10月18日(2日目)
7時起床。食事はパンとオレンジジュース。日本でリラを両替しなかったため枕元に置くチップがない。そこで、食後フロントに行って両替をお願いしてみた。片言のイタリア語で「両替してください」と1000円札を渡したら、10000リラ札と5000リラ札をくれた。チップは1000リラが相場なので、5000リラ札を1000リラ札5枚にしてもらおうと思って、下手な英語で「スモールチェンジ・プリーズ?」と聞いてみた。すると窓口の怖そうな女性に「ノー・ノー」と断られた。チップは添乗員さんが立て替えてくれた。
8時50分、ホテルを出発した。バスの運転手はステファーノさん。ちょっと太めで髪はカールしているイタリア人。ガイドはミツオカさん。旦那さんはイタリア人で小柄な女性。最初の目的地、バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂に到着。カトリックの総本山でローマ法王の住んでいるところだ。教会に入る前に説明を受けた。帽子は脱ぐこと。肌の露出は控えること。サン・ピエトロ大聖堂はカメラ等の撮影は良いそうです。入り口はどんなに背の高い人間でも通れる高さで、建物内部はとても広く、時間が許すのなら1日ゆっくり見てまわりたいほどのみごとな建築物だ。
バスに乗車し、ローマ市内を走る。車窓からヴェネツィア宮殿、エマヌエレ2世記念堂、フォロ・ロマーノを見ながらコロッセオに到着。3階建ての円形競技場の高さに、写真に収めることができるか心配になる。コロッセオの前は小さな広場になっている。そこに兵士の姿をした怪しいおじさんたちが立っている。いっしょに写真をとるとお金をとられるそうです。この日は髭も剃っていないのに、よりにもよって集合写真をとる日だった。仕方がないので髭が目立たないように笑いながらフィルムに写った。コロッセオの向かいにはコンスタンティヌス帝の凱旋門がある。コンスタンティヌス帝はキリスト教を公認し、現在のイスタンブールというトルコの都市を建設した私の好きな皇帝の一人でもある。当時は自分の名前をつけて、コンスタンティノープルという都市だったが、1453年にローマ帝国がオスマントルコ帝国に滅ぼされてからは、イスタンブールと改称されて現在に至っている。凱旋門を背景に写真をとってもらい、コロッセオをあとにする。
トレヴィの泉に到着。バスを駐車させるスペースがないので、広い道路にバスを一時停止させ、そこから少し歩いた。ここはローマ市でもっともスリ置き引きに注意しなければいけないところ。かばんは絶対に体の前で抱えるように持つこと。石造りの建物が並ぶ道を抜けると小さな広場が見えてきた。まわりを大きい建物に囲まれているためか、想像していたよりも小さい広場に感じられた。でも彫刻は見事でした。大勢の観光客が泉の周りに座っている。泉にコインを投げ入れたかったので、人並みをくぐり抜け泉の前にたどり着いた。日本のコインでも良いというので、後ろ向きになって、10円玉と5円玉を右手に持って、左肩から泉に投げ入れた。再びこの地に来られますようにと。
昼食はパスタと白魚と食後のカプチーノ。ここのレストランで、ローマ市内にお店を開いている日本人から、午後からバスでローマ市内を見学しないかと提案される。2日目は午後から自由時間になっているが、個人でローマ市内を見学するのも限界があるので、お願いすることにした。そのかわり、見学後は彼女が経営しているお店に立ち寄ることが条件である。食後カプチーノの料金の精算をした。一杯3000リラ。6000リラとチップ1000リラを支払い、市内観光に出発した。
カラカラ浴場に到着した。大きな松の木があり、その下には日本では見たことがないような大きな松ボックリが落ちていた。実は石で割り食べることができるというので、試食してみた。クルミのような味がした。カラカラ浴場は1600人が入浴できたというだったが、異民族に破壊され、今では公園のようになっていた。チルコ・マッシモはサーカス場で、奥に見えるパラティーノの丘から皇帝が競技を眺めていたそうだ。サン・アレッジオ公園は高台にあり、公園からはローマ市内が一望できた。バスに乗り込む前に、オレンジの実を拾って帰った。真実の口は市街地のようなところにあった。有名ではあるが狭い場所なので、ツアーには組み込んでもらえないそうだ。今回もツアーには組み込まれていないので本来なら見ることが出来ない場所だったが、自由時間のバスツアーなので見学することができた。ちゃんと手は抜けたので、うそつきではないことが証明された。
お店に立ち寄り買い物をしたあと、16時にホテルに到着した。まだ荷物は届いていなかった。19時からホテルでパスタとローストビーフを食べた。20時にホテルに放送が流れたのでフロントに荷物をとりに行ったが、言葉が通じなかった。やっと理解してもらいスーツケースがある場所に案内してもらったが、スーツケースが1人分足りなかった。一生懸命説明しようと思ったが、全員分のスーツケースとカギを渡され4階に荷物を置き去りにされてしまったので、仕方がないので全員分を自分の部屋に入れた。22時20分、オプションに参加していたツアーの人達が帰ってきたので荷物とカギを渡した。これでやっと肩の荷がおりたのでくつろぐことができるようになった。寝巻きに着替えて床についた。
サン・アレッジオ公園からローマ市内を撮影
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