10月17日(初日)
札幌はどんよりとした曇り空が広がっていたが、雨は降っていない。今日は初の海外旅行に出発する日。目覚めのよい朝だ。ありがたいことに、新千歳空港までお兄ちゃんが車で送ってくれる。車にスーツケースを積み込んで、10時10分に家を出発した。車は高速道路に入ったので順調に進み、新千歳空港に11時頃到着した。
12時にターミナル1階の国際線ツアーデスク「轄繼}交通社」看板の前で集合となっていたので、そちらに向かう。まだ、看板が出ていなかったので、ベンチに座って待っていると、添乗員さんらしい人が現れた。私たちが搭乗するオランダ航空KLM870便は、故障のため離陸が遅れるので13時10分に再びここに集まってほしいと言われた。2000円分の食事券をもらったので食堂に行ってそばを食べることにした。
13時10分、集合場所に戻ると添乗員さんが人数の点呼を始めた。申し込みした人は当初24名だったが、アメリカのテロ事件やアフガニスタンの空爆などの影響で8名がキャンセルし、結局16名の参加となったことを話してくれた。14時30分、出国手続きをする。私のパスポートに初めてハンコが押された。飛行機の修理が大幅に遅れており何時に出発できるかわからないようなので、免税店をのぞいたり、イタリア語のあいさつを覚えたりしながら時間をつぶすことにした。14時出発の予定が結局17時15分の出発となり、16時40分頃飛行機に搭乗した。
アムステルダムまでは12時間30分の長い道のりである。アムステルダム発ローマ行きの飛行機は現地時間の20時発だが、千歳発の時間が遅れたので、このまま行けばアムステルダム到着が21時頃となるそうだ。ローマ行きの飛行機に間に合わなかった場合、最悪アムステルダムで一泊するかもしれないと言われた。
機内で座席に着くと、まず靴を脱ぎスリッパに履き替えた。初めての海外旅行、もちろん初めての国際線なので、まず驚いたのはスチュワーデスさんの約半分が外国人だったこと。たぶんオランダ人でしょう。離陸後さっそくジュースを持ってきてくれた。寝ようと思ったがなかなか眠れない。19時、少し眠気がさしてきたころ、機内食が配られた。ビーフとポテトの主食と野菜・寿司・巻物とケーキがでた。お腹がいっぱいになり、またウトウトしてきた頃、今度はピーナッツが出てきた。
機内の電気が消えた。窓から空を眺めると、星空がとても綺麗だった。腰が痛くて目が覚めた。血の巡りが悪く、体中が痛い。エコノミークラス症候群といって血の巡りが悪くなり死に至ることもあるので、トイレに行きたくなくても、席をはずして散歩をした方が良いそうだ。22時30分、モナカが配られたので食べた。食べたらトイレに行きたくなった。飛行機のトイレを生まれて初めて使用した。自分が立っているのがやっとの広さで、水を流したらあっという間に吸い込まれていった。
現地時間19時(日本時間で翌日の4時)、機内食が配られた。キーマカレー・そば・パン・果物とチョコがでた。飛行機の中でそばをいただけるとは思わなかった。21時、アムステルダム空港に到着した。20時発のローマ行きの飛行機は我々を待っていると言うことなので、急いで搭乗手続きを済ませて搭乗した。21時40分、アムステルダムを出発しローマに向かった。さっそく機内食が配られた。ミート・ポテト・豆などがおいしそうなものもあったが、さっき食べたばっかりなのでほとんど残してしまった。23時50分、ローマに到着した。
ローマに到着したとたん、添乗員さんから衝撃的なことを告げられた。アムステルダムで我々は急いで飛行機に搭乗したが、荷物は間に合わなかったので、オランダに置き去りにしてしまったそうである。明日ホテルに届くのでそれまで荷物とご対面できないらしい。とりあえずバスに乗ってホテル「エルジフェ パレス」に向かった。1時20分ホテルに到着。1431号室を割り当てられた。イタリアの石鹸やシャンプーは肌が痛むと言われているので使えない。トランクもないので、顔も水洗い、風呂も入れず、髭も剃れない。全部トランクの中に入れていると、荷物が届かなかった場合、とても不便だということが教訓になった。
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