そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.154  3月の庭 

  寒暖を繰り返しながら春の気配が次第に強くなる。サザンカはよく咲いて盛りを過ぎた。毛虫に葉を食われて裸状態のツバキが,それでも健気に花を咲かせている。ネコヤナギは綿のような花をつけているが,今年の花は少し寂しい。剪定の時期が悪かったのだろうか。ボケが季節など関係ないというように花をつけている。
 スイセンも花をつけ始めた。

「ツクシがあちらこちらに出ている。」
と妻が言うので探して見るが,我が家にはまだ見えない。日当たりのよいところの話だろう。去年の「スギナとの戦い」を思い出す。(No17「スギナ」参照)

 元気のよいのは雑草だ。草取りを今から始めないと,庭じゅう草の緑に覆われてしまいそうだ。
 最近の天気は晴れの日が2日と持たない。晴れの日をねらって畑に出る。花壇の中はまだ芽の出ていないものも多く,発芽していても雑草との区別がつきにくい。

 鉢植えのビオラ,パンジーも温かくなってだんだん株をはってきた。もうすぐ見ごろになるだろう。
 クリスマスローズの植え替えをせずにいたら,近年次第に花を見せなくなったので,外に置きっぱなしにしていた。どうした加減か今年は一つだけ咲いた。春になったらちょっと手を入れよう。

 中に入れているシンビジューム,デンドロビュームが咲き出した。一株で6本ぐらいも花茎を出しているシンビジュームもある。古いバルブが鉢一杯になって,花茎が遠慮しながら横に延びている。整理してやろうとしても,なかなか鉢から出てこなくてこうなってしまった。支柱も立てられなくて困ってしまう。
 先日も書いたが,一昨年寒さに会ってもう駄目かと思ったクンシランが,2鉢花をつけるようだ。ひとまずほっとする。

 ハゴロモ・ジャスミンは春の花だが,温かいサンルームが気に入ったのか少し咲いた。ジャスミンには,白い花の咲くハゴロモ・ジャスミン,黄花カロライナ・ジャスミン,厚い大きな葉,少し大きな白花のマダガスカル・ジャスミンの3種類がある。その中でハゴロモ・ジャスミンがいちばんいい香りを放つ,と私は思っているのだが。
 プリムラ・マラコイデスといっしょに玄関に置くことにした。(写真) (2003.3.2)