第1回オフライン活動報告
1.プロローグ
当サイトを立ち上げて早8ヶ月、1000アクセスも超え大分軌道に乗ってきた。そんな折、私が頻繁にお邪魔して
いる「ふじのはるかのホームページ」にある告知が載った。2002年11月23日(土)に東京ビッグサイトで行われる、
デザインフェスタに参加するとのこと。はるかさんと妹むぎさんも当日会場にいらっしゃるというので、これは
数少ない直接お会いできるチャンス!…しかしちょうど11月から毎週土曜日が出勤になってしまっていた。まあ、
しかたがないと、掲示板(現在閉鎖)に「行かれません」との旨を書き込んでおいた。
それから半月ほど経って、仕事中「17日の日曜日出勤してくれないか」と言われた。「いいですよ」と渋々返事を
した。…が、そのときにある考えが頭をよぎり、それを口にした。「代わりに23日休ませてください!」あっさり快諾
され、23日に体を空けることができた。あとは当日が来るのを待つだけだ。
しかし体一つで行ったところで、果たして相手にしてもらえるのだろうか…?そんな不安が新たに発生した。
いろいろ思案したところ、以前から作ってみたいと思うもので対応してみることにした。その方法とは…そう、
名刺である。これならばいちいち名前(ハンドルネーム)を言わなくてもいいので、自己紹介が苦手な私でも
すぐにわかってもらえる。それに相手方に与える印象が強くなることも期待される。早速インクジェット用の名刺
用紙を購入し、新宿侍名義の名刺が完成した。
初公開!新宿侍名義の名刺(ほぼ原寸大)。裏には秘密の事項が!?
これから先、これを何人に渡すことができるのだろうか…。
これで準備は整い、あとは当日が来るのを待つだけだ。といっても意外なほど意識しなかった。掲示板で
何度も”会話”しているので、完全な初対面ではないからだろう。そしてその日がやってきた…。
2.緊張の瞬間
2002年11月23日(土)
いつもより少し早め(5時半)に起床、早々に朝食を済ませて、9時、初めてのオフライン活動がスタートした。
ビッグサイトまでは交通費を削るため、バスの一日乗車券を使って、バスオンリーで行くことにした。2時間ほどで
ビッグサイト前に到着。広い構内に戸惑いながらも何とかデザインフェスタの会場にたどり着くことができた。
中に入ると無数の露店がひしめき合っている。入場時にもらったパンフレットを頼りに、はるかさんのブース
(チームオジャ)を目指した。ところがあまりにも広い場所にたくさんの露店があるので、なかなか見つからない。
パンフレットと周りを見渡すこと数回、ようやくその場所を発見した。よく見ると2回ぐらい前を通り過ぎていた…。
ブースは意外と小さく、そこで女性3人が店を開いていた。既に先客が2人おり、そのうちの1人が店員2人と
話をしていた。よく見るとこの2人、髪型や雰囲気が似ている気がする。この2人がはるかさんとむぎさん
なのか!?話に割り込むわけにはいかないので、一般の客を装ったつもりで売り物を見ていた。(かなり怪しい客
だったろうな…)そのうち店の前で立っている女性が「むぎ、むぎ」と声をかけている。これで店で座って対応して
いるのがむぎさんであり、立って話をしているのがはるかさんであることがわかった。つまりあまり区別が付か
ないほど、よく似ている。ちょっとオーバーかもしれないが、そっくり姉妹と言ってもおかしくないぐらい似ている。
やがてもう1人の客とはるかさんが何か話し始めた。「しまった、タイミングを逸した!」そう思ったが、もう遅い。
話するきっかけを失って、更に店の前に立ち尽くす羽目になってしまった。(ますます怪しい…)5分ほど経った
だろうか、だんだんひざが震えて、言うことを聞かなくなってきた。かなり緊張してきたのだろう。更に待つこと5分
最初の客が会計を済ませ、はるかさんとむぎさんが見送りをして、2人ともフリーになったところを確認した。
そして勇気をふりしぼって行動に移した。
3.会心の一撃!
はるかさんに近づいて一言、「すいません、私こういうものです」両手で名刺を差し出した。………
「えっ!?」かなり大きな反応があった。そして次の瞬間手招きしてむぎさんを呼んで、名刺を見せた。
それを見てむぎさんもかなり驚いた様子だ。すかさず名刺を出してむぎさんに手渡した。これはまさに
私が「こうなったら最高だな」と思っていた通りの反応を示してくれた。会心の一撃と言っていいだろう。
「(掲示板に来ていただいて)いつもありがとうございます」「いえ、こちらこそお世話になってます」こんな
会話が交わされたとき、私は完全に舞い上がってしまった。
しばらくしてむぎさんが休憩に入るというので、また改めてあいさつして、むぎさんは去っていった。あと5分
行動が遅れていたら、むぎさんとはまともに会話できなかった。危ないところだった…。このときひざの震えが
まだ止まっていない。それをはるかさんに話すと(何でそんなことを…)、「普通の人間ですよ」そのようなことを
言われた。私ははるかさんに限らず特別扱いしているわけではない。しかし緊張するなというのは、そもそも
無理な注文である。元々無口な性格に加えて初対面だったので、なおさらである。
むぎさんと入れ替わりにはるかさんが店に座って「(売り物を)手に取ってみてください」と言われて、「は、
はい」としどろもどろに返事するのがやっとだった。実ははるかさんに名刺を渡す前の約15分間、立ち尽くして
いる間に買うものは既に決めていた。しかしすぐに「これ下さい」ではそっけないので、2,3分悩むフリをした。
そして4品ほど選んでやっと買い物が終了した。
販売商品はこんな感じ。この他にもバッグが後ろにいくつか掛かっていた。
会計を済ませ、袋詰めしてもらって渡されたとき、「ありがとうございました、(お仕事)がんばってください」と、
最後の力をふりしぼるように声を掛けた。何か返事が帰ってきたが、何を言われたかはもう忘れてしまった。
「それでは、失礼します」これがはるかさんに掛けた最後の言葉だった。平静を装いつつも、すっかり舞い
上がったまま、ビッグサイトを後にした。
4.エピローグ
帰りもバスだった。その名も「虹01」、文字通りレインボーブリッジを渡る数少ない路線バスである。バスが長い
坂を登り、レインボーブリッジを渡り始めた頃、私の頭の中に強い後悔の念が生じた。「もっとこのことを話して
おけばよかった」とか「あんなこと言わなきゃよかった」など、今となっては遅すぎることばかり頭に浮かんできた。
海の向こうに広がるビルの群れが目に入っても、私の心は晴れることはなかった。レインボーブリッジを渡った後
でもヘコんだままだった。バスが浜松町駅に近づき、新幹線が通り抜けるのが目に入ったところで、やっと平常心
を取り戻した。
今回初めてのオフライン活動だったが、とりあえず及第点を与えてもいいだろう。特に名刺効果は抜群だった。
やはり掲示板に1年3ヶ月間、常連と化していたのが功を奏したのだろう。ろくに話ができなかったのが残念
だが、あくまで初対面なのだからしかたない。今回のことで顔を覚えてもらった(と思う)ので、もし次の機会が
あれば、もう少しマシな会話を交わすことができるだろう。最後になってしまったが、はるかさんとむぎさんの
印象は、お2人とも笑顔が似合う素敵な女性だった。あの話しぶりからして、おそらく相当仲の良い姉妹である
ことがうかがえる。もう一度逢ってみたい、そういう気持ちが日々強まっていった。
おまけ 今回の戦利品
Tシャツ:むぎさんがデザインしたゾウのプリントがオシャレ。夏にならないと表に出ないのが残念。
マグカップ:はるかさんデザインのカエルとオタマジャクシが、カップを泳ぎ回る。
メモブロック:むぎさんデザインのゾウのものと、はるかさんデザインのカエルのもの。
どっちももったいなくて使えない…。(←アホ)
ピンバッチ:はるかさんデザインのパンダがちょっとリアル。早速デジカメバッグのワンポイントに。
2002年11月27日脱稿
2002年12月8・9日画像追加
2003年9月22日レイアウト改良
トップページへ
|