そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.127 メリー・クリスマスは温泉で 

 たまには温泉でゆったりするか。新聞広告で盛んにクリスマス,忘年会,新年会の宣伝をしている。その中から米子皆生温泉のあるホテルの企画を選んだ。12月23日1泊2食1室3万円というものだ。
 米子までは車で2時間足らず,日の短い時期だから,多少の余裕を持って出かけた。

 場所は皆生の中心部からは少し外れているが,Gホテルと同じ経営の旅館なので,すぐに分かった。案内された部屋は,畳の間だけで10畳の純和室,少し詰めれば4人は泊まれるであろういいところであった。事実この企画も1室3人までは3万円,4人で4万円なのだそうだ。でも,5人になると2室になって6万円かな,と思ったが,それは確かめなかった。

 日本海に面していて,砂浜がプライベート・ビーチのように広がっている。冬の海にしてはおとなしい波が,防波堤に打ちつけていた。松の緑と砂の白のコントラストが美しい。
正に白砂青松の冬の景色を見る。
 食事までに時間があるので風呂に入る。新館の大浴場は,浴場の外にもう一つ露天風呂がある。露天風呂は木造りの風呂と岩風呂に分かれていた。木造りのほうはちょっと寒かったが,岩風呂は暖かい。

 夕食はバイキングかと思っていたら,部屋まで運んできた。バイキングはGホテルの方の企画なのだそうだ。もちろん部屋まで運んでもらう方が二人で落ち着いて食べられる。純和食で,われわれの口にも合う。毎日十分見ているはずのテレビをしっかり見て,お休みなさい。しかし,暖房が調節できず,暖かすぎて眠りは浅かった。

 朝,まだ暗い。漁に出かけるのか数隻の漁船が見える。島根半島の方に目をやると突端より北東の方向に,ぼんやり動く明かりが見える。少し大きな船が航海しているのかもしれない。
 久しぶりにゆったりとした年末を過ごした。これは,来年もしよう。
 メリー・クリスマス ア・ハッピーニューイヤー

 ところで,外国旅行でとても気になるチップ,私は必要ないと思っている(そんな習慣のある国でしないわけにはいかないから,実際にはするのだが)。少なくとも日本(「心付け」などという形で残っている)ではやめたいと思うがどうだろう。もちろん,とてもよくしてくださる部屋の担当者に感謝の気持ちはあるのだが。(2002.12.26)