記事タイトル:MAY 


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お名前: Kei   
昨年12月の谷川から始まった雪山も5月19日の北尾根から前穂で
終わり、一区切りついたと思っていたが、26日の民放で放映された
雪稜が厳しさと神秘を放ち、雪を頂く山々が、「これ以上の美しさは
ないでしょう」と、言わんばかりに、心を揺さぶり、まだ何も終わら
なく、まだ何も始まっていないと思わざるを得なかった。

 昨年7月のシャモニで、一週間クライミングの日々を過ごし、贅沢な
バカンスを経験した。「ピッケルとアイゼンどうしますか」と先生から
聞かれ即座にお願いしますと答えた。その時は昨シーズンの冬ゲレンデ
通いに精をだし雪山どころかスキー板も履かずにいたことを忘れていた
訳ではないが、しかもそれ以前の積雪期の経験も阿弥陀岳北稜くらいで。
ミディケーブルの終点が近ずくにつれドキドキしだした。
凄い高度感のあるナイフリッジに目が点になりそうだった。 冬山に入
ってない事を後悔しても手遅れだった。歩き始めたら反対側にしっかり
とトレースが有り、当たり前だが先生と一緒で安全も確保され取り付き
まで難無く到着し、展望台での感動的なフィナーレへと導かれた。

今シーズンは、冬の時期に出きる事はすべてしようと。
ただの気休めかもしれないが、年末年始の剣岳の帰り唯一の隙間に、
白馬でスキーをして帰宅、休暇をフルに使った。 アイスの講習会
にも参加し、縦走も登攀も、いつ何が必要になるか分からないから。
2,3月と、一足一足が一歩進むごとに、全て身につき経験となり、
力となっていく実感に驚きを感じていた。

GW、緩んだ雪のトラバースや雪解け直後の不安定なガレ岩の通過等
ガイドの方の力量で、自分自身が今まで出し得なかった力が出てく
るような実感を覚えた。
行動中先生が注意して下さった言葉を思い出し、更に先生の力の凄
さを、言葉の一つ一つの重要性を認識する事となり、ただガイドさ
れているだけでは無く、教えて頂き育てて頂いていると改めて思っ
た。そしてあまりにも自然に自分の行動力となり得ている事に。
行動を共にする時、何故という疑問符が出てこない事が、自然との
融和をうながし、心の安心につながり、心地良い緊張を生み安全な
行動に結びつくと思えてきた。

  4月13日はじめて富士山に登頂してきました
  ステキです
  富士山は見る為に有りきと思い込んでいました
  間違いです
  ピークにはこだわらなくなったと思ってました
  訂正します
  下山後に見る富士は今までと違って見えました
  魅惑的です
  下山雪路の広々とした快感が胸を締め付けます
  夢魅心です

予期せぬ事です。 春風に誘われて、満開の桜に見つめられ
「早く来なさい」と呼ばれているような気がしてなりません
独立峰の魅力、高峰への誘い。
[2003/05/30 16:20:00]

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