そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.141  2月の庭 

 
 2月に入った。先日も書いたように雪の多い月だ。1月28日から雪になるとテレビも新聞もインターネットで調べても予報していた。予想気温も氷点下になると出ている。アメリカ・フロリダが異常寒波と新聞が報じていた。条件がそろったこれは来るな,と思っていたら,29日にやって来た。
 雪は多くなかったが,気温が−5℃にもなったため道路は凍結,信号が見えないほどの吹雪,通勤の人は大変だ。私も教育センターまで普段の倍以上の時間をかけてようやく行くことができたのだった。

 庭は今年3度目の本格的な積雪にすっぽり隠されてしまった。車庫に入れて置いたプリムラ・マラコイデスも雪に覆われている。こんなときには無理に掘り出したりしないで,雪どけを待てばいい。凍って萎れたようになっていても,暖かくなって適当な水分を与えると見る見る元気を取り戻す。素晴らしい生命力を持っている。

 室内に入れたものは,シンビジュームやデンドロビュームが蕾を持ち上げ出した。先ほど述べたプリムラも,中に入れたものは花が咲き始めている。(写真)
 シコンノボタンもなぜか花をつけだした。これは夏から秋にかけて咲くはずなのだが,室内で暖かくなって調子が狂ってしまったのかもしれない。

 近所からもらったゼラニュームは新しい芽をどんどん伸ばしている。
 1鉢,ハーブのようなよい香りを持っているものがあるようだ。調べてみると,「ニオイゼラニューム」と呼ばれている仲間の一つらしい。「ハーブゼラニューム」の名でコレクションを楽しんでいる人も増えているとか。

 サザンカがいっぱい花をつけて,まわりの地面は散った花びらで赤い絨緞を敷いたようだ。それらも雪の下になってしまった。退職記念に植えたハクモクレンも新しい芽をつけている。樹木はこのくらいの寒さは大丈夫だろう。
 寒いと言っても節分の今,冬至の頃と比べると40分以上も日が長くなっている計算になる。3月になれば気温もぐっと違ってこよう。春遠からじ。

 蕗のとうがもう出ていると,近所の人が持って来てくださった。初春を味わうことのできる自然からの贈り物だ。その独特の苦味と香りがたまらない。
 さて,寒いけれど,雪をかき分けて畑にネギを取りに行くか。(2003.2.2)