そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.101 11月の庭 

 
 10月末,今年初めての冬型の気圧配置になって,本当に寒くなってきた。大山も初冠雪とのニュース,庭にも秋から冬への移ろいが見える。
 サンシュユは早春黄金色の花が枝一面に咲き,晩秋には真っ赤な実をつける。葉が落ちても鮮やかな実が見事だ。二度楽しめる木である。ピラカンサも,木はまだ小さいが今年はきれいな赤い実をつけている(写真)。ナンテンの実も次第に赤さが増している。冬の木の実は赤が特色だ。

 冬支度にかからねばならない。寒さに弱い鉢物は屋内に入れる。3年ほど前に作った1坪あまりのサンルームと,縁側,廊下なども使って100鉢くらい入れている。ガジュマルやデュランタなどかなり大きな鉢もあり,どう並べるか工夫のいるところだ。とりあえず50鉢ばかり入れた。
 ホテイアオイは寒くなると腐ってしまうので,2株だけ室内に取りこんだ。ついでにウォーターレタスも3株入れておいた。

 球根植えの時期である。掘り上げてしまっておいたチューリップとムスカリを植えた。チューリップは追加して植えるため50球ほど注文している。間もなく届くだろう。
 コスモスは今年たいへんきれいだったが,もう終わりにして刈り取った。ヒャクニチソウも涼しくなるほど色鮮やかだが,さすがにこれも終了。代わってキクの時期を迎えた。大菊を作っていたこともあったが,あまりにも手間がかかるためやめてしまった。今は小菊にたまに肥料をやって花を楽しむだけだ。
 リンドウがちょうどよいところ。何かにくっついてきたものか,何段にも咲くものではなく,ずいぶんシンプルなものであるが,広がって庭に咲き乱れている。

 9月に書いたマユハケオモトは,現在3鉢咲いている。地味だが特徴のある花だ。この花については,『朝日新聞』「花おりおり」にも先日出ていた。それによると「眉掃き」から名付けられたという。私は「眉刷毛」だと思っていたが,まあ似たようなものか。
 エンジェルストランペット,シコンノボタンが今年最後の花をつけている。
 
 ブロッコリーは,なんとかアオムシの害を最小限に食い止めて大きく育った。間もなく花芽がのびてくるだろう。ネギ,シュンギク,ダイコンも順調である。そろそろエンドウの種を蒔く時期になる。連作を嫌う作物が多いので,パソコンに畑の利用図面を残しておくことにした。(2002.11.2)