そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.334 神戸めぐり

 今年の納税組合の旅行は,ちょっと豪華に神戸見物だった。春の総会で3つのコースが示されたが,圧倒的な支持を得たものだった。45名の参加があった。大型バスが補助席を使わずに満席になった。
 朝6時45分集合。私が35分ごろに出てみると,もうおおかたの人が集まっていた。まあこういう会だから,ほとんどが60才前後以上の人。年寄りはだいたいにまじめなのだ。45分には全員そろって出発。
 佐用インターで中国自動車道に乗って,一路神戸へ。新日本観光センターの添乗員(浜村出身の人だと後で知った)つき,もちろんバスガイドもついた旅行である。海外旅行でも兼ねることが,いや,運転手がガイドをすることも多いのに。

 集合が早く,出発も早かったので10時過ぎには最初の見学地「灘の酒蔵」に到着した。「四十数社の酒造会社がひしめく日本最大級の酒造地帯」というだけあって,あちこちに酒の看板が見られる。この辺りは何度も通っていてそのことは知っているが,入って見るのは初めてだった。菊正宗酒造記念会館では酒作りの工程を見聞きし,試飲をする。確かにうまい。商品にする前のものなのだそうだ。土産にたくさん買っている人もいるが,これとは違うんだよ。

 予定より早く進んでいるので,買い物の場所としてポーとタワーに寄った。修学旅行定番の見学地である。ここに最近来たのはいつだっただろう。何年か前の修学旅行だろうか。阪神淡路大震災より後だったと思うが。
 工事をしているところに古いレンガの建物の一部が見られて,ああ,これがそうなのだなと思うこともあったが,大きな通りで見る限り,震災の跡はほとんどない。

 神戸港から「パルデメールにてランチクルーズ」。「パルデメール」は船の名前,「海の真珠」という意味か。京懐石弁当を食べながら船の1時間半である。1階のレストラン席が貸切りになっていたので,遠慮することなく飲み食いできた。
「船の旅もええもんだなあ。」
 シドニーのナイトクルージングではこれにショーもついていた。それをやるといいかもしれない。「でも,日本でやるとすぐカラオケだからなあ。それならやめた方がいい。」
 昼食を終えてデッキに出て見ると昨日までの雨は上がって風も涼しく,瀬戸内海の波は静か。神戸港・明石海峡大橋往復のコースを楽しんだ。

 最後は,「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」の見学。音と映像によって「その時」を再現。震災の経験と教訓を後世に継承することを目的に作られた施設らしい。かなりの見学者があって,待ち時間もあり,帰りが少し遅くなってしまうほどであった。
 今回は,近所の人と神戸で,ちょっと勉強をした。