|
ホアンキエム湖は、ハノイの中心に位置し、市民の憩いの場であり、湖自体が観光の場でもある。黎朝の始祖であるレロイが湖に棲む亀から授かった剣で明軍を駆逐したとの伝説が残っていて、湖の南には亀の塔が立っている。つまり、ここにもベトナムの戦争の歴史がある。しかし、そのあたりのことについては最終日に市内観光をすることになっているので、それに譲ることにする。 今日のところはホアンキエム湖の付近の旧市街の商店めぐりである。地図では正確なことがわからないので、足で確かめるしかない。多分この辺りがにぎやかな通りだろうと見ながら思いながら歩く。 私はまったくといっていいほど買い物に興味がないけれど、妻は今回シルクを買って帰りたいという。藍染めにも凝っている彼女は、ベトナムのシルクには大いに興味があるらしい。とにかく値段が安いというのだ。 ベトナムの風景に必ず出てくる笠をかぶって天秤棒で荷物を運ぶ女の人の姿は、普通に見られる。頭に荷物を載せている女性も見かける。天秤棒、よく見ると竹でできている。私が子どものころに使っていた天秤棒は確か木製だったはずだが。 シルクの交渉も終わったようだ。 |