そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.387  図書館協議会

 鳥取市への合併が目前に迫って,町立図書館の最後の協議会を開いた。11月1日からは「鳥取市立気高図書館」になり,条例による気高町立図書館協議会はなくなる。僅か1年間だったが,新設の町立図書館についていろいろなことを話し合い提言してきた会であった。愚痴や文句を言ってきたのではない。建設的な意見を言ってきた会だったと思っている。

 この協議会の第1回が開催されたのは去年の10月29日だった。私を含めて,8名の委員の顔ぶれの大方は知っているメンバーだった。選ばれて私が委員長ということになったが,委員の中には,大学の図書館長の経験者,図書館支援グループの代表,読み聞かせボランティアの代表,現鳥取県学校図書館協議会長など多士済済で,その人たちの声を集約していけば,十分に役目は果たせそうだった。

 昨年10月から本年3月までに(昨年度)3回,本年4月から2回の会を持っている。この会は,図書館の設置・管理に関する条例によって設置されているもので,公立図書館であれば設置され,機能しなければならないのであるが,実際にはいい加減になっているところも多いと聞く。その点では,この図書館の協議会はしっかり機能してきたと思っている。利用状況から,どうすればもっと利用者を増やすことができるかを考える。選書をどうするかを考える。配架の工夫について意見を述べる。職員の増員について提言する。
 などなど,小さな図書館なら小さいなりに,図書館側と一緒になって考えてきた。それによって改善された面もたくさんある。

 今度は鳥取市立気高図書館図書館である。分館ではないから,図書館長を置くことになる。青谷町・鹿野町もエリアに入るので,職員も増えることになりそうだ。移動図書館もできる。と喜んでばかりもいられない。
 現在,鳥取市立図書館(11月からは中央館)には館長はあるが嘱託だ。これでは発言力が弱く,上に向かってものが言えない(気高町では専任の現役館長なのに)。来年3月までは増員がない。資料の利用の面で小さな館はマイナス面が多いのではないか。この協議会は今月いっぱいでなくなり,3月までは鳥取市の協議会で運営すると言う。地方館軽視ではないのか。などなど。

 条例に基づくこの協議会は今日で終わるが,任意の団体として残し,新しい体制が決まるまで支援できることは支援していこうということになった。大きいところにまかれないように,小さな図書館はそれなりに特色を出しながら,運営をして行くことだ。
 これからが大事なところだ。