!!」
「俺はそれでも構わん!!!」

ほんとグレイグはこういうこと言うのでもう話のスジ変えて心中させたほうがいいのかなー(´▽`; とも
思ったんですが、けどあまりゲームの内容からかけ離れてしまうのは私の本意ではないので、(一次創作の
中のよくわからないところ、いろんな解釈ができるところ、を、埋めていくような二次創作がしたいんですよ)
彼には生きていてもらいました。
そして思ったんですけど、グレイグはゲーム中でも突然、主人公が頼んでもいないのに勇者の盾になる!
とか言い出すし、この人はたぶん、いろんなものを即座に捨てられる人なんだろうなー、と。
主人公のときは正義のために魔に染まった友を切り捨てたけど、ここでは友のために自分の命をぽんと
投げ出せる感じ。けどそうできる強さがホメロスにはしんどいし好きなんだと思った。だからこのあと泣く。


「グレイグ!!!」

もう返す言葉がなくて名前を言うしかなかった…(;▽;) あ、だからここは押され気味なんですよ(´▽`;

だから…

目の奥が熱くなる。見えているものが歪む。あふれて頬を濡らす。

ほだされちゃった…(;▽;) ここで泣く予定もありませんでした。

「だから、俺はお前が、大嫌いなんだ…」
「ホ、メロス…」
急にしおらしくなった俺に驚いたのか、動きを止めたグレイグの足元に小剣を飛ばす。避けようと気を取られた
ほんの僅かな隙に腰の剣を思い切り、顔を狙って投げつけた。大丈夫、あいつなら致命傷になりはすまい。

ホメロス自身も泣くつもりはなかったので最初から泣き落としをしようとしたわけじゃなく、たまたま泣いて
しまったらそれを見たグレイグが動揺したのですかさず足止めのために剣を投げました。絶対にグレイグとの
縁を切りたいホメロスなので少々ほだされてもそのへんは容赦ない(´▽`;
小剣は、腰の剣だと髪を切るときに長すぎて扱いにくいのでこちらの作劇上の都合で持たせていたもの
なんですが、ここで囮としても使えたのでちょうどよかった(´▽`; 剣が一本だけならたぶん避けられてた…
なおホメロスはグレイグに勝ちたくて常に努力している人だと思うので、力では勝てなくても技術や正確さが
要求されることではグレイグ以上だと思うし、こういうときの狙いも確実だと思う。


「ぐう!」
うめいたグレイグの額のあたりから赤いものが飛び散る。バカだな、そんな髪、後生大事に持っているから。
最初に小剣を受けたとき、追撃に備えて右手で剣を抜いていればまだマシな対処もできただろうに。

本気で凶器投げてくるとか思ってなかったんだよ…(´▽`; あと、まだマシな対処というのは、剣で剣を
弾き飛ばすのはともかく、腕でそうするのは難しいだろうという意味で。
剣なら長さもあるけど腕ではそこまで長さがないから飛んでくる剣が腕に到達するころには顔にも近いし、
そこでガードし損ねたら結局顔に当たるし、ガードする腕だっていくら金属の鎧に覆われているとはいえ
指や関節部分は薄いだろうから当たり所が悪ければ痛いじゃすまないだろうし、みたいな感じで。
で、このときグレイグは腕で顔を庇ったので中心部にぶっさり、という事態は避けたけど、剣は腕の覆いの
硬い表面を滑って生え際のあたりに当たった、みたいな状況のつもりで書いてます。
よく考えたらホメロスのプラチナソードって細いから、真正面からこられたらほぼ点だよね…(゜▽゜; 狙って
弾き飛ばすとか無理だよな… 剣なら、間合いに入った頃合いを見計らって飛んでくる軌道上を薙ぎ払えば
はたき落とせるかもしれないけど…


流れる血が入るのか、目を開けていられないようだ。額を押さえて、動けずにいる。

グレイグってほんと人の言うこと聞かないし頑丈だしなにかに執着したときのそれ以外のものに対する
執着の捨てっぷりがすごいからほんとホメロスといっしょに落ちて心中しかねない勢いだったけど、無事に
ここで足止めできてよかったー!(゜▽゜; 話の主旨変わるとこだった(´▽`;


お別れだ、グレイグ。
大樹が落ちるのを見届けることはもう叶わないが、しかし、今のこの体ならばおそらく。望みの、半分だけは。

先にも書きましたが、この話では魔物の魂は死んだら消えてなくなるということでお願いします(´▽`;
あとこのときシルバーオーブもらってないので、(まだ始祖の森の祭壇にあるはずだよね?)魔ホメになって
飛んで逃げることはできない、ということになってます。


「闇に染まった俺の体はもう魔物のそれだ!死ねば骨も残さず消えてなくなり、魂が大樹に還ることもない!」
「ホメロス!」
「二度と人として生まれてくることもない!二度とお前と会うこともない!心の底からせいせいする!さよなら、」
「待て!ホメロス!」
「さよならグレイグ!永遠に!」
「ホメロス!!!」

ここもホメロスが一気にセリフ言うはずだったのにグレイグがぐいぐいくるから…(´▽`; けど、どうしても
死なせたくなくて、けど自分は動けないとなると、あとはもう呼びかけるくらいしかできないもんね…
そりゃこうするよね…(;▽;)


身を翻す。グレイグの目は開いていただろうか。俺を見ていただろうか。双頭の鷲が羽ばたくのを、その目に
焼き付けただろうか。

双頭の鷲が羽ばたくのを〜、というのは、あれです、マントに描かれてるあれ。自分が宙に身を躍らせたとき
そのマントの鷲が飛び去っていくように見えただろうか、という意味。


デルカダールの双頭の鷲。俺はお前と本物の双頭の鷲になりたかった。けれどその望みが叶えられることは
もう永遠にない。そのことに、心から安堵する。

グレイグと並び立とうとすることを自分の魂を消し去ってしまうことで完全にやめてしまったらもう本当にほっと
しましたみたいな感じです(´▽`;


祈ろう。最後の瞬間まで。いつか、大樹が落ち、世界が死に絶える日がくることを。

落ちてもらわないともう誰もグレイグの隣りに立てなくするという残りの半分の望みが叶わないからあとは
ウルノーガよろしく頼んだ!という意味の祈り(´▽`;


グレイグ。何もかもがなくなってしまった世界で、お前を待っている。

なにもかもが消滅してしまったら当然ホメロスという個もなくなってしまうんですが、まあそこはニュアンスで
というかもう会いたくねえつって飛び降りてるのにな!(゜▽゜; 矛盾してるな、いま気づいた!ヽ(;▽;)ノ
まあこのへんのホメロスのグレイグに対する愛憎についてはお好きに解釈していただければ… この話は
ホメロスが勝手に喋ってくれました的なとこが多いし、私もよくわからないところ多い…(´▽`;


ホメロスのペンダントですが、こんなもんもういらねえ!とグレイグに投げつけてもいいかなと思いましたが、
たぶんこの話のホメロスは、グレイグに未練たらしく持たれていても不愉快だ!と思うタイプのホメロスだし
ゲーム中においてこのあととくにホメロスのペンダントを使用する場面もないし、グレイグに持たせなくても
とくにゲームのストーリーと辻褄が合わなくなることもないだろう、ということでそのままホメロスと運命を共に
してもらいました。
けど、主人公が大樹にほど近いユグノアからイシの村に流れ着いたように、このペンダントもいずれ村に
流れ着いて、そしてニズゼルファを倒したあと、村に主人公の顔を見にきたグレイグが川で拾う、みたいな
展開は大いにありそう(´▽`;
神の岩に登ってもう一度ホメロスに会いたい…、とか祈った帰りに、水の中にキラリと光るものが… ハッ、
これは、ホメロスの… ああ、ホメロス、会いたかった…!(;△;) とかな。もし魔物の魂が死んですぐに
消えずにしばらく冥府で消滅を待つのなら、待ってるホメロスの魂がブチ切れる(´▽`;


ところでグレイグが最後にホメロスの姿を見たかどうかは決めていないので、そこはお好きに考えて
いただけたらなあと思います。
また、グレイグが手にしたままのホメロスの髪は、彼が死亡した時点で消えます。それでグレイグは
ホメロスの死を悟る。本当はそこまで書けたらよかったんですが、ホメロスの一人称にしたかったので
ここで言っておきます(´▽`;
ホメロスのモノローグたっぷりの三人称、にしようかどうか迷ったんですけど、書きたいのはホメロスが
グレイグに思っていることだし、ということで一人称に。


そういえばもしグレイグが初期からラリホー覚えてたら走って逃げるホメロスにラリホーかければよかった
ということでこの話は成立せんな!?(゜▽゜; と思って調べてみたら覚えてなかったよかった(´▽`;
ラリホー、使えるのは主人公とロウのユグノア一族だけなんですねえ。知らなかった… そしてこのあと
戻ってきたグレイグから事の次第を聞かされた主人公は自分がラリホーしとけばよかったと泣く(;▽;)


あとホメロスの一人称、お前のようになりたかっただけのあたりのムービーを見ると、カタカナで『オレ』
なんですけど、けどこれだと重ためな話のトーンにちょっと合わないなと思ったので、『俺』と漢字にして
います(´▽`;


それから、ホメロスが髪を切るところは前に書いた『バンデルフォンの小麦畑で』をちょっと意識していると
いうか、あっちでは髪の毛を褒められてデレデレしたりその髪を切られて激怒してたりしたじゃん!(゜▽゜;
みたいな感じでツッコミ入れてもらえればいいなあ(´▽`) と思って書いてました。


そういえばあっちのあとがきではグレイグに、リメイク版でホメロスが仲間になるといいね、みたいなことを
言ってるのに、次のはホメロスに救済を拒まれるグレイグの話とか私もたいがいひどいな!(゜▽゜;


けどひどい話を書けるのもその前に、あのふたりはセニカリセットで幸せになるよね(´▽`) という話を
書いているからこそそこに至るまでの過程になにがあってもいいよねと思えるのだし、まあ許して(´▽`;


しかし私の書くホメロスってなんかいつも泣いてるな… 泣かせようと思ってるわけじゃないんだけど…
あと走る。あっちはグレイグの元に行くためで、こっちはグレイグから逃れるためにだけど(´▽`;
そして小麦畑あとがき後編の中盤くらいで、もしこの小麦畑のグレイグがぜんぶ思い出したら自分の畑を
焼いて退路を断ってデルカダールのホメロスのところに行く、みたいなこと書いてたけど、もしホメロスとの
別れがこの話みたいなものだったらたぶんあのグレイグは確実に畑を焼く(´▽`;
いや、焼くどころか出会った瞬間にぜんぶ思い出して、誘われた時点でデルカダール行きそう…ヽ(;▽;)ノ
ああいう去られ方をしたらホメロスのこと絶対に忘れなさそう…(´▽`;


プライベッター用のあとがきにも書きましたが、この話は、私は今までホメロスがリメイク版で仲間になる
ことについてはどっちでもいいと思っていたけど、最近ふと、

いやあの人たぶん許すって言われた瞬間に舌噛んで死ぬよね!?(゜□゜;

と、気づいてしまったので私はそう思っていますよってことで書きました。彼が許しを拒むときはこういうのが
いいなと。
舌を噛む、だと時間がかかりそうだしベホマかけられそうなので、より取り返しのつかない方法に変更。
派手で劇的で容赦なくグレイグを拒んでる感じもホメロスに合うと思った。

で、ところどころで先述していますけど、この話はほんと、大樹で敗北したホメロスがグレイグに頭にくることを
言われて逃走、捨てゼリフを吐いて枝から身を投じる、くらいのものだったんですが、

いざ書き始めるとほんとグレイグが諦めてくれねえー!!!!!!!!!ヽ(;▽;)ノ

そのせいでホメロスはほだされて泣いちゃうしグレイグは頭からだらだら血を流すはめになりましたが、けど
これはこれで残されたグレイグの悲劇性が高まったからよかったかなと(´▽`)
もうほんとねえ… もし目を開けられないあいだにホメロスがいなくなってたらほんとグレイグはかわいそう
だなと思うのですが、(けど私はそういうの好きなんだよヽ(;▽;)ノ だけど、最終的に幸せになる話は既に
書いてるからグレイグは許してほしい…(´▽`;


なんか本文よりずっと多いあとがきになってしまったヽ(;▽;)ノ 書いてる間こういうこと考えてますよー的な。
ここまでぜんぶ目を通してくださった方、お疲れ様でした、そして、ありがとうございました!(´▽`)






(18/02/20)

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