|
山里の草のいほりに来て見れば垣根に残るつはぶきの花 良寛 秋から初冬にかけて咲く黄金色の花は,庭の花が少ない時期だけによけいに目立つ。特にあまり日差しの強いところは好まず,日陰地のほうが適しているので,我が家の庭のように北側にあると育ちがよいらしい。緑の葉もつやつやとして,それだけでも鑑賞できる。 これも勝手に生えていて,季節はずれの花を咲かせているものにブッドレアがある。自然観察会で「フジウツギ」だと清末先生は言っておられた。はて,私の間違いだろうかと調べてみると,「花を贈る事典366日」にきちんと出ていた。 さらに,英語ではサマー・ライラック,またはオレンジアイ・バタフライブッシュとも言うそうだ。それぞれに夏咲くところから,あるいは蝶が好むところからついた名前だという。そういえば,このページでも蝶がたくさん寄ってくる,ということを書いたことがあった。この花は蝶が好む何かを出しているのかもしれない。わが国には昭和27年に登場したニューフェイスだというが,初夏から秋にかけて次々と花を咲かせ,蝶もたくさん寄ってくるところから人気が出ているのだろう。 それにしても,サマー・ライラックの名前とはずいぶん違った季節に咲いてしまったものだ。このところの長雨が梅雨のような感じになってしまったのかもしれない。 |