そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.513  トルコ・エジプトの旅3

カイロ 1
 カイロ空港からホテルまでは,バスで3・40分。比較的に近いところにある。「ソネスタ・カイロ」。もう遅い時間だったので,部屋割りと明日の時間予定,注意事項を聞いて部屋に入る。
【注意事項】
 〇 トイレに紙をたくさん流さない。トイレがつまってしまうおそれがある。
 〇 湯を一斉に流さないように。それほど多くの湯が出ないのでぬるくなる。
 なぜか海外のホテルでは同じような注意がある。バスタブを満たして,体を沈める日本式の入浴とちがっていて,多くの湯が出ない点は理解できるにしても,トイレがつまるのは理解できない。また,同じグループだといっても,風呂の順番が決まっているわけでもない。いつ湯を出せばいいのだろう。
 トランクが到着して(この旅行中荷物の運搬はすべてポーター・ボーイがしてくれるよう旅行会社が手配してくれた),風呂の準備をする。
「おう,湯が出るじゃないの。」と,気持ちよく汗を流して妻にバトンタッチ。
「湯が出ないじゃないの。」あれ? さっきは出ていたよ。気の毒にぬるま湯風呂。

 日本との時差は7時間。日本時間の朝5時に起きてカイロ時間の22時に就寝したから24時間おきていたことになる。おまけに夜中にも目が覚めてしょうがない。どうも頭はまだ日本時間のままらしい。
 朝食を済ませて,外に出て気温の様子を見る。今回の旅行で一番気になるのは天候。特に気温が夏から冬まで変わるのではないかということ。少し涼しいくらいに感じる。これならそんなに気にすることはないと思う。なにしろ,テレビはアラビア語と英語の放送しかしていないから,情報は全くない,といっていい。勘に頼るしかないのだ。
 それにしてもホテルの外の警備は厳しい。出入り口,車の出入りするところ,町の角には必ずといっていいほど銃を持った警官が立っている。
出発までに時間があるからと部屋で体を休めていると,メイドがベッドメイクにやってきた。うっかり,「ジャスト ア モメント」と言ってしまったものだから,部屋を空けなければならなくなった。ロビーに出てみるともう何人かの人が待っていた。ベッドメイクというのではなく,遅れてはならないと気になって仕方ないのだそうだ。
 
 9時30分出発。今日の観光はアブディーン宮殿。その後イスタンブールに向かうことになっている。
 アブディーン宮殿はムハンマド・アリ朝のイスマイール王が贅を尽くした建築物である。その所蔵品もものすごいものである。代々,王の住居だったが,ナセル革命後大統領府所有となっている。ここもセキュリティが厳しい。カメラも,ザックもバッグも何もかも調べられる。しかもカメラ撮影は有料。
 ここは現地ガイド・アリさんの出番(同姓同名というのがずいぶんあるらしい)。
 写真は宮殿前にて。(私はこのときある忘れ物をしているのに気づいていなかった。わかるかな。答えは次回。)