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演劇鑑賞会7月例会は「はだしのゲン」(木山事務所公演)であった。原爆を扱った漫画「はだしのゲン」を演劇にしたものである。私は漫画を読んでいないが,ビデオになったものを見た。 鳥取県でも中部地区では,修学旅行の見学地として広島方面を選ぶことが多かった。私が勤めた学校でも「広島・宮島」が定番だった。校長は修学旅行の引率責任者だから,当然行くことになっている。桜小学校の修学旅行には,3年間続けて広島を訪れた。 しかし,その内容を「重く受け止めた子どもたち」もあれば,「そんなに感じない子どもたち」もいて,それぞれに学習を深めることができたと思っている。その後行った原爆資料館の見学にしても,30分もかからずに出てくる子もあれば,時間いっぱいでも足りない子もあるといった具合で,実に学習に個人差があった。語り部の話にしても,重く受け止める子もあれば,その段階ではまだ十分には分からない子も多かった。 さて,演劇鑑賞会の「はだしのゲン」,漫画の演劇化というのはなかなか難しいのかな,と思う。読み物としての漫画なら,「絵」によって表現できる画面がある。ビデオなどの映像もそうである。ところが,演劇はいくらメークされていても人物は人物である。もしそれを作りすぎるとすれば,かえって滑稽な姿を作ってしまうことになる。 広島の夏が今年も近づいている。60年の月日が経過した。世界のあちらこちらの国々で核兵器の威嚇がちらついている。 |