18 終わりに
この文章「アンコール・ワットの旅」と題したが、正しくはない。「アンコール遺跡の旅」としたほうがよかったのかもしれない。ただ、考えてみると、私逹のカンボジアに対する知識は非常に少ないような気がする。クメール文化についても然り。だから、アンコールワットでこの文化を代表させているところがあるのではないか。
このように私逹の理解ができていない原因の1つに、この国の不幸な長い内戦の歴史があった。平和を取り戻してまだ数年しか経っていない現在、首都プノンペンは知らないが、私達の訪れたシェムリアップはまだまだ安心して暮らせる地とは言えないような気がする。地雷による被害者と思われる人達を何人も見かけた。アンコール遺跡も自然による風化や内戦による荒廃が進み、その修復も容易ではない。
一方では観光地としての施設がどんどんできつつある。よほどしっかりした観光行政で臨まないと、別の風化に侵される恐れもないではない。人間によるもっとも恐ろしい風化に。
これまで私逹は安全な観光地ばかり歩いてきた。今回「危険度1」というシェムリアップの旅は、私逹に世界の広さを教えてくれた。帰国して、
「ようそんな所に行ってきたなあ。」
という人もあった。でも、のほほんと旅を楽しむだけではわからないことが多いことがわかっただけでもよい勉強になったと思う。
相変わらず簡単なメモと、記憶をたどりながらの記述で、また、タイ語やクメール語のまったくわからない私逹である。内容や捉え方に間違いがあるかもしれない。そのときはご容赦願いたい。
なお、「世界文化遺産の凄さが分かる本」(河出書房新社・歴史の謎を探る会編),および「地球の歩き方17・東南アジア」(ダイアモンド・ビッグ社・地球の歩き方編集室)を参考にさせていただいたことをお断りしておく。
─────2000年秋 清水行人 清水稔子
はじめて全日空で行くアンコールワット5日間
8月27日(日)
鳥取 0:30発 日交高速バス なんば 4:50着
関西空港 10:55発 全日空(NH151)バンコク 14:40着
バンコク市内泊
ロイヤル オーキッド シェラトン ホテル
TEL:(2)266-0123 FAX:(2)236-8320
8月28日(月)
バンコク発 シェムリアップ着
アンコール遺跡見学
シェムリアップ泊
アンコール ホテル
TEL:(63)964301 FAX:(63)964302
8月29日(火)
アンコール遺跡見学
シェムリアップ泊
アンコール ホテル
8月30日(水)
シェムリアップ発 バンコク着
バンコク市内観光
バンコク 22:30発 全日空(NH152)
機中泊
8月31日(木)
関西空港 6:05着
なんば 9:20発 日交高速バス 鳥取 12:35着
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