そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.454  オスカー(5月演劇鑑賞会)

 演劇鑑賞会は2ヶ月に一回なので、3月には「出雲の阿国」がありそれも見たのだが、ちょうどベトナムの旅行記をまとめていたころで、このページに書くことができなかった。5月例会は「オスカー」、その前に今回はちょっとした仕事があった。
 鳥取演劇鑑賞会は196のサークル(会員約960名)でできている。そして、例会の運営を30くらいのサークルが順番に担当してやっていくことになっている。したがって年1回くらいは運営当番が回ってくることになる。
 仕事の内容はさまざまで、受付のもぎり係、会場係、花束(お土産)贈呈係、駐車場係、荷物運搬係、出迎え係、見送り係などである。今回私は駐車場係、妻は受付係をすることになっていた。

 駐車場といっても県民文化会館の駐車場は、満車になるとゲートが閉じてしまう仕組みになっているので、あまり仕事はないのではないか、と思って事務局の人に聞いてみると、
「あまりすることはないんです。どこが空いているか教えることぐらいでしょう。今日は3人お願いしていますが、2人になるかもしれません。」
と言う。

まあとにかく行ってみようと、開演30分前に駐車場に行く。もうほとんどいっぱいだった。この日は別の会場でも催し物があって、こちらに車を置いている人もあるらしい。ゲートのところにいてもどうすることもできないので、どこが空いているか見てまわる。そのうち車がどんどんやってくる。空いているところを指示して車を入れる。後何台入れるか見に行く。しばらく駐車場内を走り回った。会館の駐車場係も出てきて2人で車の案内をした。後の係りはどこに行ったか分からない。何とか案内が終わったのは開演5分前。会場に走りこむ。スタッフ席が確保してあるのでその心配はないが、いささか疲れた。

「オスカー」(作 クロード・マニエ 訳 梅田晴夫 演出 鵜山仁)は、劇団NLTの公演。
 バルニエ石鹸社長(村井国夫)の家に、早朝社員のクリスチャン(大沢健)が訪れた。昇給のお願いに来たのだった。恋人に求婚するのに現在の給料では少な過ぎるという。社長は昇給をいったんは受け入れるが、その恋人が社長の娘であり、経理操作で裏金を取られてしまったことを聞いて激怒。
 バルニエ夫人(伊藤弘美)、バルニエの娘(緒方絵理)、バルニエ家のお手伝い(小森祐子)、運転手のオスカー(平井一早)、バルニエ家の家政婦(目黒幸子)なども絡んで、観客の笑いのうちに意外な方向へ展開していく。

 午後9時ごろまで、笑いの耐えない2時間半であった。