そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.446  大型連休2

美術鑑賞のあとに鳥取市立中央図書館を覗いてみることにする。前の市立図書館は、不便で手狭で利用しにくいとの評判だった。もちろん私は旧鳥取市民ではないから、一度も利用したことはない。鳥取市に合併ということで、「中央館」「用瀬館」「気高館」どれも市民として利用できることになった(ただし、貸し出しカードは別々に作らなければならない)。
新しい図書館見物とカード作りを兼ねて寄ってみることにしたというわけだ。

新しくできた図書館は、鳥取駅南の旧ダイエーを鳥取市が買い取り、市の施設を入れたものである。駐車場が3階部分になっており、2階が図書館である。
駐車場が広く、市の施設利用3時間までなら無料。図書館の場合、本を借りるだけなら3時間もかかることはないから、その点ありがたい。もちろん、会合などには別の特典があるのだろう。

床延べ面積は約4600平方メートル。閲覧スペースは約2400平方メートル。非常に広い感じがする。蔵書は約23万冊。総事業費約11億円という。20万都市鳥取の中央図書館にふさわしい図書館といえよう。
大型連休と図書館オープンが重なったため、かなり多くの利用者でにぎわっている。何冊もまとめて借りている人もある。

しかし、よく見ていくと、もうちょっと考えたらなあということに気づく。
館内表示が少ない。やたら多いのは目障りになるが、コーナーとか、館内施設が分かるような案内表示は必要だ。
読み聞かせなどの幼児向け図書コーナーは、それらしい雰囲気があってもいい。椅子もテーブルもなるほど機能は果たせるかもしれないが、なんとなく冷たい感じがする。
どれだけの新刊がオープンに向けて準備されたか知れないが、あまり目立たない。新刊コーナーは、気高図書館とそれほど変わらない感じだ。古い汚れた感じのする本も目立つ。

カードを作ってもらおうとしたら、
「あちらのカウンターで用紙をもらって記入してください」
というので、そのカウンターに行くと、
「この用紙に向こうの台で記入して作ってもらってください。」
 カードを作って本を借りるのに、何であっちこっちうろうろしなきゃならないの。桁か図書館ならみんな温かく接してくれるのに。

 でも11億円も使ってできた図書館だもの。気高図書館ほどではないにしてもできるだけ利用するようにしよう。よき利用者がよき図書館を育てるというから。