そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.113 松江フォーゲルパーク 

 天気のよい日曜日,宍道湖北の松江フォーゲルパークに出かけた。
 どのあたりにあるのだろうかと,インターネットで探す。正確な名前を覚えていなかったので,「『植物園』でどうだろうか」と検索するがなかなか出てこない。そうだ,「オウム病」で少し前に騒がれたところだ。それで検索すると,一発で出てきた。どうも植物園よりオウム病の方で有名らしい。

 松江まで9号線と山陰自動車道を乗り継いで行く。2年くらい前にもこの道を走ったことがあったが,自動車道の区間が増えているようだ。
 松江に入ってからのほうが道が分からなかった。駅付近の案内が不充分である。フォーゲルパークやウォーター・ヴィレッジなどの新しい施設ができているのだから,それなりの交通案内をするのが人を招くときの常識だと思う。

 この植物園はよかった。花と鳥の楽園をキャッチフレーズにしているが,鳥はなくてもいいかもしれない。子どもを寄せるためのものか。いや,それはそれなりに力を入れているのだが。
 球根ベゴニアの大きさや垂れ下がったフクシアの長さに驚く。我が家のフクシアなんか,種類が違うのかもしれないが,冬を迎えて息も絶え絶えだ。

 せっかく来たのだから鳥も見て回った。一つの温室にいっしょに栽培・飼育してあるので,切り離して動くわけにはいかない。「花鳥風月」というから一つなのだろうし,植物に合った鳥たちを集めているのだろうが,無理しているところがないでもない。人集め(子ども集め)かなという感じだ。
 しかし,これだけの規模の施設をよくつくっていると感心した。「とっとり花回廊」もよくやっているが,もう一つ立体感を出している,と思う。

 12時を大分回ったので,腹がへった。水鳥のたくさんいる池のほとりに蕎麦の店がある。妻が,
「宍道湖の鰻がいいか,ここの蕎麦がいいか。」
と聞く。
「腹がへったからここで蕎麦を食おう。」
池の近くにある水車で打った蕎麦を食べる。本場の出雲蕎麦である。
 (この後「ティファニー庭園美術館に行きます。次号をお楽しみに。)(2002.11.26)