そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.510  これなあに2

 我が家の庭には,こんなものもある。高さは1m50cmくらい。白い花をつけた後にできたのがこれである。
 ふわふわしていて,中に種ができるのだろう。近所にもいくつか見ることができる。

花を習っている妻に,
「これは何だ。」
と尋ねるが,
「名前は知らない。もう少ししたら,中に綿のようなものができて,種ができる。」
と言う。手元にある本で調べようとしても,名前が分からないから手のつけようがない。図書館が今図書の手入れの時期で,閉館中。となるとますます知りたくなる。

「花の教室で,ちょうどそれが花の材料になっているのを見たら『緑風唐綿』と名札が付いていた。」
 2・3日経ってから妻が教えてくれた。よしっ,とばかりに本を見るが出ていない。こうなったらインターネットだ。
「緑風唐綿」,出てこない。変だ。では「唐綿」ならどうだ。出てきた。「風船唐綿」となっている。

それによると,
〜〜ががいも科 フウセントウワタ属の植物。学名Gomphocarpus (ゴムフォカルパス)Fruticosus,南アフリカ原産。とげとげを持つ丸い実の形がなんともユニーク。晩秋になると実がカパッと割れ,中から綿毛と種が出てくる。(hana300より部分要約)〜〜
というようなことが書かれていた。

 私は,一つ実を取ってきて開いてみる。乳状の汁がにじんで出て,手がねばねばする。中にはまだ緑色だが細い糸が出ていて,中に白い種のようなものがぎっしり詰まった袋があった。この糸が綿のように白くなっていくのだろう。
「風船唐綿」か。外来種なので「唐」が付いたのだろうが,なかなか面白い植物だ。我が家にはフウセンカズラもある。これは蔓性の一年草だが,「風船」は名のごとく実によく似ていて面白い。