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私は8年前までこの近くの学校に5年間勤務していた。子どもたちも何かやって賑やかにしてほしいという市の主催者からの要請があって,歌を歌う子どもたちの応援に来たことも何度かあった。だから私にとっては,わりと馴染みのある市である。 近くの商店に広告のビラが貼ってある。「百年の伝統を誇る相田市」というふれこみだ。午前7時から10時ごろまでというからまだまだ十分鑑賞できる。 籠などの竹細工,草履などの藁細工製品もある。農家が冬の間に作った手作りのものを持ちよって,この市で交換していた名残なのかもしれない。百年といえばそれほどの昔ではないが,まだまだ物々交換は生きていた時代であったような気がする。 最近できた朝市などいたるところにある。しかし,農業を中心にしながら年一度しか行わないこのような市は,かえって少なくなっているのかもしれない。 妻は手かごを一つ買い求めた。これからの小さな収穫をこれに入れるか。(2003.3.22) |