スノーボードスクール体験記

SIGスノーボード気まぐれ無責任者編 1998年12月23日

 スノーボード365日

日頃からスノーボードをやっていて、自分の滑りに限界を感じたことはないだろうか? また、なかなか滑れるようにならないなど悩みは尽きないと思う。そんな時にスクールのお世話になって見てはいかがだろうか?

 自分では見えてこない第三者からみた滑りを評価してもらうと共に適切なアドバイスもしてもらう。独学で何年もできなかった滑りが数時間のうちに自分のものになるときもある。本当にちょっとしたことで全然次元の違う滑りに到達できる。また、最初から適正な体の動きを覚えておくことは上達の近道でもあるかもしれない。

 そんなわけで、群馬県嬬恋村の「鹿沢ハイランドスノーボードスクール」の門をたたいた。

注、現在の鹿沢ハイランドのスノーボードスクールはこの時の団体とは異なります。この記事は1999年シーズンのものです。

 今回、私がスクールに入った理由はスノーボードを始めてから5年になるが、今だに上体が高く、ターン中にもバランスを崩して転倒しやすいという欠点をもっていたので、ぜひともこれを治したいと思ったからだ。独学ではやはり限界を感じていた。

 まずは、スクールの受付で申込書に記入してゼッケンを受け取る。今日は午前午後の1日講習だ! 

10:00、いよいよ講習開始。まずは、自分の滑りをチェックしてもらう。

 真っ先に腰の落とし方とか位置とかをチェックされると思ったらそうではなかった。カーブの手前で急にエッジプレッシャーをかけるために挙動が安定しないということだった。ターンは「C」で考えるのではなく、「S」で考えるということを教わりました。またエッジの切り替えをスムースにということで、エッジからエッジに乗り換える時は力を抜くのではなく、ニュートラルになったときもソールを押している感じだという。そんな感じでSというイメージで考えて、常に押している感じのイメージで滑ったら、実に楽に曲がれた。それでいて高速で板がバタつかない。なるほどなと思った。

 それから、手の位置と頭の位置がすごく重要だということがわかった。 手の位置をたった数センチずらしただけで驚くほど安定度が変わってくる。頭の位置も数センチ移動しただけでもまったく違う安定度だった。手の位置や頭の位置なんてあんまり関係ないと思っていたが、こんなに変わるものとは・・・・・

 しかし、校長の猿谷さんの口からはビデオや本の教え方がまったく出てこない。簡単に体で覚えるという感覚ですごくわかりやすい講習だった。

 しばらくして、直滑降が重要だということで、特別にリフト1本分のコースをターンしないで直滑降のみで降りてくるという練習もした。スノボにおいては非常に直滑降は難しい。板がバタついてすぐにエッジがかかってしまう。しかし、先ほどの手の位置を少し下げるとあら不思議。板がバタつかなくなった。手の位置を変えると自然に体もついて行くようである。ちょっとしたことで簡単に安定するのでマジックを見ているようだった。「直滑降が最高の速度だからターンや斜滑降はこれより低い速度になります」。まさに、その通りだった。午前の部の最後にフリー滑走をやったときには怖さが消えていた。

 昼休みをはさんで、午後からはさらにポジションを良くする講習。曲がるほうの手をまっすぐ上げ、曲がるほうの反対側の手を膝に当てる。曲がるほうの手(斜面側の手)は斜面と平行に出す。上げ方が数センチ足りないだけでも安定度は落ちる。その次はさらに積極的に斜面側の手をリードさせてどんどん加速して行く積極的なターンを意識。不思議なことに凄く楽なのに凄く速い速度でおりている。ちょっと転倒すると止まらないくらいの速さだった。平日で人がいないせいもあってか斜面をたっぷりと使い、スクールなのに他のスノーボーダーより全然速い速度で講習しているのは異様な状況だった。ゆっくりと一つ一つパーツ練習するのかと予想していたが、こんな練習方法は意外だった。滑りの形を追及するというより、より安定した積極的なターンを教えてくれるスクールだと思った。最後に大の苦手なショートターンの練習となったが、やはりこちらはまだまだ練習が必要だった。ショートターンは見通しがたたないが、数年来の悩みであったロングターンでの安定度が増したので良かった。ショートターンについては後程また教えていただくことにしよう。

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