「四国旅行」

私の前にいた会社(NECフィールディング)の有志で毎年一泊旅行に行っている。幹事

のYさんは旅行会社でアルバイトをしていたそうで、格安で充実した旅行計画を作ってく

れるので、人気の高い旅行である。これまでは、毎年北海道に行ってきたがほぼ一巡した

ので、今年は四国旅行になった。私は四国もほぼ一巡しているが、楽しい旅行であり参加

した。四国の一番の思いでは昭和38年NECに入社して府中寮の同じ部屋で4年間一緒

に過ごした「安並君」が高知県中村市の出身で独身時代に遊びに行ったことである。丁度

二人とも自動車免許を取ったばかりであり、レンタカーを借りて足摺岬まで行った。現在

は「足摺岬サニーロード」として日本の道100選にも選ばれて素晴らしい大パノラマの

ドライブコースになっているが、当時は十分舗装もされていず、バスとすれ違う時は怖く

て右側の山裾に止まってバスが過ぎてくれるのを待った事もある。今思うと良く事故を

起こさずに帰ったものだと思う。又、平成7年から9年まで岡山に単身赴任していた時に

は今評判の「瀬戸大橋」を観光バスや車の乗り合いで渡ってゴルフや観光に出かけた。

さて、12月7日(土)は羽田集合7時半(高尾の自宅出発は5時15分)、ANA出発便

8時15分で高松到着9時35分。ここで大阪からの参加者も合流して総勢35名が一台

のチャータバスに乗車。残念ながら誰かの行いが悪くて雨が止まない。早速アルコールを

飲み始める。二日間のバスガイドは弁が達者な高知の熟女。大変楽しませていただいた。

最初は「金刀比羅宮」に行く。お昼時ながら、私はうどんを後にしてまず785段の石段

を一気に登って本宮にお参りする。ガイドの説明では786段だと「悩む」となるので一

段削ったとの由、本当かと疑う。「しあわせさん、こんぴらさん」の黄色い看板が目立つ。

江戸時代には「金刀比羅宮」と京都の「東本願寺」が二大信仰地と言われ、又「お伊勢参

り」とともに一生一度の願いだったと言う。今でも賑やかな参道や両脇に軒を並べるお店

には風情があり多くの観光客を集めている。今回は雨のため本宮からの眺めは楽しめなか

った。降りたところで「きつねうどん」を食べたがきつね(あげ)の味が良くなくてがっ

かりした。今度は「釜揚げうどん」を食べたい。

さて、バスは国道32号線を高知に向かって走る。途中四国最長の吉野川が四国山地の岩

脈を削り取って誕生した渓谷「大歩危・小歩危」で下車。名前の言われは「大股で歩いて

も小股で歩いても危険」だという所から名付けられたと言う。約2億年前の「三波川結晶

片岩」がもっとも露出しているのが「長瀞とここ」だそうだ。ここで「遊覧船」に乗船し

船の中から断崖絶壁を見上げる。残念ながら紅葉が過ぎていたが、30分の船旅を楽しん

だ。途中から高速道路に入り高知には予定通り17時に到着。JR高知駅に近い「高知第

一ホテル」に入る。一人一室のビジネスホテル。18時からは地元の高知支店推薦のホテ

ルの近くの料理屋で恒例の大宴会が始まる。飲み、食べた後は三々五々夜の高知に散って

いく。私はホテルに戻って熟睡。

翌8日(日)は曇り。バイキングの朝食を食べた後、数人で「はりまや橋」「高知日曜朝市」

を見学する。「はりまや橋」は江戸時代の豪商が架けたといわれ「よさこい節」に唄われる

悲恋の舞台として有名である。現在は公園の中に朱塗りの橋がある。バスは9時半に出発。

その頃から又雨が降り始める。高知城にバスを止めてまず、高知城を見学。高知城は16

01年山内一豊が築いた城。3層6階の天守閣は200年以上経つもので国の重要文化財

に指定されている。境内には山内一豊の妻が馬を連れて立っている。高知城を見た後は城

から約1Kmも続く600店以上の「日曜市」を見学する。これは約300年も続いてい

て路上で開かれる定期市としては規模も歴史も日本一である。私は揚げたての芋の天ぷら

と季節外れの栗を買った。

次に県立公園五台山の頂上にある四国霊場第31番札所の「竹林寺」に行く。ここは行基

が開創したといわれる本堂や大師堂は国の重要文化財に指定されている。残念ながら雨の

ため見晴らしは良くない。途中「海鮮市場」により、昼食と買い物を行う。同行者には驚

くほど買い物をしたり、宅急便で送ったりする人もいる。私など少しのお土産しか買わな

い。最後は「桂浜」に行き、「坂本竜馬の像」を見たり砂浜を散策する。砂浜には遊歩道が

できていて散策しやすくなっている。ここは月の名所として有名で「大町桂月」の名前も

ここから取ったと言う。数回来ているが残念ながら名月にはお目にかかっていない。「坂本

竜馬像」は1999年3月修復され横には同じ目線で太平洋を見られる櫓が立っているが

雨と風とで閉鎖されていた。坂本竜馬は1835年高知城下の郷士の家に誕生。江戸での

剣術就業中の1853年ペリーの黒船来航に会い世界に目を向ける。勝海舟に出会い日本

初の海軍操練所「海軍塾」の塾頭に抜擢される。その後、1866年土佐藩出身の同士・

中岡慎太郎とともに「薩長同盟」を成立させ、又「船中八策(大政奉還の建白書)」を幕府

に提出し1867年10月これを実現させた。しかし、坂本竜馬は明治維新を見ることも

なく同年11月15日、33回目の誕生日に京都の近江屋で刺客に襲われ帰らぬ人となっ

た。広い世界を見据えて世の中の流れを変えた竜馬の生き様は今も多くの人を魅了し続けている。

全ての見学を終えて16時前にバスで高知空港に到着。ガイドさんに感謝の拍手をして別れる。

17時空港発、18時10分羽田着。来年の再会を約してそれぞれに帰宅する。

Yさんは来年、何処に連れて行ってくれるのでしょう。(平成14年12月記)


「金刀比羅宮」                 「本宮」

 
「大歩危遊覧船」                 「大歩危・小歩危」

 
「はりやま橋」                  「高知城」

 
「雨の朝市」                   「竹林寺」

 
「坂本竜馬像」                  「桂浜」