そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.494  夏から秋へ(花編)

 総選挙が終わって,ひと時の熱風は通り過ぎた感じだが,残暑はまだ厳しい。夏から秋へ,花たちも少しずつ様変わりをしつつある。
アサガオはまだまだ咲いている。と言っても,次第に上に上にと花が上がっていって,高いところに色とりどりの花が群がっている。花の高さで夏の終わりを示しているようだ。

 フウセンカズラは,初めに実った種がこぼれて,地面に黒い点々を残している。何年か前までは種取をして蒔いていたが,そうしなくても,こぼれた種から発芽した苗が拾えることが分かったので,今はそのままにしている。まだまだ茶色くなった袋が風にふらふら揺れているから,来年もあちらこちら芽を出すだろう。

 ホテイアオイ(写真)も何度目かの花を咲かせている。鉢に水を張って,金魚を1匹生かしてホテイアオイを一株入れた。とにかくこの植物は夏の暑さが好きで,水のあるところだと大きくなってどんどん増える。水槽いっぱいになってしまう。今年の暑さが気に入ったらしく何度も花が咲いた。でも,だんだん花が小さくなってきている。今回で終わりだろう。冬越しは室内に入れてやることにしている。

 カオリバンマツリという花をこの春植えた。通販で買ったものだ。チラシによると,「初夏から真夏にかけてジャスミンに似た香りの花を咲かせます。花ははじめ紫色ですが徐々に白く変色するお花です」と書いてある。夏の初めはよく咲いたが,あまり暑くなると休んでしまった。このごろになってまた咲き始めた。少し大きな鉢に植え替えて株を大きくしてやろうと思っている。
 エンゼルストランペットも猛暑が過ぎてまた咲き始めた。

 ヨウシュヤマゴボウが黒紫色の実をつけている。これは明治時代になってから北アメリカ原産のものが入ってきたものだという。大型で,繁殖力が旺盛で,たいへんよく目立つ花や実をつける。根はゴボウそっくりだというが掘ってみたことはない。有毒だそうだが,利尿剤にもなるという。

 台風に倒されたヒマワリが,花だけ上に伸びて咲いている。このままじゃあかわいそうだと,妻は適当な長さに切り取って図書館に持って行った。
グラジオラスも風に倒されることが多い。以前は何色かあったはずなのに,なぜかピンクばかりが目立つ。自然はピンクが好きなのかな。