そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.109 学習発表会 

 

 昨年度まで勤めていた学校を訪ねる機会が,今月に入って立て続けに二度あった。国語の研究会に招かれたのと,学習発表会であった。いずれも,子どもたちの活動を直接見ることができてよかったと思う。

 研究会は来年度郡の発表を行うことが昨年には決まっていて,それを受けるに当たっては私も関係していたので,責任がない立場とはいえない。教科についても,新しい国語科の指導について研究をしようと決めて,これも昨年から進めてきていた。退職して,子どもが教室で学習する姿を見る機会は全くと言っていいほどない。

 その日の学習は2年生の国語だった。半年あまりの間に,子どもたちは1年生から2年生への脱皮をしているみたいだった。1年生というのは,言葉や行動が幼かったり,わけのわからないところが抜けていなかったりして,それがまたかわいらしいともいえるのだ。
 2年生になると,学校生活に慣れて,わけのわからなさが抜けて,その分おもしろさも少なくなる。学習については別として,そんなことを思いながら子どもたちを見ていた。

 学習発表会はよい天気に恵まれた。屋内での行事だから雨でも行うわけだが,見るほうもするほうも天気はよいのがいい。学習発表会について逢坂小学校のホームページにも書いたことがあった(平成12年度11月No.4)のを思いだし,読み返してみた。
〜〜学習発表会,「学芸会」というほうが馴染みがあるかもしれない。少し前までは,学習指導要領もそう言っていた。学芸会の始源について調べてみる。
「少なくとも明治後期において中等学校以上の学校において学芸会に近いものが実施せら れていたことは確かだと思われるが,小学校におけるそれの実施は,大正年間以降のことではなかろうか。」(「小学校特別活動事典」第一法規 昭和44年刊)〜〜(逢坂小HPより)

 以前は劇や音楽を中心にした学芸発表だったが,最近は学習したことを発表する機会としてとらえている。特に「総合的な学習」が導入されてからは,調べてきたことなどのまとめの発表が多くなった。発表のための練習・準備を別枠で考えなくてもよくなった分,すっきりしたのかもしれない。
 しかし,現場の先生は,会う人のほとんどすべてが「忙しくなりました」を口にする。指導要領の改訂や週五日制の完全実施ですっきりしたはずなのになぜ,そう思うのは私一人ではなかろう。
 そんな中で今日は,先生方,子どもたち,みんなよくやっていました。疲れを出されませんように。(2002.11.18)