そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.281  図書館の花大学時代の同窓会2)

 2・3日に1回は図書館を訪れることが日課となっている。借りた冊数も4ヶ月と10日ほどで70冊にもなった。読書のための本もあるが,最近では旅行の前に調べたり,講演の前に事前の知識をつけておくための読書も増えてきている。
 図書館の蔵書冊数はあまり多くないが,利用できる範囲でやればよいと思う。これをいちいち自分で買うのは費用の面でもたいへんなことだし,無駄も多い。

 そんなにお世話になっているのだから,少しくらい恩返しをしなければなるまい。何ができるかなあ。いちおう図書館応援団「気高フレンズ」に入っているが,会が夜あるため,勝見の会と重なることが多く出席したことがないし,図書館協議会は年に何回かあるが,これは図書館サイドの会だし。
 と考えて,花はどうだろうかと思いついた。

 いや,図書館の生花は開館当初から妻がしている。花を飾ることの了解を得てコーナーを作り,週に1回くらい花を変える。お金のかかる花は使わない。できるだけ自然のものをとって来る。我が家にあるものももちろん使う。前に書いたサルトリイバラは近くの山から取ってきた。それで結構間に合う。しかし,我が家の花だって限界がある。
「うちだけでは難しいんじゃないか。グループでやったらどうか。」
と言うがそのままで冬を迎えた。

 自然の花を得ることはまず難しい。12月はクリスマスツリーを一月ぐらい飾れた。正月はちょっとした正月飾りで過ごせた。しかし,雪の日が多い2月は困る。
「プリムラのプランターを持っていこうか。」
 9月にプランターと鉢に定植したプリムラが,次第に満開になりつつあった。今年は逢坂小学校のプリムラが結構なできになっているので,私のうちではあまり多くは育てていない。プランターも7つ作ったが,4つは他の人に上げてしまった。でも,2つくらい持って行ってもいいじゃないか。妻に言うと,
「そうしてもらえると助かる。」
 こうして我が家のプリムラの花は図書館に行くことになった。

 水遣りは図書館に行くついでにすればいい。ちょっと日当たりがないのが気になるけれど,いよいよになったら外に出してやればいい。図書館に来た人の心を,少しでも休める役を果たしてくれればいい。
 そして私には,「恩返し」だと言いながら,また図書館に行く口実ができるというものだ。次に持って行く花を考えておこう。