そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.23 子ども読書の日

 4月23日は「子ども読書の日」だった。と言っても耳慣れない言葉だと思う人が多かろう。それもそのはず,今年が第1回なのである。
 昨年(2001)12月5日参議院で『子どもの読書活動の推進に関する法律』が可決成立し,12月12日に法律として交付された。その第10条に「子ども読書の日は,4月23日とする」と明記されている。

 この法律は,子どもの読書活動を推進するため,国も地方公共団体も読書環境を整え,施策を策定し実施する責任を果たさなければならないと定めている。そこまで決めなければ子どもに本を読ませることができないのかと,ちょっと情けなくもなるが,これまで図書館や読書について,あまりにもいい加減なことしかしていなかったことへの,行政側の反省も含めてのことだろうかと思ったりもする。

 法律ができて日が浅いので,まだまだ動きは鈍い。それでも今年の10月から11月にかけて鳥取県内で開催される第17回国民文化祭に向けて,出版文化シンポジウム,理想の学校図書館展示,大山緑陰シンポジウムなどの準備が着々と進みつつある。
 昨年私たちも関って開催した『豊かな心を育む読書活動推進フォーラムin鳥取』も第2回目を8月22日(木)に米子を会場にして行うという。
 
 ところで4月23日,私はこの日行われた「とっとりの子ども読書ネットワーク会議」の総会・研修会に出席した。この会は2000年に発足したもので,子どもたちの読書活動を推進するための読書関係の団体・個人の集まりである。助成金をもらって県内各地で活動をしてきたが,過去2年間私はあまり出席できなかった。
 今回は,私が時間の自由を得たこともあるが,もう一つ研修に上げてあった「ブックスタート」に興味があっての出席でもあった。

「ブックスタート」と言う言葉もはじめての方も多かろう。赤ちゃんのときから,本に親しむ環境を整えよう,というものである。
 イギリスに始まった運動で,日本でも2・3年前から取り入れる自治体が増えてきている。
 研修会には県内市町村の関係者の参加もかなり見られた。私たちの町でも,この運動を是非取り入れてもらいたいものである。金は余りかからない((絵本1・2冊+パンフレットの類など)×赤ちゃんの人数)。後はそれを進めようとする行政の意欲と,まわりの人々の理解。できますよね,町民のみなさん。(2002.4.24)