車とペットボトルの法則

ドライブにはお菓子とジュースが欠かせない。車を走らせていると適度な間隔でコンビニがある。これはありがたいことだ。スーパーだと駐車場に車を停め、店舗に入るのが億劫だが、コンビニは気軽に入れる。つい立ち寄ってしまうのが私の意思の弱いところでもある。夜のドライブは注意力が散漫になるので、ガムをかんだり音楽を聴いたりしないと意識が遠のいていく。そうするうちにコンビニの看板が見えてくると何となくウインカーをあげてしまう。

いつものように500mlのペットボトルとポテチを買った。眠かったのでコーヒー飲料にした。車に戻ってエンジンをかけペットボトルを置こうとしたら、そこにはついさっき別のコンビニで買ったお茶のペットボトルが置いてあった。まあこういうことは日常茶飯事なので、くよくよせずに“明日飲めばいいや”と開き直れるのがストレスをためない上手な生き方かな。

 次の日、外の気温は氷点下10度。朝5時40分に車のエンジンをかける。まだ薄暗い空のしたで、私はもくもくと雪かきをする。ひととおり終わったら荷物を積み、いつものように1時間20分のドライブが始まる。

 3分もしないうちに喉が渇いてくる。助手席に2本のペットボトルが置いてある。走行中なので手探りで手前の1本をつかみ、蓋を回して口元へ寄せ右手をあげた。しかし喉を潤すはずだったのに、何も出てこない。ふと視線を向けると、コーヒーは凍っていた。どうせだめだろうと思ってもう1本のペットボトルをつかんだら中味は液体のままだった。コーヒーは凍って、お茶は凍らないようだ。これは大発見だ!すぐ学会に報告しなければ。名付けて車とペットボトルの法則。

 こういうくだらないことを考えながら毎日車を走らせている。