そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.146  勝見正和会(勝見シリーズ4) 

  
 勝見の役員を引き受けて,最初に当たる大きな行事は「正和会」である。昭和3年に始まったと言われるこの会は,今年78回目を迎える。年に一回の会だから回数が合わないが,2回行った年もあったらしい。
 「大正から昭和に改元されたことをきっかけに,勝見の融和を図ることを目的として」(『いで湯の里 勝見のあゆみ』勝見郷土誌発行委員会)始められたそうだ。

 午前10時から祈願祭。これは20才(成人),42才(初老),61才(還暦),70才(古稀),77才(喜寿),88才(米寿)のお祝いと祈願の式である。今年は27名の該当者があった。神主さんの祝詞などもあるので,宗教的儀式と言えばそうだが,地区全体でお祝いをし今後の幸せを祈るのはいいことではないかと思う。

 11時からが本番の正和会である。記念式典では,表彰式。勝見に貢献顕著な人,長年の努力が認められる人を表彰する。3名の表彰があった。記念品を買いそろえるのも私の役目。本人に希望を聞いたり役員で話し合ったり。その買い物のために因久山焼きの窯元まで行って作品を見せてもらい,九代蘆澤良憲氏から話が聞けたのはよかった。今度窯出しの頃に行ってみよう。

 今年はミニ講演会を入れた。講師は元高校校長中林保氏,演題は「勝見のれきし」。
 勝見に住んでも一体どんな所なのか,なかなか分からない。多くの行事があっても謂れもわからない。私もその一人である。それでも30年も住んでいると,少しずつ分かってくることもあるし,自分で調べることもあるが,多くの人は分からないままではなかろうか。
 郷土史に詳しく,県出版文化賞を受賞されている中林氏に話をしていただいた。
 
 中林氏は,高校の地歴の先生で郷土史に詳しい。平成9年には因幡・伯耆の町や往来について研究され,著書を出され,県出版文化賞を受賞されている。この日は,勝見の温泉の話を中心に話される時間しかなかったが,またいつかお話をしていただく時間が持てるだろう。

 そのあと,昼食時間の懇親会,また,各種団体・各班の出し物(写真)で大いに盛り上がった。参加者約200名,少しずつ新しい内容,やり方を取り入れることによって,地区の雰囲気を盛り上げていきたいものと役員一同心を新たにした。(2003.2.12)