そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.264  04年明け大学時代の同窓会2)

 2004年の年明け,明けましておめでとうございます。今年も「空の山から」をよろしくお願いします。

 少し早めに「空の山から」を休みにしてゆっくりとできた年の暮れだった。といっても,特に何ができたということもない。毎年の暮れのように大掃除をして,ガラス拭きをして,カレンダーを替え,しめ飾りをして新年を迎える用意をしたくらいのもの。息子たちは正月には帰らないというから,餅も搗かずに買って済ました。二人の正月に一臼の餅は食べきれない。

 テレビは年末年始番組になると面白くないからあまり見ない。図書館から借りてきた本が6冊ばかりあるので,暇を見つけては読む。本を読むのにテレビは邪魔なのでちょうどよいかもしれない。推理小説を読みながらテレビの推理ドラマをちらちら見ていて,ストーリーがこんがらがってしまった経験がある。

『図書館を遊ぶ』(渡部幹雄著・新評論刊)は,図書館づくりをしてきた著者の,今後の地方の図書館づくりへの提言である。実践に基づいているだけに地についたものを感じる。気高町の図書館は,行政(住民とも置き換えられる)の「無知」に振りまわされて,結局あんなちっぽけなものになってしまったが,この本がもっと早く出ていたら,関係者に読ませたかった。

『検事霞夕子・夜更けの祝電』(夏樹静子・新潮社刊)は,最近読んでいる推理物が,内田康夫と西村京太郎に偏っているので,ちょっと幅を広げようとしたもの。この「霞夕子」シリーズはテレビドラマ化されているはずだが,記憶にないので読んで見ることにした。4つの短編が収められていて気軽に読めた。

『那珂太郎詩集』(思潮社)は,「現代詩文庫」シリーズの1冊。11月に借りたこのシリーズの特集版『戦後名詩選』でこの詩人の作品を少し読んで,そのリズムに惹かれてまとめて読んでみたくなった。町立図書館にないので県立から2冊取り寄せてもらった。
 ところが難しい。難しい漢字も使ってあるが,それは字典で調べるとして内容がわからない。いや,分からなくてもよいのかもしれない。シュールというか象徴詩というか虚無的な雰囲気は十分に感じる。
 また,リフレインによるリズムの面白さや,言葉の積み重ねの面白さは後年の詩にふんだんにあった。
 今,『続・那珂太郎詩集』を読みかけたところ。これもてこずるかもしれない。

 今年も加知弥神社に2回の初詣(除夜の鐘の頃に家族でお参り,夜が明けると勝見地区の人々といっしょにお参り)。あれ? しまった。写真を撮ろうと思っていたのにカメラを忘れていた。
 雪はなく暖冬傾向,おだやかな新年の朝である。