そらのやま「通信」     Yukito Shimizu


No.524  旅一休み

ひと月近く旅を書き続けている。近況を知りたい人もあろうから(ないかもしれないけれど),カイロに着いたところでちょっと休憩。最近の私の暮らしを少し。
帰国したのが11月5日。6日から1日置きに「旅」を上げている。
町誌編纂も半月ばかり休んだので,仕事がたまっているかな,と思ったがそれほどではなかった。原稿の大半は集まっているのだから,執筆の委員ももう仕事が終わった気でいるのかもしれない。でも,11月の編纂委員会に向けてしておかなければならない仕事もある。

自然観察会は12日の土曜日。今回は青谷町が観察場所なので「下見をしておいてほしい」と清末先生に頼まれていた。天気を見計らって出かける。この神社かな,とめぼしをつけてその旨報告したら,
「そこは行くことにしているのだが,他にどこがいいかなと思って」
それならそのつもりで見るようにしたのに。
 観察会はまずまずの天気。最初に神前(かんざき)神社の境内で観察。何十年か前に何度か見た神社にもたくさんの自然があった。次に八葉寺(はっしょうじ)の子守神社に向かう。ここではコケシノブの見分け方について学習。いやその前にキノコの大収穫。コガネタケがいっぱい出ているではないか。みんな食べることには目がない。「また明日も取りに来よう」なんて言っている人もあった。

 しかし,その翌日から2日間は大山での泊まりがけの観察会が予定されていた。
 自然観察会は月一回の定例会がある。これは会員制で6か月,3か月会費を払って会員になっている人の半日観察会である。県内東部を会場にして現地集合・現地解散の観察会。それ以外に特別に参加者を募っての観察会がある。これまで私か参加したものでは,沖縄と離島,三瓶山,大山,隠岐の島がそうだった。
 今年もいろいろ案も出たみたいだが,「晩秋の大山」に決まった。日曜・月曜だから都合がつかない人もあり今年の参加は16人だった。一泊とはいえ泊まるとなるとそれなりの準備が必要。エジプトでひいた風邪,咳が治らなくて困っている。薬を持っていくことにした。1日目は順調に紅葉の大山(写真)を観察できたが,2日目は昼食を取っているところで雨になった。それでも午後の観察も少しして,予定を短縮して帰途に着く。

 18日には気高中学校の「生き方フォーラム」の講師に頼まれていた。もう12年にもなる行事だそうだ。人生の先輩(なんて大げさですねえ)の話が聞きたいということだ。これまでの講師に学校の先生がなかったのでぜひお願いしたいという。まあ,特に断る理由もなく引き受けた。どんな講師がいるのかと行って見ると町内ばかりかさまざまな人たち20名近くが控えていた。1時間ばかり話をして中学生の質問もいくつか受けて,何とか役目を果たす。ああ,でもこんなことでよかったのかなあ。

 19日は演劇鑑賞。演題は「ドライビング・ミスデイジー」。主役は奈良岡朋子と仲代達也。あと一人だけのたったの3人。人種差別や宗教,老いの問題までふれているなかなか見せる劇になっていた。ちょっと課題を広げ過ぎているかな,と感じないでもなかったが。でも,面白かった。
 忙しい日々だ。