記事タイトル:初めての谷川岳で3連チャン 


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お名前: Kei−SC   
10月12日 幽ノ沢V字右 雲一つない晴天
日本で初めての本チャン、どのような所か内心ドキドキ。
紅葉が美しかった、幽ノ沢もステキ、沢歩きもスリルでした。
覚悟はしていた物の、取付きまでの長さと終了点からの長いこと、
正にアルパイン、ド.山屋になった気分。
シャモニーではクライマーの気分だったのに。

10月13日 一ノ倉沢南稜 引続き晴天
登攀自体は、前日よりおもしろかったが、アッという間に終了。
落石の怖さと、ぶきみに響く雪渓の崩落音にドキ。 怖さを実感しながらも
懸垂下降も無事に終わり落石の心配のなくなった所で丁度12時。
左右の登攀中のクライマーを見学しながらポカポカ陽気に誘われて、
のんびりとした一時、なかなかの良い気分。

10月14日 幽ノ沢中央壁正面フェイス 曇り風あり
夜中何時頃からか宿の襖が時折風でカタカタと音を立てる。
4時に宿を出ると、前日と打って変わって生暖かい空気と風。
取付きに着くまで稜線は見えず、歓迎されない灰色の雲がなかな取れない。
しかし、正面中央から見る景色はより高度感を増し美しく、カールボーデンを
囲む紅葉も一昨日より鮮やかに映え、惚れ惚れと観賞。景色も高度感もバツグン。
だが、もっと凄いのは、壁の脆さ、ビレーポイントの悪さ。
岩が動き崩れそうで足が置けず、濡れて滑るので足が置けず、当然手足の置く
所が無くなり、グレード以上にグレードが上がり、微妙なバランスが要求された
かと思うと、次は力仕事。 ヤブ漕ぎさながら、いわゆる草付きを、潅木と
笹を分けながらガムシャラに登る。
イメージとして、楽しく登攀気分を味わえる所9%強位の感じ。
一度は、今にもスベリ落ちそうな薄い形状に変貌した岩にビレーポイントがあり
強い衝撃にはもたないと先生から言われ、先生は、絶対大丈夫と信じていても、
緊張は増し、ビレー中のロープが岩を擦らないように注意し、体が触れぬように
静かにそおっと息を殺しビレーをした。
ビレー解除の声で、少し安心、次は自分の番、やはり息を殺すように通過。
登攀終了、午後2時、その後も楽をさせてもらえず、尾根に出て、ハーネスを
外しやっと一息。 旧道に出るまで気持ちを引き締め下山。
心配した雨も降らず、風に吹かれ冷たくなった手を暖めるかのように、
太陽も見え隠れし、応援してくれました。 途中から青空も見え
束の間の休憩の間に見える幽ノ沢の美しさに心が和みました。
林道に出た安心感か、登攀中の事を考えるでもなくリズミカルな気持ちの良い
林道歩きに、一昨日の第一印象で、たっぷり山屋だと思ったクライミングでの
幽ノ沢が、なぜかとても愛しく、懐かしく思えてならなかった。
翌日の朝、心地良い疲労感と充実感に包まれ、浮遊している夢の続きの中から
現実の世界に、日常生活の始まりと共に連れ戻されていきました。
先生ご苦労様でした。 こんな大きなヒヨコ?を連れて大変だったと思います。
有難うございました。
[2002/10/17 16:25:17]

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