柳生比呂士
それは、一年生の冬から。
「じゃ、俺は寄るとこあるから先帰るわ」
「え、にお…」
うくん、と私が全部言い終わる前に彼はひらりと体を翻して出て行ってしまった。
…………。
入れ替わる?
私と彼が?
私はのろのろと教室に戻って、窓の施錠を確認し、鞄を持って教室を出、扉の鍵をかけて、鍵を職員室に
返し、学校を出た。
歩きながら、考える。とりとめもなく。
私は、彼女が嫌いだったわけじゃない。ただ、なんの前触れもなく、一方的にあんな事をされた事が、それ
だけが、我慢出来ないほど不快だっただけで。
自分でもわかっている、あれを全部見ていた人間が、さぞ私のことを嫌な男だと思うだろう事なんて。
だけど、私はどうしようも…!
私は彼に、この事を言いふらされたくないのだと、思われただろうか。
正直に言えば、言いふらされたくない。誰にも言わないで欲しい。
だけど、こんな、人に言えない秘密を抱えている自分が、自分で腹立たしい。
いつだって、正々堂々としていたいのに。
だけど、今回の事は、私ひとりの事ではないのだ。
全部を言いふらされてしまったら、彼女にも迷惑がかかる。
だけど、こういう考え方はずるいのだとわかっている。
私は私の行動を肯定できない。恥ずかしくないものだとは思えない。だから、人に言われたくないのに、
それを隠すために彼女の存在を利用している。ずるい。
純粋に彼女の名誉を守るためだけではない自分は、ずるい。
仁王雅治。私は彼の事をよく知らない。
春、一緒にテニス部に入部した。派手な身なりに最初は驚いた。でも練習態度は真面目で、部活で顔を
合わせない日は一度もなかった。
その程度だ。
その彼が、私をずっと以前から見ていたと。
私の事が、好きだからだと。
彼の言う、好き、はどういう意味なのかよくわからない。
それ以外のことも、本気なのかそうではないのか、よくわからない。
彼とは、先程ああやって話すまでほとんど二人で会話をしたことがない。
彼の、本気で言ってるのかと思えば次ははぐらかすような口ぶり…
初めて知った。彼があんな風に話すのだと。
私は、彼の真意をそこから読み取れなかった。
私のテニスを見て、私と一緒にテニスをしたいと言ってくれた事は素直に嬉しかった。
私も、彼の、真面目な練習態度に比例してどんどん巧くなっていくテニスは嫌いではなかったから。
むしろ自分も見習わなくては、と思っていたから。
その彼が、私を好きだと言って、そして、脅迫めいた事を…
そこまでして私と、と思うと、悪い気はしない。
しかし彼の脅迫めいた言い方、そして私の、他人に知られたくない部分を彼に知られているという事実。
その事は、求められる嬉しさに確実に苦いものを混ぜた。
彼の真意がわからない不安。
入れ替わる、約束。
約束してくれるだけでいいと彼は言った。二人ともがレギュラーになれなかったらいい、とも。
不確実な、いつ、実行されるかどうかもわからない、約束。
私と、彼が、入れ替わる。
彼の提案は、理解できなくもなかった。
彼から指摘されるまでは全く気がつかなかったが、私と彼はよく似ていた。
しかし、それは、卑怯な手口だ。卑怯なんだ。
だけど、私は、この学校のテニス部で、実力を誇示することが如何に難しいか身に沁みてわかっていた。
自分が強くなる事を求め、そのために強い相手を求め、そうやって集ってくる立海大付属中テニス部。
その中で、頭角を現すのは、とても難しい。
しかし… それをいとも簡単にやってのけている人物が、こともあろうか自分と同じ学年に三人もいた。
悔しかった。
弛まぬ努力がいつか自分を高みに連れて行ってくれると信じていた。
信じていたけれど、彼らを見ていると、ぐらついて、たまらなく不安になることも、あった。
彼からの提案は相手を騙す卑怯なやり方だ。
だけど、抗いがたかった。それをしてみたいと、一瞬だけでも、ほんの僅かにだけでも、思ってしまった。
ずるい。私は。
脅されたから、好きだって言うから、仕方なく。だって仁王くんが。
そう言い訳している。
あの事を誰にも言わないでと思っているのは私。
彼の提案に一瞬でも乗ってもいいかと考えたのは私。
だけど… 仁王くんが… 仁王くんだって…
ふと顔を上げると、家の前だった。
…だけど… まだ… 先の話だ。
私はそこで、考えるのをやめた。
そういえば、彼はあの女生徒より、よほどいい匂いがした。
仁王くん、あなたは私を一体どうしたい、私に一体どうして欲しいんですか。
考える事はやめたけれど、心の中にぐちゃぐちゃと暗くぬかるんだような場所が出来て、それはいつまでも
消えなかった。
約束した事は、守らなくてはならない。
私は次の日から、彼をよく見るようになった。
仁王くんは、練習にはごく真面目に取り組んでいたが、人に対しては若干不真面目なようだった。
他愛のない嘘やからかいを、時々しては、同級生に追いかけまわされたり、先輩を苦笑させたりしていた。
そんな時、彼はいつも楽しそうに笑っていた。追いかけている側も、本気で怒ってはいないようだった。
私はされた事がないのでよくわからなかったが、おそらく彼の手口は怒る気もなくなるくらい、鮮やかなの
だと思う。
初めて私が彼の悪戯に気づいたのは、一年生同士の練習試合の時。
仁王くんと丸井くんがコートで試合をしているのを見て、気がついた。
昨日、私が丸井くんと試合した時の展開が、そっくりそのまま、真似されていた。
単純に、凄い、と思う気持ちと、ここまで他人に自分を見られていた事への恐怖に、体が竦みあがる。
何かに掴まりたくて、思わずポロシャツの胸元をぎゅうと握り締めた瞬間、仁王くんがちらとこちらを見て少し
だけ笑った。
「柳生〜!」
「…丸井くん。仁王くんも」
試合の終わった丸井くんがコートを出るやいなや仁王くんを引きずって私のほうに歩いてきた。
「気づいた?今仁王が何やってたか」
「…なんの、ことでしょう?」
「あれ… 柳生なら絶対気がついてると思ったんだけどな… まいいや。
コイツさ、俺とお前の昨日の試合、マネしやがんの!」
「…え…」
「なんかおかしい、なんか知ってる、って思って。そしたら仁王が一瞬柳生のほう見るからさ」
「なんじゃ、バレとったんか」
「バレてるよ。なめんな!」
「で、もしかしてって思って、そのあとのプレイ、よく見て、昨日の柳生とのヤツも思い出して、よく考えたら、
やっぱり、って」
「…そうですか」
「コイツやらしいの!マネしてるくせに一番特徴ある技とかはマネしてこねえんだもん。
ほら、柳生、お前の、パッシングショット」
「ああ…」
「だから、試合終盤までわかんなかった。
気づいたときには、結局昨日と同じスコアでさ。負けて…
つか負けただけでもハラ立つのに!こういうやり方!悔しー!!!!!」
丸井くんは、どかどかと地面を踏み鳴らした。仁王くんが笑って言う。
「試合も終わりかけて、気がついた時のお前の顔、鏡で見せてやりたかったよ」
「ムカつくー!
お前今度目にもの見せてやっかんな!覚えてろ!」
「楽しみにしてる」
「…ホント、可愛くない性格。なんか怒るの馬鹿らしくなってくんぜ…」
「じゃ、怒らないで?」
「甘えんな。キモイ」
そう言いながらも丸井くんは怒ってはいないようで、苦笑して仁王くんの額を指で軽く小突いた。
小突かれた仁王くんも、ははは、と笑う。
集合、と声がかかった。
「あ、行かねえと」
丸井くんが駆け出す。
私も走り出そうとした時、仁王くんに腕を掴まれ、引き寄せられた。
「柳生」
「な、なんですか?」
仁王くんの顔が私の顔の近くに来る。どきどきした。
「俺は、人のいろんな顔を見るのが好きなの」
「え…?」
「だから、ああいう事するのが楽しいんよ。覚えといて!」
「え… あ… はい」
「あと」
「はい?」
「嘘つくなんて紳士にあるまじき行為」
「う、そ…?」
「気づいてたくせに」
言うなりぱっと私の腕を放すと、仁王くんは走り去って行った。
顔が、赤くなる。
それよりも。
私に、あんな事を、やれると…?
仁王くんに、嘘ひとつまともにつけない私に。
私達は、二年生になった。
その頃から、部内で彼の事を、ペテン師、と呼んでいるのをよく耳にするようになった。
「幸村くん」
「なに?」
「あの… 最近、仁王くんが、ペテン師、と呼ばれていませんか?」
「呼ばれてるみたいだね」
「一体… どうして…」
「あれ?わからない?」
幸村くんは、心の底から不思議そうな顔をした。私ははい、とそっと目を逸らす。
「詳しい事は知らないけどね」
「はい」
「新しく入ってきた一年が、三年の先輩としてた雑談が事の起こりらしいよ」
「雑談」
「うん。
一年生が、仁王先輩ってどんな人ですか?って聞いて、で、その時先輩が、一言で言うとペテン師みたいな
ヤツ!って答えて、それからみたいだよ」
「…そんな事が」
「俺、聞いた時、笑っちゃったよ。だって、本当にそのまんまなんだもん」
幸村くんはくすくすと笑った。
「仁王って、おもしろいよね」
「そう、でしょうか…」
「…そう思ってるから、柳生は最近仁王とよく一緒にいるんじゃないの?」
「え?」
「違うの?」
「え… どうでしょう…?
その前に… そんなに一緒にいてますかね、私達…」
「以前よりは、ね」
「そうですか…」
「あ、今集合かかった?」
「…みたいですね。みんな走ってます」
「行こうか」
「はい」
ペテン師。
言われてみれば確かにこれほど彼を的確に言い表す言葉はないと思えた。
いつも、本当か、嘘か、わからなくて。
彼が何を考えてるのかは、いつもはっきり見えなくて。
よくわからない。
彼がつかめない。
つかもうとするとするりと逃げられるような。
春が、行こうとする頃。
私は少しずつ、彼を見、彼を理解しようとする事に…
夢中、と呼んでも構わない、そんな気持ちを抱くようになっていた。
たぶん。
私はいつまで経っても彼の事がろくにわからないのに、彼の方は私の事をよくわかっているというのが、
悔しかったんだと思う。ムキになっていたんだと思う。
思い余って、聞いてみた事がある。
ある晴れた日、テニスの事で話がある、と、仁王くんが弁当を持って私のクラスに来た。
私達の間で、テニスの事、はイコール入れ替わりの事を指すようにその時はなっていて、私はおとなしく彼の
後をついて屋上に行った。
昼食を取りながらお互いの事を少し話して、互いの互いに対する認識のズレを確認して。
話がふと途切れた時、仁王くんは、いい天気じゃの〜、と大きく伸びをすると、立ち上がって、フェンスにしがみ
ついた。私は見上げた。彼はぼんやりと遠くを見ている。彼の銀の髪がばさばさと風に嬲られる。
「ねえ」
「ん?」
「仁王くん、どうしてあなたは私の事をそんなによくわかってるんですか?」
「だから、好きだからって言うたじゃろ」
「はぐらかさないで下さい!」
「はぐらかしてないのに…」
「ペテン師の言う事なんて、話半分に聞かないと…」
「だったら、俺に聞かんかったらええのに」
「…あ」
それもそうだ。
「柳生、俺はの」
「なんですか?」
「柳生に覚えておいてもらわんと、存在できんの」
「なにを」
言って、と私は続けられなかった。見上げた彼の顔が、表情が、姿が、全身が、とても儚く見えたから。
本当の事に、思えた。そんな事、あるわけないのに。
「柳生が、ちゃんと俺の事、知ってくれてないと、消えるの」
「う… 嘘ばっかり…」
「嘘じゃないよ」
「嘘ですよ」
「本当!」
「…っ」
「嘘だと思うなら、忘れてみて。明日学校に来ても、俺おらんから」
「…あなた、ずるいです」
「どこが?」
「忘れたら、あなたがいるかいないかも気にしないでしょう私は!」
「ははは。それもそうだな」
煽られる。気持ちを、興味を。
「仁王くん」
私は立ち上がった。右手で、彼と同じようにフェンスを掴み、そして左手で、彼がフェンスを掴んでいる右手を
上からぎゅっと掴んだ。
「柳生、ちょっと痛い」
「消えませんよ」
「柳生」
「あなたは消えませんよ」
「柳生がその手で繋ぎ止めるから?」
はい。
「…そろそろ、戻りましょうか」
「はぐらかさないで下さい!」
声色といい、口調といい、先程の私にそっくりだ。
「…見てますよ、ちゃんと。あなたの事は。
それでいいでしょう?」
「…あ、ああ」
仁王くんは、少し赤くなった。
本当に、夢中、になった。
夏が来ても、彼は変わらず真面目に練習をし、他愛のない嘘や悪戯を繰り返し、そして時折ひどく儚かった。
一年の、あの冬から、もう半年以上経ち、それなりに体も大きくなり、プレイが力強くなっても。
それでも時折、ひどく儚かった。
私達は、真面目に練習に取り組んでいたおかげで、レギュラーに程近い存在になっていた。
夏の大会が終わって、先輩が引退する。
その後のレギュラー入りは、確実だろう。
全国大会を、私はレギュラーの一人として迎えた。
先輩が一人、負傷したためだ。
念願のレギュラー入りだが、そういう事情では全然喜べなかった。
「仁王くん」
「なんじゃ」
「確認しておきたいのですが」
私は言葉に詰まった。
「こういう事、口にしたくないのですが…」
「なんかおっかない話か?」
「もしも、もしもまた誰か、先輩が…」
「怪我で出られなくなったら、俺もレギュラーになるかもしれんか?」
「あ… そうです」
「そうだな… そういう事も全くないとは言えんな…」
「だから…」
「柳生」
「はい」
「まだ、ええよ」
「まだ、いい?」
「入れ替わりの事じゃろ?」
「ええ… はい」
「もし、この大会、俺達がレギュラーになって、ダブルスやる事になっても」
彼はそこで一度言葉を切った。
「まだ、しない」
ええよ、と彼は笑った。
「そうですか… わかりました。
話はそれだけです」
「おう」
仁王くんは、手を上げた。
少し、混乱した。
そのために、私達は互いを見てきたのではなかったか。
まさか、本当に私が見ていないと消えるとでも言うのか。まさか。
私達は、あの冬の日、所謂その他大勢、だった。
私はレギュラー入り、彼も間近… もう、入れ替わりなんて、しなくてもいい、という事だろうか。
私はほっと… しなかった。
全くしなかったわけではない。
でも、これでお互いを見つめ合うのは終わりなのかと思うと、それは間違いなく、残念、だった。
もういいよ、消えてしまうなんて、嘘だよ。
そう言われたら、私は寂しい。
全国大会は、我が校の優勝で終わった。私の出番は、なかった。
大会後すぐ、部の体制は一新された。
新しい部長と副部長。そして新しいレギュラー。
その中には、私も、仁王くんもいた。
「仁王くん…」
「また、入れ替わりについての確認か?」
「どうしてわかったんですか」
「その話しようとする時、お前、不安そうに表情が曇る」
「そんな事は…」
「ないとは言えんのじゃろ?今言い淀んだ」
「そうかもしれませんね… あなたの言う通り」
「まだ、ええよ」
「まだ?」
「その時は、俺の方からお前に言う」
「あなたから…」
「だから」
仁王くんは、私の首に両腕を回して体を寄せると、私の目を覗き込んだ。
「柳生は。
変わらずに俺を見てるんよ?」
「あ… はい」
「絶対」
「…はい」
入れ替わり、なんて、嘘ではないのか。
私は思った。
彼はあの時、私が好きだと、私に自分の事を見てくれと、言った。
入れ替わりは単に、そのためのきっかけに過ぎないのではないか。
私達が、より、親密になるための、きっかけに過ぎないのではないか。
彼は、嘘つきで。素直に本心を見せない人。
私とより親しい友人になりたくても、そう言えないだろうというのは、想像に難くない。
脅迫めいた言い方も、入れ替わりで周囲を驚かせようというのも、全部嘘。
全部嘘で、ただ、お互い理解し合いたかった、それだけなのでは。
あの時はわからなかった彼の事をほとんど何も知らなかったから。
でも、今ならわかる。
きっと、そうに違いなかった。
入れ替わる事を前提にした彼との交流は、表面上は何も変わらなく継続された。
私は彼を見ていたし、彼は私を見ていた。
私達は、互いをよく知る、親密な間柄の、友人。
だけど、そう思っていたのは私だけだった。
私達が三年生の、夏。関東大会。
「柳生、決勝のオーダー、聞いたか?」
「先程。私とあなたが、ダブルス1」
「その時、やるから」
「何を?」
「何を、って… 入れ替わり」
「え…?」
「忘れとったんか?そんなわけないよな…
こないだもその話、したよな?」
「え、あ… はい… 忘れてませんが」
嘘。
「…嘘だろう、って、思ってる?」
「え、いえ…」
「嘘」
「…仁王くん、私は…」
「私は?」
挑むように、彼は私を見た。
「いえ… なんでもありません」
私は、彼の事を…
私は…
いいえ、理解している。これこそが彼の本質なのだと、知っている。
彼の提案を不安に思い、怖れ、彼の儚さに心揺さぶられて、私は入れ込み、そして今また、私は動揺した。
私をそうさせる彼の、態度。接し方。振る舞い。
そのどれもが、とても彼らしいのだと、今この瞬間の私は知っている。
あの日から、ずっと見てきたから。
「柳生」
「なんでしょう」
「ずっと待っとったんよ」
「何をですか?」
「お前が紳士、俺が詐欺師、そのイメージが定着するのを」
「……」
「今、今だから、全員を」
「騙せるんですね?」
「柳生…」
仁王くんは、大きく頷いた。
「いいでしょう」
あなたが私になる、私があなたになる、そうして行き着く果てには何があるのか、見ましょうか。一緒に。
弱みを握られて言われるままに承諾した私。人の弱みにつけ込んで要求を突きつけてきたあなた。あなたを
知り要求は嘘だったのだと自分勝手な解釈をした私。要求など忘れたような始めからなかったような素振りの
あなた結局私に要求を突きつけたあなた…
正直、あまり愉快な気持ちではありません。
でもとても、あなた、ですよ。
小気味良いくらい、あなた、です。
好きですよ。その詐欺師っぷり。
始めの、きっかけなど。
そんなもの、もう、どうでもいいです。
最後まで、私はあなたに付き合いたい。
「確実に勝ちますよ。私、完璧にやる自信ありますから」
折しもその日は幸村くんの手術の日です。確実に勝つ選択をしましょう私自ら。
「や、ぎゅう…」
「そして戻る時、私が如何にも弱みを握られてあなたに無理矢理やらされたという風に、怒って見せれば…
それであなたのペテンは… 完成なのでしょう?」
仁王くんは、とろけそうな顔で、笑った。
(08/02/28)
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