そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.183  沖縄旅行6沖縄本島1 

「せっかくここまで来たのですから,展望台まで上がりましょう。ここから空港まですぐですから。」ガイドの言葉にしたがって植物の観察などをしながらバンナ岳展望台へ。このガイドも生物のことに詳しい。旅行社は我々の活動に合ったガイドをつけてくれたのだろうか。
 石垣市を一望に見下ろす。その向こうには珊瑚礁そして太平洋が見える。

 石垣空港16時25分発JTA644便は,順調に飛行して最後の観察地那覇着陸。空港にはホテルの社長と専務取締役(社長夫人)がそれぞれマイクロバス,さらに荷物用の車も出して迎えてくれた。ホテル・ニューセンチュリーのある沖縄市までかなり長いバスの旅である。隣の席のYさんが,
「ここは盆地みたいなところですか。」と尋ねる。
「いや,そうじゃないでしょうけれど,ずいぶん起伏がある。坂道ばかりの感じです。」と私も答える。

 これまで観察し,観光してきた西表島,竹富島,石垣島それぞれに沖縄の特徴をよく表していた。はじめて沖縄に来た私にもよくわかり,もう一度訪れたいという気持ちになっている。
 ここ沖縄本島は沖縄県の政治・経済その他あらゆることの中心と言ってよかろう。これまでの3つの島とは違った沖縄の特色を見せてもらえそうだ。

 沖縄市は,人口12万あまり,沖縄本島の中部に位置する。県下第2の人口を擁する中部圏の中核都市である。
 途中米軍施設が見える。沖縄市の面積の36%を米軍基地が占め,「基地の町」といわれる。宜野湾・嘉手納など延々と続く金網に隔てられたもう一つの日本の歴史がある。そのことは決して忘れているわけではないが,今回の旅行はあくまでも自然観察が中心なのでそれを見る計画はない。またの機会にしよう。

 今晩はホテルで島袋先生とアイちゃん,奥さんも同席してお別れ会を予定している。実際には,本島での観察がもう1日あるのだが,パーティーができるのは今晩しかない。島袋先生には現地の研究家としていろいろと教えていただいた。旅行社の方も駆けつけてこられた。沖縄の人たちはみんなとても丁寧で親切だ。
 泡盛とビールでいい気持ちになり,楽しいひとときを過ごす。(2003.4.28)
 〜〜以下次回に続く〜〜