10月23日(7日目)
4時、目覚まし時計が鳴り響く。寝ぼけながら帰る準備をして、4時55分にロビーに集合した。5時にミラノ空港行きのバスに乗り込んだ。イタリア最後のバスの運転手はアントニオとロディさん。空はまだ真っ暗だった。5時50分、ミラノ空港に到着した。出国検査でパスポートを提示し、飛行機に乗り込んだ。6時45分、飛行機はミラノ空港を飛び立った。6時20分、さっそく機内食が配られた。パンケーキのようなものと紅茶が出た。でも、ホテルでもらった軽食をミラノ空港で食べたので、お腹いっぱいでほとんど残してしまった。
8時35分、アムステルダム空港に到着した。オランダは雨だった。これから12時20分までフリータイムとなった。アムステルダム空港はとても広く、お店がたくさん並んでいた。とにかくいろいろ見てみたいと思い、空港の中を歩き回った。アムステルダム空港はドルも円もリラも使えるそうだ。オランダの通貨はギルダーで、1ギルダーが約50円である。歩いていると、お花屋さんで青い朝顔のような花の種を見つけた。私達はお店の中に入り、種を買おうとしてレジに向かった。レジで「キャン・ペイ・ジャパニーズ・エン?(日本の円は使えますか?)」と聞いてみた。店員さんは「イエス」と言ったので1000円札を出した。店員さんがレジを打つ。レジはたくさんのボタンがついている。日本円だと「円」のボタンを押すと、値段が日本円で表示され、おつりをくれる。ドルで払うときは「ドル」、ポンドで払うときは「ポンド」を押す。おつりは、お札は支払った国の紙幣でくれるが、小銭はオランダギルダーでくれる。さすが世界の人々が集まる国だ。
お腹がすいてきた。ふとマクドナルドの看板が目にとまる。イタリアでも食べたし、オランダでも食べてみたいと思い、注文することにした。「チーズバーガー・アンド・コーラ・プリーズ」と言うと店員さんがさっそく持ってきてくれた。おぼんに乗せてレジに向かった。レジで「キャン・ペイ・ジャパニーズ・エン?」と聞いてみた。店員さんは「オーケー」と私にウインクした。1000円を支払い、おつりはこれ以上ギルダーでもらっても困るので、ドルでもらった。椅子に座りさっそく食べてみた。オランダもパンがふっくらしていて日本のハンバーガーよりおいしい。コーラはジャンボサイズ。自分達だけで注文できたのがうれしかった。食後、再び買い物をした。おいしそうなチョコレートがあったので自分用のお土産として買ってしまった。別な店に入ると、今度は青いチューリップの球根が売っていた。チューリップの青い花はめずらしいなと思ったが、イタリア旅行のお土産にはならないのではないかと迷ってしまった。迷っているうちにどうしても欲しくなり、結局買ってしまった。
待ち合わせの時間が近づいて来た。とりあえずトイレに入った。イタリアでは男子トイレも女子トイレのように個室が並んでいた。日本だったら個室は少ないが、おそらく宗教とか生活習慣の違いなのだろう。オランダのトイレも個室が多かったが、立ってするところも同じくらいあった。空いていたので個室に入ってみた。用を足したあと、水を流そうとしたが、水を流すためのボタンらしいものが無い。トイレは混んでいて、おそらく次の人が待っているだろうと思い、水を流すことが出来ずに困ってしまった。仕方がないからそのまま出ようとしてカギを開けたら、後ろで水が流れる音がした。イタリアでは洗面所でも苦労した。ボタンを押したら水が流れたり、手を差し入れたら水が流れたりするのは日本にもあるので苦労はしなかった。でも、足元のペダルを踏まなければ水が出なかったレストランでは、誰も水を出すことが出来なくて、添乗員さんを呼んで教えてもらった。オランダのトイレはボタンを押すと水が出たので助かった。
待ち合わせのロビーに到着した。まだ時間があったので椅子に座って待っていると、オランダ人らしき人が突然話しかけてきた。我々がポカンとその人を見上げていると、添乗員さんが駆けつけてきてくれてその人の相手をしてくれた。アンケートに答えて欲しかったのだそうだが、英語の出来ない我々にあんなにペラペラ話しかけてきても困ってしまう。それとも話せそうに見えたのだろうか。
いよいよ出発の時間が近づいて来た。13時45分、オランダ航空KLM869便は我々を乗せてアムステルダム空港を離陸し、新千歳空港に向かい出発した。離陸直後、さっそくジュースとピーナッツが配られた。15時20分、最初の機内食が配られた。チキンライスとサラダとケーキが出た。のどが渇いたのでコーラを注文した。だんだん眠くなってきたが、ずっと座っているので体が痛い。座席の上でモジモジしながら血液の流れを止めないようにした。19時40分、カップラーメンが出てきた。機内にラーメンの匂いが充満し、食欲が湧いてきた。久しぶりに食べるとこんなに美味しいものなのか。機内の電気が消え、暗くなった。少し居眠りをしてしまったようだ。
|