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近所から蕗の薹(とう)をいただいた。蕗の薹は春の訪れの象徴のようなもの。 春先に出てくる蕗の薹はその花芽である。柔らかい苞に包まれて,中には黄緑の蕾が並んでいる。 去年は1月の中ごろにはもう出ていたと私の記録にある。よしそこに行ってみよう,と探しまわったがなかった。今年は1月下旬から2月上旬にかけて寒かったから,いったん出かかって出られないでいるのかもしれない。去年もたくさん採ったのは3月に入ってだったから,もう一度行ってみることにしよう。 ついでに自転車で田園地帯を走ってみる。菜の花(種類はわからない。最近よく栽培されている「菜の花」ではないかもしれない)は畑のあちこちに黄色い花を見せているし,オオイヌノフグリは明るい空色の花をつけて,畦道のあちこちに広がっている。水仙も地面から直角に緑の葉を立て,蕾も膨らんでいる。 あすは「春一番」かもしれないと,テレビは報じている。一見陽光は柔らかそうに見えるが,自転車を走らせると冷たい風が頬を突き刺す。 ♪♪ 春は名のみの 風の寒さや 谷の鶯 歌は思えど |