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三日目最終予定「四季劇場」観劇。 「座敷わらし」。『折口信夫全集』(中央公論社)には次のように述べられている。「古い家には枕がへしと言ふ事がよくある。又雨が降ると,縁側をおぼろげな姿の子どもがぶるぶる慄へながらながら通る事がある。又或家には,顔の赤い河童の様な子どもが出て来たりする。そして家運が傾く頃には出て行って,その家は亡びてしまう。」(第15巻P256「座敷小僧の話」より) ミュージカルの中の座敷わらしは,生まれて僅かしか生きることが許されなかった,生まれることさえできなかった子どもたちの亡霊として登場する。この悲しい過去を背負う座敷わらしたちと,現代の「孤独」に生きるユタ。心の交流・励まし,教えが「わらし」からユタに伝えられる。圧巻はわらしたちとユタが空を飛ぶ場面,これはすごい。 「ライオンキング」は是非見たかったが,このミュージカルもとてもいい。「ざしきわらし」が現代に生きている。そうであったらいいと思う。子どもたちをざしきわらしが守っているんだと。でも,今の子どもたちはユタみたいな素直な子ばかりかな。 十分満足して劇場を出た。今日もいい天気だった。東京の旅3日間は,思いつきで計画したものだったが,充実したものになった。よく歩き,よく見た。人間もいっぱいいるが,まだまだ見るところがいっぱいあるよ,東京は。 |