そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.411  けたか子ども読書推進委員会

 子どもたちが本を読むような環境づくりをしようと,鳥取県が3地区を指定してモデル事業を始めた。その一つに気高町が選ばれて,年度末になってさまざまな事業を組んだ。私が委員長ということになっているが事務局は気高図書館で,合併騒ぎで取り組みが遅くなったようだ。3連休の土日に3つの会をすることになった。立場上出席しないわけには行かない。挨拶もしなければならない。

 初日の午前には「お話会」を持った。町内の読み聞かせボランティアグループ,各小学校の図書館ボランティアグループ,町外の読み聞かせボランティアグループにお願いして,それぞれ30分ずつお話をしてもらう。もちろん子ども対象だ。
 旧正月寒波の到来で少し雪が降っていて,どれだけ子どもが集まるか心配だったが,親子合わせて70人くらいも集まった。

 お話といってもいろいろある。絵本を見せながらの読み聞かせ。語り聞かせ,昔話はこれに当たるし,最近言うところのストーリーテリングもこれになろう。パネルシアター,エプロンシアター,ブラックシアター。
 読み聞かせからは少し外れてくるが,ペープサートを使ったり,人形劇でお話を進めることもある。さらに,わらべ歌や手遊びも取り入れる。

 読書活動が盛んなところでは,図書館や公民館,小学校や幼稚園,保育園でも定期的に行われているので,子どもたちもよく知っている。始まる前はざわざわバタバタしていた子どもたちも,予定していた1時間30分ほど食い入るように聞き入り,驚き,笑っていた。
 終わって私たちが会場の片付けと午後の会場作りにかかると,進んで手伝ってくれる。とてもいい光景だ。

 午後は東京から来ていただいた中村柾子さんの講演会。中村さんは保育園・幼稚園勤務の後,現在は短大講師をしている方だ。長い読み聞かせの経験を持っている。多くの絵本を取り上げて,その経験の一端を話された。絵本の読み方,選び方など参考になることが多かった。後の囲む会もなかなか充実したものになった。

 二日目は,ブックスタート研修会。「本を仲立ちにして」赤ちゃんと保護者が豊かなひと時を持つ。1992年にイギリスに始まったブックスタートが,昨年8月よりやっと気高町でも行われるようになった。NPOブックスタートの理事・総合企画の佐藤いづみさんの講演を聞いて研修した。今後の気高町のブックスタートのあり方について,また,この運動を広げることについていろいろな意見が出された。

 忙しかったが,勉強にもなった二日間であった。