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旅行予定表には確かに「鍾乳洞見学」も書いてあった。しかし、島の鍾乳洞なんてたいしたことあるまいと気にも留めていなかった。しかし、トンさんは今日のメーンイベントみたいに張り切っている。 船を下りて鍾乳洞入り口までの道に、ブーゲンビレアが咲いている。寒いといってもここベトナムは10度以上はあるから、年中咲いているのだろう。 なかなか大きな鍾乳洞である。ここは中国が資金を出して観光地として開発したらしく、照明など完備して実にきれいにしてある。ちょっときれい過ぎてもとのままの鍾乳洞かな、と思うばかりだ。外気が入りにくい分、外の寒さは感じられず、落ち着いた気分で見学ができた。いくつもの大きな部屋があり、石柱も石筍も立派なものである。日本の鍾乳洞といえば、水が流れたり、上から水滴がぽたりと落ちてきたりするのだが、それがない。 鍾乳洞を抜けて船着場へ向かう。観光船がひしめいて泊まっている。私たちの船は一隻越えた向こうにいる。それ以上は接岸できないようだ。 180キロの道のりをハノイへ帰る。追い越し数十台(いや、もっとあったかも)。こんな運転の車に慣れた私が怖い(いや、ベトナムだからできる技だね)。 |