ルッツって何さ!

冬の大時化の日に浜益の浜に打ち上げられる動物がいます。その名は「ルッツ」。正式名称はユムシといいます。その姿は、なまこのようでもあり、ウミウシのような形ですが、ミミズやゴカイの仲間だそうです。
彼らは普段、海の沖合の砂の中で生息していますが、海底を巻き上げてしまうような高波の日には、浜に打ち上げられてしまいます。
彼らには手も足もなく、打ち上げられたら干からびたり、カラスのえさになるだけなのですが、それに目を付けたのが浜益村のご先祖様たちでした。
きっと誰かが浜に打ち上げられたルッツを拾って食べたんでしょうね。最初に食べた人を尊敬します。最近は有名になり、漁師さんの直売所に置かれているようです。

通行人A 「ねえねえ」
浜益人B 「・・・・・・」

通行人A 「何拾ってるのさ」
浜益人B 「・・・・・・」

通行人A 「ねえったら」
浜益人B 「何だよ」

浜益人B 「今忙しいんだよ」
通行人A 「それ何さ」
浜益人B 「これはルッツだ」
通行人A 「ルッツ?」

浜益人B 「ルッツを拾ってんだよ」
通行人A 「・・・・・・」
通行人A 「うわっ、何これ」
浜益人B 「コリコリしててうめえぞ」

浜益人B 「けるか?」
通行人A 「・・・・・・」
浜益人B 「ほしいかってこと」
通行人A 「見るだけにしておくよ」