| ポカポカ陽気のある夏の日。 カンカン照りの青空。
 ギラギラ太陽が頭皮に痛い。
 クンクン?気のせいだろうか?
 
 何の匂いだろう?
 香ばしい匂いが漂ってきた。
 漫画だと黄色い空気が登場する。
 ヴ・・・臭い。
 アッ!バキュームカーだ!
 
 ここでご説明。
 みなさんバキュームカーを知っているでしょうか?
 バキュームカーは下水道のないところで活躍している車。
 日本語に訳すと汲み取り車。
 何を汲み取るかって?
 それは決まってるでしょう。
 それはもちろん●●●。
 良い子の皆さんは知ってるよね?
 昔は当たり前のように走ってたんだよ。
 
 昔のトイレは便器をまたぐ。
 いわゆるボットン便所。
 子供の頃はよくスリッパを落としたものだ。
 今ではスリッパじゃなくて携帯電話を落とす時代。
 電池が切れるまで友達から電話が来ると、便器の中から着信メロディが・・・
 それがベートーベンの「運命」だったら笑ってしまう。
 「ジャジャジャジャーン」
 
 そうか、今はボットン便所が珍しい時代なんだ。
 浜益に住んでいると現代人の感覚からズレてしまう。
 便器からハエがプ〜ンと出てくる。
 用を足している最中だととても気になる。
 「シッ・シッ、あっちへ行け!」
 「うわっ、こっちに来るな!」
 これがどういうシーンかは、ご想像にお任せします。
 
 ベンジョコオロギって知ってますか?
 学名はカマドウマ。
 キリギリスをひとまわり小さくしたような形。
 でも羽がなくて、触角は非常に長く、色黒である。
 後ろ足が長くて、ジャンプ力はピカイチ。
 トイレに入ったときは存在感がなく、全然気付かない。
 ところがジャンプ力が強いので、急に飛ぶとビックリする。
 油断していると取り乱してしまう。
 体に飛んできたときには奇声をあげないようにしましょう。
 
 浜益村のお盆は里帰りの季節。
 子供や孫が帰ってくる季節。
 下水道が完備されている都会とは違って、田舎のトイレはアレを流すことができない。
 溜まっていくだけである。
 バキュームカーを呼んで汲み取ってもらわなければならない。
 みんなが帰ってきたらあふれてしまうかもしれない。
 だからこの時期にバキュームカーが活躍するのである。
 いわばお盆の名物。
 体験してみたい?
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