10月20日(4日目)

 5時45分起床。テレビをつけたら天気予報が流れていた。今日は何とかなりそうだが、明日以降は雨マークになっていた。7時15分にスーツケースを廊下に出した。朝食はパンとオレンジジュース。8時頃ホテルを出発した。バスの運転手は今日からマリオさんにかわった。マリオさんは30代後半くらいの背が高く髪の毛がない人。添乗員が日本語で「イタリアのドライバーは髪の毛がない人しか雇わない」と冗談で言っても、マリオさんには通じてないので、運転が荒くなることはなかった。バスはイタリア半島を北上し、オルベート・シエナを経由しフィレンツェへと向かう。途中シエナでお店に立ち寄り、お菓子を購入した。バスがフィレンツェ市内にはいると、信号で止まっている車に男の人が近づいていくのが見えた。手に掃除道具をもって「窓を拭きましょうか?」と言って近づいていくそうだ。その男の人はフロントガラスを拭き始めた。どうやら仕事にありつけたようだ。運転手からお金をもらっている。500リラか1000リラか?次の信号でも男の人がいた。運転手が手を振っているのでどうやら断られたらしい。私みたいな気の弱い人だったら、信号で止まるたびに窓を拭かれて、お金を取られそうだ。
 12時、ミケランジェロ広場に到着。フィレンツェ市内を背に写真を撮る。オレンジ色の屋根の家が立ち並ぶ非常にまとまりのある町だ。広場にあやしいパフォーマンスおじさんがいた。写真を撮ったらチップを要求されるので注意しましょう。フィレンツェ市内はバスの乗り入れが出来ないので、アルツ川河畔でバスを下車し、昼食を食べた。昼食はパスタとローストチキン。そこから歩いてシニョリア広場に向かった。15分ほどでシニョリア広場に到着し、ウフィッツィ美術館に入場した。ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」の本物を見ることが出来た。シニョリア広場から歩いてドゥオモに向かった。途中、人が多くて仲間の2人が行方不明になり、藤井さんが捜しにいった。何とか見つかって、全員でドゥオモに入場した。フィレンツェのドゥオモは撮影厳禁なので残念ながら写真は撮れなかった。天国の門も残念ながらレプリカらしい。ドゥオモの地下には聖堂の遺跡が眠っている。古い聖堂の上に現在のドゥオモが建てられたという。ドゥオモの横にはジョットの鐘楼が高くそびえたっていた。
 ドゥオモから歩いて、サンタ・クローチェ広場に向かった。16時、広場のそばにあるお店に入った。このお店からフリーにして、シニョリア広場に19時集合となった。とりあえず、店を一周して外に出た。17時、サンタ・クローチェ広場のカフェに入った。カフェは外に椅子とテーブルがあるだけで、そこに座るとお店の人が注文を取りにくる。カプチーノとオレンジジュースを注文した。カプチーノ4000リラ、オレンジジュース5000リラ。サンタ・クローチェ教会を眺めながらくつろいでいると、藤井さんが「お邪魔でしょうか?」と近づいてきた。藤井さんもカフェに加わり、お店の人にオレンジジュースを指差し「セーム・プリーズ(同じものをください)」と言った。ホテルで頼んであった切手と葉書を買ってもらったので、リラで支払った。カフェ代は藤井さんがおごってくれた。お互いの実家に葉書を送りたかったので、広場の周りにあるお店を見てまわり、もう一枚葉書を購入した。まだ、時間があるのでアルノ川を散策し、夜景になったウフィッツィ美術館を眺め、集合場所に向かった。夕食はウフィッツィ美術館の横の小道を少し入ったところにあるお店で食べた。豆スープとステーキとポテト。夕食後、市街地を通ってバスが止まっているところに向かっていると、我々の集団の後ろから普通のカップルがついてくる。藤井さんが大声で「後ろのカップルに注意してください」と注意を促し、自分が列の後ろについた。どうやらプロのスリらしい。アルノ川沿いを歩き、何とか無事にバスに乗車した。
 21時、ホテルに到着した。410号室。風呂に入ろうとしたが、お湯が出ない。ボイラー故障のため、お湯が出るまでしばらくかかるとのこと。仕方がないので早くに寝た。夜中は雷が鳴り大雨だった。



ミケランジェロ広場からドゥオモを眺める